カテゴリー別アーカイブ: 子育て・教育

平成28年度札幌市プレーパーク活動報告会&ミニ講座

〈平成29年1月29日投稿〉

1月27日、札幌にてプレーパーク活動報告会&ミニ講座がありました。

これは札幌市の委託を受け、市内のプレーパーク活動を支援している札幌市公園緑化協会が主催したものです。

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現在札幌市では、11の団体に支援を行っており、この日は8つの団体がそれぞれの今年度の活動報告を行い、情報共有をしていくものです。

私は、岩見沢市でもこの様な、何らかの支援があれば、この子どもたちの冒険あそびば環境が維持できるという視点から、まずは札幌でどのような活動が行われているのかを知りたくて参加してきました。

以下、その場で打ち込んだ殴り書き状態のメモです。
この様にブログに上げておくと、必要になった時にスマホさえあれば、いつでも自分で見直すことができるので非常に便利です。

そして、せっかくなのでその情報も共有できたらと思って投稿しておきます。(ただし、その場で聞いた事を打ち込んでいますが、解釈違い、聞き間違いなどもあろうと思います。それを前提にご覧いただければと思います)

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岩見沢プレーパーク日程

〈平成28年11月30日投稿〉

あらためて明日12月1日はプレーパーク開催日!

これが年内最後の遊ぼう会となります。

場所は東山公園で、14時~16時ぐらいとなります。いつ来てもいつ帰っても大丈夫。せっかくなので岩見沢の雪を遊びに使った方が楽しいと思います。

先日、ある方のお話で共感できることが。

児童書などを読んで面白いと思える子は自然の中で遊んだ経験の多い子。つまらないと思ってしまうのは、そういった経験を積んでいないために、読んでも頭の中で想像力が広がらない子。

まさに今のゲームやyoutubeなどに浸かっている事もたちは、この様に自然の中で五感をフルに活用して遊んでいないため、想像力の前段階である好奇心すら薄いことが懸念されています。

是非小さなお子さんは自然の中でアブナイキタナイウルサイを沢山経験させてあげてください。それが出来ない一番のハードルは親が寒いから・・・とか、洗濯が大変!など、親の事情が第一の理由に上がってきてしまいます。

ゲームやインターネットを見ているときは、子ども達は夢中になって静かにしてくれるので、とっても楽でしょうが、この弊害は科学的にも証明されつつあります。
https://hiranoyoshifumi.jp/2016/01/20/7019

というのも私自信、自分のこどもを育てている時に、このアブナイキタナイウルサイの重要性を認識していなかったのがかなり大きな後悔です。是非、縁あってこの記事に何故か触れてしまった方は、小さなお子さんや小学校のお子さんなどを、外に連れ出して上げてください。

その入口としても、このプレーパークはとても良い環境です!

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岩見沢プレーパーク研究会-こども環境学会賞〈活動賞〉エントリー

先日、こども環境学セミナー2016in安平町に向けた会議の場で、「岩見沢プレーパーク研究会」の活動は様々な広がりを見せており、「全国的にもかなり珍しいパターンだと思うので、学会活動賞に応募してみたら??」という提案をいただいておりました。

正直、いくならんでも学会賞とは、私たちはあまりにも稚拙ではないだろうかとためらっていたところ、10月25日(火)にメールで応募用紙が到着。まぁ、駄目元でやってみるのも良いかな?と岩見沢プレーパーク研究会の会員用fecebookグループで打診したところ・・・。

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なんと、25日19:03に「学会賞にチャレンジしてみますか?」という打診に対し、普通なら一歩引いてしまう内容であると思われるものの、僅か20分以内に運営の中心的役割を担う二人から前向きな返答!その後も林代表からチャレンジの意思が明確になると、あっという間に戦闘態勢。

この前向きさは、さすが岩見沢プレーパークを引っ張るパワフル母さん達でした。

そして締め切りまでは僅か1週間もないタイトさ。10月31日消印有効という厳しい日程ながら、これまでの活動をふりかえり、書類に落としていっては打ち合わせを行うというルーティンを重ねること僅か数日・・。

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みんなの集中力が実を結び、つい先ほど何とか満足できる内容の書類が出来上がりました。

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これまでの3年間の活動をふりかえると、確かに凄い広がりを見せていて、尚かつ今後の長期的な展望が持てることなど、特筆すべき点が沢山あります。まだまだジワジワという段階ではありますが、岩見沢の子育て環境の変化を感じることができると共に、「あそび」の重要性が認知されてきていることは、活動してきたことに対する自負に繋がります。

