カテゴリー別アーカイブ: 炭鉄港

北海道高等学校文化連盟 第46回全道高等学校図書研究大会(空知大会)の第4分科会を担当しました

〈令和6年9月29日投稿〉

昨年の12月にとある先生から相談を受け、令和6年9月に行われる全道高校図書研究大会(空知大会)を開催するにあたり、分科会として協力いただけないか?とお話をいただきました。

私自身、なかなか【図書】という部分において、どうしたものか?と困惑した傾向はあるものの、今、力を入れて活動している、日本遺産「炭鉄港」等の取り組みも、その歩みとなる歴史文化の切り口は地方史だったり企業史だったりするわけで、これらの活動と図書も決してかけ離れているわけではないと思いお引き受けすることとなりました。

そこで今回は「知識を力に!歴史文化を活かしたまちづくりに触れてみよう」と題して、約40分のミニ講演と2時間超えのフィールドワークを実施。トータル3時間弱の長丁場でしたが、感度の高い優秀な生徒さんも多く、こちらも楽しませていただきました。

参加された生徒さんたちは全道各地から20名+引率の先生という感じです。

石蔵内にて、みんなで自己紹介をした後に簡単な座学を実施。

日本遺産「炭鉄港」を通して、学生さんたちそれぞれの地元で、歴史文化を価値へと変換する取り組みに対し、少しでもヒントになりそうなお話をさせていただき、その後、フィールドワークへ。

(各画像は生徒さんたちのプライバシーのために加工させていただいていますことをご了承ください)

フィールドワークでは、岩見沢複合駅舎、岩見沢レールセンター、岩見沢発祥の地公園において、それぞれの「第一印象」を記録してもらい、その後、私の説明に関するメモ、最後にガイドを聞いた後はどの様に印象が変化したか、などを発表してもらうことにしました。

岩見沢レールセンターでは、北海道の運炭鉄道としてのルーツと鉄道網のこと。また薩摩とのつながりなどをお話することができます。

岩見沢発祥の地公園では、地名の由来や士族移住のことをお話することができます。

これら、色々な情報をお伝えした中で、予備知識のない状況で受けた第一印象とどう変化していくか。などと旧国兼家住宅の中で車座になって発表してもらいました(画像は冒頭に岩見沢市教育委員会の神田学芸員さんより邸宅の説明をしてもらっているところです)。

この後、元町の跨線橋(初代停車場があったところ)を経由し石蔵へ戻ります。

石蔵ではまた数名に感じたことを発表していただき、最後に少しだけまとめのお話をさせていただてい終了!

「歴史文化で飯が喰えるか!」と言われた時代から、現在は「歴史文化がなければ飯が喰えない時代」へと変化しつつある過渡期であること。また「君たちの地域はどんなまち?」と聞かれたら「なにもないまち」と答えがちだけど、決してそうじゃない。ちょっと図書館に行って地域史をめくるだけでも知らないことが沢山でてきて、シビックプライド(地域への誇りや愛着)が高まるはず。ぜひそんな情報を整理して地域活性化に活かせるプレイヤーになってほしいという希望も伝えさせてもらった次第です。

この様に高校生に3時間弱もの長い時間にわたってモノを伝えるのは初めてのことで、色々と心配はありましたが、終わってみればこちら楽しい時間を過ごさせていただきました。

ぜひ当分科会に参加いただいた生徒さんたちには、すぐにではなく、いずれどこかで、ちょっとしたフレーズの一つでも思い出していただき、活動に活かしていただければ嬉しい限りです。

貴重なご縁をありがとうございました。

ぷらぷらまち歩き2024 岩見沢駅周辺を開催しました

〈令和6年9月20日投稿〉

岩見沢百餅祭りに伴い開催される、いわみざわ情熱フェスティバルにおいて、炭鉄港めしブースが設置されました。我々NPO法人炭鉱の記憶推進事業団でも、日本遺産「炭鉄港」をPRする目的で【石炭すくい】などの遊べるブースを出展!かなりの大盛況で終えることができました。

さて、その賑に乗じて毎年開催されているのが「JRヘルシーウォーキング」との連動企画となる炭鉄港ミニガイドツアーです。

昨年も開催され、定員30名があっという間に埋まる人気企画で、今年は参加費が3,000円に値上がりしても、同様にすぐに定員に達した状況です。なんと今年は30名中6名が本州より、その内1名は関西からの日帰り参加という状況。いよいよ「炭鉄港」や「鉄道の町岩見沢」を起点とする地域資源が人を呼び込める様になってきたと実感しています。

さて、このミニガイドツアーはあっという間に定員に達してしまったことから、NPOで開催するぷらぷらまち歩き2024秋の部の1回目をこの日の午前中に設定し、より多くの人に楽しんでいただくこととしました。