これで学会賞という権威ある賞に届くかどうかは、全くの未知数ではありますが、あらためてこのタイミングで自分たちの活動をふりかえれた事は非情に意義深いものがあったと思います。

もし受賞できたら、益々岩見沢という地域の中で、こどものあそび環境の重要性が広がることに繋がると思うし、より一層積極的に広げていくきっかけにもなると意気込んでいます。まぁ、そうは簡単なことではないと認識しておりますが・・。

先ほど、必要部数を印刷し、発送作業をしてくれる深尾さんの手に渡りましたので、あとは明日の消印で発送されるばかりです。

 

ちょっとしたことではありますが、岩見沢プレーパーク研究会の凄さを再認識できた出来事でした。

こども環境学セミナー2016in安平町(北海道)開催案内

 

平成28年11月12日(土)の開催です。

先日も準備の実行委員会がありましたが、もの凄く豪華で楽しみなセミナーです。こども環境に携わる方々は是非参加してみては如何でしょうか。(詳細は下記をご覧下さい!)

 

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【テーマ】  僕らの遊び場プロジェクト

北海道安平町で「僕らの遊び場プロジェクト」という取り組みが進んでいます。町民はもとより、教育委員会や学校現場など、安平町を巻き込んだ取り組みです。既に総合的学習の中でも取り組みが始まっています。子どもたち自身が遊び場を考え、提案し、地域の力で実現しようとするもので、遊び環境の改善とアクティブラーニング・こども参画を進める画期的な試みで、元気いっぱいに遊び育つ環境をつくる突破口となるものです。この試みの意義を多角的に論じ合うとともに、子どもの幸せを願い全国にメッセージを発信します。ぜひ多くの方の御参加をお待ちしております。

【参加費】  無料(セミナー参加申込不要)

【場 所】   安平町 追分公民館
北海道勇払郡安平町追分緑が丘200-2
TEL :0145-25-2565

【日 時】   2016年11月12日(土)

【司会進行】 田川 正毅 東海大学教授、こども環境研究会北海道

■13:00~13:10 開会行事

挨拶:
松本 直司 こども環境学会会長
瀧  孝  安平町長

■13:10~15:10 講演(各40分) 計2時間

「こどもの遊び環境」 仙田 満 こども環境学会代表理事、東京工業大学名誉教授
「学校教育と地域社会の連携」 出口 寿久 北海道大学学務部長、前文部科学省初等中等教育局参事官付学校運営支援企画官
「僕らの遊び場プロジェクト」 井内 聖  学校法人リズム学園 はやきた子ども園長

■15:20~17:20 パネルデスカッション

コーディネーター: 宮武大和 札幌トモエ幼稚園主任教諭

パネリスト:
冨樫 忠浩   安平町立早来小学校教諭
金川 優美子  安平町教育委員
出口 寿久   北海道大学学務部長
井内 聖    学校法人リズム学園 はやきた子ども園長
仙田 満    こども環境学会代表理事
中島 興世   こども環境学会副会長・こども環境学会大会2017大会委員長

■17:30 閉会
挨拶:小田 進一 北海道文教大学教授・同附属幼稚園長、こども環境学会大会2017実行委員長
■主 催:公益社団法人こども環境学会
■共 催:安平町・安平町教育委員会
■お問い合わせ・懇親会申し込み
公益社団法人 こども環境学会 事務局 當本(とうもと)
〒106-0044 東京都港区東麻布3-4-7 麻布第1コーポ601
Tel: 03-6441-0564 / Fax:03-6441-0563
Email:tomoto@children-env.org

***********

http://www.children-env.org/

イマドキのゲーム

近年の家庭用ゲーム機の進化についていけません。

本来子ども達は”群れて遊ぶ事により様々な能力を身につけていく”ため、その「群れる」ことを求める行為は本能的なものです。しかしながら、現代はその群れる事のできる環境が著しく衰退してしまっているがゆえ、結果としてゲーム等を用いてインターネット上で繋がっているという事を記載してきました。

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現実的に、今の我が家も見事にそんな感じです。

ただ、ここ数年の大きな変化として、LINEのグループでリアルに会話しながら友人と一緒にゲームをするという、一昔前では考えられなかった進化をしています。

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この画像の様子はスプラトゥーンというゲームですが、子ども達が良くやっているのは、インターネットを経由し「学校の友人とチームを作って、知らないグループと対戦」するという感じです。

ゲーム自体は、ペンキを塗った面積で勝敗をきめていき、個人で対戦もできるし、知った仲間とグループを組んだり、対戦することもできるという様子。

自宅でやっている様子を見ていると、LINEで会話しながら複数人でタッグをつくり、ゲームの進行もLINEのグループトークで「後から来てるぞ!」とか「そっち頼む!」などと声をかけ合い、見事に現代の技術を使いこなして遊んでいます。まるで姿だけが見えないけれど、大勢の友達が一つの部屋に集まってわいわいとゲームをしているという雰囲気・・。

こういう風にバーチャルとは言え、友人達とコミュニケーションをとっている姿を見ると、決してゲームやインターネットの悪い部分だけではなく、その活用によっては社会性の向上にも寄与するものなのかな?という想いが微妙に芽生えます。

とは言え、やはり所詮ゲーム。

できれば外に出て、大勢の友人と「何する?」「どこいく??」とやりつつ、実際に寒い、暑い、疲れた、楽しい、悔しい、嬉しいを満喫できる環境に居て欲しいと願うのは事実。

というのも、バーチャルな行為は脳に作用する効果として危惧すべき影響があると感じています。

人間の脳に備えられている「心地よい結果を生む行為は増え、不快な結果を生む行動は減る」という行動心理学の「効果の法則」にもある通り、バーチャルで培った心地よい感情は、現実社会より非常に簡単に得られることにより、現実社会で必要となるコツコツと努力した後に成果が現れるという行動を、”わかっちゃいるけど深層心理で嫌うことで、結果として頑張れない”という脳になっていくことが判明してきています。

実際にゲームをしている様子を見ていると、なんとも楽しそうで、、

部活が終わったあとにやっているし、まぁ、少しぐらいは良いか。。と思いつつ、この様な背景を鑑みると、心のどこかでは「やはり何とかしないと良くないのかな?」そのためにどうしたら良いのだろうか・・。という迷いが出ます。

まだまだ勉強が必要です。

岩見沢プレーパーク等あれこれ

イマドキの子ども達を取り巻く環境に危惧を感じ、”遊び”の重要性を考え始めて早数年が経過します。

今年の4月、東京の用事のついで(には遠いですが・・・)に、富山で開催された「こども環境学会」の全国大会に参加してきました。(ついでに富山市はコンパクトシティの推進でメジャーな都市なので、ライトレールにも乗り続け、こども環境だけでなく、まちづくりの息吹を満喫しまくってきましたが。)

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というのも実は来年、北海道にて「こども環境学会」の全国大会を主管することになったため。

これは北海道自治立志塾を主宰している中島興世氏を中心としたメンバーで、常に子どもの遊び環境を改善していくことを目指している事から手を挙げたものです。

そして5月に開催された自治立志塾にて、これまでの岩見沢プレーパークの取り組みを紹介させていただきました。

我々、岩見沢市議会所属会派としての動き、川崎こども夢パークからもらった刺激。その後、熱心なお母さん達との出会い。研究会の立ち上げ、会議、実践。継続。

そんなありのままの事をお話させていただき、岩見沢の子育て環境の進化を感じていただきました。

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ゼロの状態から、今のように継続開催されるようになったことは本当に素晴らしいことであり、林代表を始めとする運営スタッフの凄さを感じているところで、私も常に応援団として後方支援できたらと願っているところでもあります。

この立志塾の前日も、岩見沢プレーパークがシーズンインしました。

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北海道教育大学の芸術の学生さんが突如参加してくれたりと、更なる拡がりが期待されます。

そんなプレーパーク。次回は東山公園にて6月16日(木)14:30~16:30ぐらいまでの開催です。

前回運営側として加入してくれた学生さんによる段ボール遊びがメニューに増えます。

是非、段ボールやテープ、カッターなども持ってきてくれると楽しいかもしれません。


それにプラスして、いよいよ運営スタッフの念願だった山活が始まります。

その名も「森のようちえん ~お試し森のピクニック~」です。

6月5日(日)10時~

美流渡の私有地の山で開催されます。

下のチラシを見て、是非ご参加してみては如何でしょうか?

小さな子ども達にとって、かけがえのない経験の蓄積になると思いますよ。

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初となる森での開催。

是非ご参加してみてください。

お申し込みは岩見沢プレーパーク研究会代表 林さん 090-9528-4639まで!

シェパンスキー先生を招いて語る未来の教室

平成28年3月29日(火)

スウェーデンのアウトドア教育の第一人者であるシェパンスキー氏が来日するのに合わせ、体験会&交流会が開催されます。ご縁がありまして、私もその実行委員会の一員として参加させていただいています。

幼児教育関係者や保護者の方々に是非とも聞いて欲しい講演です。

 

*********以下、案内転載**********

いま教育現場では、子どもの体力や主体性を高める取組みが求められています。また、創造性やコミュニケーション力の育成、アクティブラーニングのあり方も大きな課題です。アウトドア教育は、確かな学力、豊かな人間性、健康と体力、そして生きる力を養う包括的な考え方を有しています。スウェーデンにおけるアウトドア教育の第一人者シェパンスキー先生をお招きし、その考え方と方法を学びます。また北海道における実践の報告を含めて、遊びの中から生きる知恵と体力を育む今後の豊かな教育のあり方を探ります。
今回はスウェーデンのアウトドア教育の第一人者シェパンスキー先生を招いて体験会(学校法人リズム学園 恵庭幼稚園・北清の森、https://www.facebook.com/events/601396083349375/)及び講演会を開催します。
体験会(参加料 3.000円)の定員は20名、講演会(参加料 1.000円)の定員は100名。講演会のみの参加も歓迎です。先着順に申し受けます。

対象:  幼児教育関係者、保護者、その他関心のある方
問合せ: 電話:0123-33-2541 (恵庭幼稚園) または
eメール:s-tagawa@tokai.ac.jp 東海大学 田川研究室

【主催】シェパンスキー先生講演会実行委員会 (実行委員長:恵庭幼稚園園長・井内聖、事務局:東海大学・田川研究室)

【後援】北海道、北海道教育委員会、札幌市、札幌市教育委員会、当別町、当別町教育委員会、北海道スウェーデン協会、
スウェーデン交流センター、北海道私立幼稚園協会、北海道教育大学、東海大学札幌キャンパス、こども環境学会、
前田一歩園財団、北海道新聞社、日本教育新聞社(予定含む) 【協力】 りんゆう観光、北清建設

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参加ご希望の方は、私までご連絡をいただいてもOKです。

何卒宜しくお願いいたします。

子育て・教育カテゴリー 簡易まとめ版 ~目次~

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①現在の子ども達を取り巻く環境

A) 子ども達を取り巻く環境の変化

B) 教育と遊育 ~幼児期の遊びが大事な理由~

C) インターネット・ゲームが及ぼす悪影響

D) 子育て環境の懸念

②これからの子ども達に大事なこと

E) 創造性を育むために

F) 熱中力の素晴らしさ&居場所の力

G) レジリエンス(回復力・逆境力)を強化すべき理由

③教育・子育てカテゴリーまとめ

H)~まとめとして~


これまで、本カテゴリー内で細々と投稿してきたものが分散し、なかなか本意が伝わりにくくなっていると感じていました。そこであらためて、「現在の子ども達を取り巻く環境」について投稿をまとめてみました。

それをベースに、何が必要か、またどうしていかなければならないのかを考えて行けるように、今後も引き続き努力していきたいと考えております。現在お子さんを育てている世代はもちろんのこと、すでに子育て世代ではなくなった方々、またお子様のいらっしゃらない方々にとっても、社会全体の課題として状況を感じていただければ幸いです。

何分素人文章のため、読みにくい点等も多々あろうかと思いますが、そこは何卒ご容赦いただきたく存じます。

また、叱咤激励を含め、ご意見等がございましたら、是非メールやコメントでもいただければ幸いです。

何卒宜しくお願い申し上げます。

〈平成28年1月21日更新〉

H)子育て・教育カテゴリー ~まとめとして~

知れば知るほど、今の子ども達の置かれている環境が心配になります。

あまりにもモノ(物質的、情報的共に)に溢れ、それを一方的に享受する環境は、これから訪れる産業構造の変化、グローバル化の著しい進行による国際関係の変化、人口問題に関連する社会保障等の深刻な想定等々を含め、間違いなく訪れる困難な環境を切り拓く能力を高められているとは言い難いのです。

それらを考えていく過程において、幼少期の”遊び”が人間性を育む大事な時期だと言うことに気がつきました。でも社会が求める子ども達の姿とは大きな相違がありました。学校教育の過程においても、求められる人物像とそれを育むための手法とはやはり大きな開きがあります。

現在の学校教育の現場においては、創造性を育む教育を深めていく事はとても難しいと思っています。当然、教育行政を始めとする現場においても大変な努力はしていますが、それには限界があります。やはり教育現場よりも、保護者や家庭、周辺の大人の意識がとても大事だと認識をしています。

幼い頃から電子ゲームやインターネット等の受動的刺激にまみれ、その中で脳を刺激してバーチャルな達成感や優越感を得ている現状。実際にどうしてその環境に浸かり続けるかというと、脳科学を持ち出すまでもなく、親がそれを良しとすること。また、それ以外に面白いこと、やりがいのあることが沢山あるはずなのにそれを知る術がないという不運があると思われます。

「子どもは親の言った通りには育たない。親のやった通りに育つ。」

これは自らに問うと非常に情けない思いになりますが、全ての親が常に自問しなければならない名言であります。

大人が失敗を恐れずチャレンジする背中を見せる。失敗してもそこから何かを掴んで前に進む背中を見せる。上辺のメンツにこだわるような背中を見せない。恥をかく勇気。諦めない心。 努力、苦労の先の達成感を得る様子。etc.・・・。

いつの時代も外野から人のすることを上から目線で批評、批判したり、足を引っ張ったりするのは「自分では何もしない人」であると言います。決してそんな大人を量産してはならないと信じています。


 

平成26年に内閣府より公表された、「子ども・若者白書」から、色んなことをかいま見ることができます。

白書の中で特集として取り上げられていたのが、日本を含めた7カ国の満13歳から29歳の若者を対象とした意識調査です。

この内容を見ると、日本の若者は、「自分自身に満足している」「うまくいくかどうかわからないことにも意欲的に取り組む」「社会現象を変えることができるかどうか」「将来への展望」等々、そのほとんどが、7カ国中最低で推移しており、これからの人口減少社会、グローバル化で大きく変わっていく時代に適応するための能力である「たくましく逆境に向かい、クリエイティブな能力を発揮して新しい道を切り開く力」が著しく不足していると思われます。

同年4月に、シンクタンクである共立総合研究所が、「全国学力・学習状況調査」の結果をもとに、「生活習慣」「意思・人格」「家庭」「道徳・規範」等々の11の分野から都道府県別に偏差値化した、「いい子供が育つ」都道府県別ランキングが発表されました。

このデータを見ると、白書の特集では、日本は、国際社会の中でも非常に低い数値を示す中で、さらに日本国内においては、北海道は、総合ランキング47都道府県中46位であり、分野別に見ても非常に低い項目が目立つ結果となっています。

例えば、「難しいことでも、失敗をおそれずに挑戦しているか」という問題では、47都道府県中、最下位。「自分にはよいところがある」「人の役に立つ人間になりたいか」「テレビゲーム等をする時間の長さ」「地域や社会への関心」「自分の発言に対する自信」「言いたいことをうまく伝えることができるか」などなど、あらゆる項目でワースト5位に入る、非常に残念な結果となっています。

さらに、この北海道の中で岩見沢市がどういう位置づけかというのは、残念ながらはかるすべはありませんが、これからの時代を生きていく子供たちのことを考えると、国内での評価はもとより、国際社会で生き抜ける能力を身につけることを目指すべきであり、そのために、保護者はもちろん、岩見沢市の教育行政としても真剣に、どんなことをするべきかを考える事も重要だと思っています。

まずは、脳科学において重要な成長の機会として位置づけられる幼児教育期の「生きた体験」を通して、人間としての能力をはぐくむための環境づくりとその支援。

学校教育においては、岩見沢市教育行政方針にも掲げられているとおり、課題を解決するための思考力、判断力、表現力等をバランスよく伸ばす。また、自尊感情を高め、自己指導能力の育成等を含め、主体的に「みずからの思考を高め、具現化していく力をはぐくむ」ことを重視した、”実行力のあるカリキュラム”づくりが必要だと考えます。

それは放課後の時間かもしれない、若しくは地域との連携で生まれてくるのかもしれない。間違いなく言えるのは、「それは家庭が」とか「それは学校が」と互いに押しつけ合う意識が生じてしまっては絶対に成り立たないことなのだろうとも思っています。これが簡単にシステムを提唱、構築するだけで世の中が変わらない難しい部分であります。

だからこそ、現在の子ども達を取り巻く環境に対する危機感を一人でも多くの方々と共有し、出来ることから行っていくという気運が高まることを期待しています。


前段で述べたとおり、先進国の中でも日本の子ども達の評価は非常に低い状況、またさらには、その日本の中においても一段と北海道が心配な状況であるのは、常に車社会におけるドアtoドア環境や、インドアで遊ぶことが多いことによる身体能力の低さにあるとも言われます。体力と学力・知力・気力等との相関が存在すると考えるならば、やはり幼少期の遊び環境を我々大人が確保してあげる必要があると思っています。

そこで必要となるのが、行政として本気で子どもの遊び環境を確保していく意思を見せることだと考えるに至っています。ここの本気というのは、消費型のあそび場や、子どもではなく親が喜ぶ遊びでもありません。子ども達自らが自主性を持って、自らが磨かれていくあそび環境です。

その明確な意思表示になるのは、前恵庭市長の中島興世氏が提唱している「子どもが元気に育つ環境の整備に関する条例」の様に、行政の本気度を表し、市民が熱く共に守っていくことではないかと思います。(条例の内容に関する投稿リンク

ただ、その様なことを周囲にお話をしても、なかなか「ピンと来ない」と言われてしまう傾向もあり、これらの投稿の内容を簡素端的に説明することは難しく、どうしても共感を得るにはいたらない状況が続いています。これは子育てが終わった人はもちろん、現在幼少期の大切な時期を育んでいる保護者の方も同様です。それは致し方のない事であり、私自身、仲間を増やしつつ、少しずつ出来ることをやっていくしかないと考えています。

その一環として、拙ブログで細々と投稿させていただいてきた「子育て・教育」のカテゴリーの中で、根幹となりえるものをあらためて整理させていただきました。私自身、まだまだ知識不足、思い違い等が多くあるのかもしれません。それらは都度、補完、修正していきたいと考えています。また気づかいの至らないところもあるかもしれません。気づき次第、都度修正していきたいと考えておりますが、何卒ご容赦いただければ幸いです。

平成28年1月21日

 

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G)レジリエンス(回復力・逆境力)を強化すべき理由

私がこのレジリエンスという言葉を知ったのは、恥ずかしながら平成26年3月に開催された「教育を考える市民の会」の学習会にてでした。

この時は児童虐待を主としたテーマでありましたが、話を聞いていく中で、全ての子ども達、そして大人にとって重要な要素という認識に至りました。そこで少しだけですが、ここであらためて考えてみたいと思います。


例えば、虐待を受けた児童すべてが精神的に回復しないわけではなく、厳しい状況にあっても、ネガティブな面だけでなくポジティブな面を見出すことが出来、自分のいる状況に対して前向きに、しなやかに逆境を乗り越え成長していく児童もいる。こうした心の持ち方、心の力をレジリエンスと言います。

◇そのレジリエンスを構成する要素とは

①音楽、運動、呼吸法、作文等々、自分のオリジナルの方法で感情をコントロールする

②過去の体験がもたらしたネガティブな認知や思考を自ら修正し、楽観的な思考を備える

③成功体験を積み重ねることで、自分に対する有能感、信頼感を高め自己効力感を身につける

④自分に対する内外の評価でも、特にポジティブな感情を重視し、自尊感情を高める

⑤応援団的な存在として、自分を支えてくれるサポーター等の人間関係を形成していく

などでレジリエンス能力が高まっていきます。

これらレジリエンスは、生まれつきの能力の部分もあると言われていますが、現在は適切なトレーニングで高めることができると言われています。子どもの頃から意図的に高めていくことができれば、それは生きていく上での大きな武器となります。

 

DSC_1841特に現代を生きる多くの子ども達にも欠如しがちな要素であり、右図資料においても、感受性期において、どれだけレジリエンス能力を身につけさせることができるかが私達大人が大事にすべきことだと思います。

余談になりますが、それらを考えていくと「幼稚園で英語を教えてほしい。」という様な現状の保護者ニーズが本当に正しいのかどうかを考えるきっかけになるものであり、いかに幼少期に「活きた経験」を五感を使って養っていけるかが本当に必要とされることではないかと感じています。(札幌トモエ幼稚園の項をご参照ください。)

 

さて、現代社会においては、創造性のページでも述べた通り、全く予測のできない時代が訪れようとしています。そこで必要なのは言われた事を言われた通りに正確に実行するロボットのような人材ではなく、失敗しても、それにへこたれずに更に工夫を重ねて逆境を切り開く能力だと考えています。だからこそレジリエンスの向上が重要です。

私達は今一度、この失敗に負けない能力としての回復力、逆境に立ち向かうことのできる逞しい能力の重要性を認識し、それらを身につけさせる事ができるように環境づくりをしていかなくてはならないのです。

このレジリエンスに関心を持たれましたら、インターネット上に多くの情報がありますので、是非検索してみてください。

 

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