こちらは事前申込みなし、当日受付のため受付が始まらないと何人きていただけるかわかりませんが、蓋を開けてみると32名のご参加をいただきました。内、なんと千葉県からのご参加もあり、非常に嬉しく思う次第です。

コースは定番の岩見沢駅ガイドからレールセンター外観見学、そして元町跨線橋からそらち炭鉱の記憶マネジメントセンターの石蔵展の解説という流れです。

石蔵展では北炭が岩見沢に本社を移転して今年で120年という節目のため、岩見沢誕生から北炭による鉄路延長で鉄道の拠点と発展していく様子。そして明治37年の北炭本社移転から明治39年の鉄道国有法における鉄道資源売却により、室蘭に日本製鋼所をつくり、本社が移転した後のまちの様子などを14枚のパネルにしたものをそれぞれ口頭解説させていただきました。

この展示は間もなく終了となります。もし見学したいという方がいらっしゃれば、お早めに石蔵へお越しください。そろそろ撤収しようかと考えています。


閑話休題

この岩見沢駅周辺のガイドツアーは、恒常的に開催しても需要がありそうな気がしています。よって、毎回私が実施するのではなく、新たなガイドを養成できたらとも考えています。私のエネルギーが持てばですが、ガイド養成テキストを作成して講座を開設し、より多くの方にガイドとして活躍していただけるようにできたら良いなとも考えています。

もしそうなった際には、ぜひ一人でも多くの方にガイドになっていただければ幸いです。

東大名誉教授木村学先生をお招きしてのフォーラム「地層と炭鉄港」が無事に終了しました

〈令和6年9月19日投稿〉

9月8日(日)に表題のとおり、東大名誉教授で日本地質学会元会長(岩見沢東高卒業)の木村学先生をお招きし、「地層と炭鉄港」というフォーラムを開催させていただきました。

これはNPO法人炭鉱の記憶推進事業団の前理事長である故吉岡宏高さんからの宿題の一つ。生前、吉岡さんが木村先生との会話の中で、地層と炭鉄港について講演してほしいという約束を遂行したものとなります。

当日は木村先生のファンの方々も多くいらしていただき、用意した100席がほぼ満席となる状況。

この講演の様子は、木村先生のご厚意もあり、現在YouTubeで公開させていただいていますので、ぜひお時間あるときに御覧ください!


第2部は「複眼的!?炭鉄港の活かし方」と題し、三笠ジオパーク推進協議会事務局長、北海道三笠観光協会業務執行理事の下村圭氏、北海道教育大学函館校国際地域学科講師、観光社会学、文化遺産研究者の平井健文氏をお招きし、NPO炭鉱の記憶推進事業団理事長の私がファシリテーターとして進行させていだきました。もちろん基調講演を担っていただいた木村学名誉教授にもコメンテーターとして参加いただきました。

こちらも皆様のご厚意により、YouTubeにて公開させていただいています。ぜひ御覧ください!

第1部、第2部共に、非常に有意義なフォーラムになったのではないかと感じています。

本フォーラムに関しては、こちらでも報告が上がっていますのでぜひ御覧ください。

https://yamasoratan.blog.fc2.com/#entry3499

公益社団法人北海道地方自治研究所 北海道近現代史研究会の勉強会にてお話させていただきました

〈令和6年9月6日投稿〉

8月30日の午後から公益社団法人北海道地方自治研究所 北海道近現代史研究会の勉強会にお招きいただき、《日本遺産「炭鉄港」を通して見る石炭産業の栄枯盛衰》というテーマで80分の講演+質疑応答30分とお話させていただきました。

錚々たる面々を前に、私自身は研究者としての要素は希薄で、あくまでまちづくり運動のプレイヤーとしての切り口をベースとして、これまでの歴史的歩みと今後の当該地域の大きな可能性についてお伝えしました。

結果として今後につながるとても有意義な時間となりましたこと感謝申し上げます。

その後、懇親会でお酒をいただき、現在は電車に揺られて帰宅中。

まだまだ地域活性化の目的地へは長い道のりですが、みんなで信じた道を前進するばかりなり。

貴重な機会を頂戴いたしましたこと、心より感謝申し上げます。

 

朝日町で炭鉱の灯りを開催します

〈令和6年7月15日投稿〉

7月27日(土)は朝日駅周辺にて「炭鉱の灯り」という事業を開催します。

これはNPO炭鉱の記憶推進事業団が毎年行っているもので、炭鉄港等々、炭鉱に関わる場所で地域活性化の取り組みを行う上で、先人に対する感謝と哀悼の意をもって、お盆時期に行っているものです。

亡くなった吉岡前理事長は生前「これはイベントではない。だから一人でも一つでも継続していく」という言葉をよく使っていた記憶があります。

しかし今年は、あまりやり過ぎると吉岡前理事長に叱られるかな?と思いつつ、少しだけイベント的要素を持たせてみました。

なぜなら、今年は朝日炭鉱が昭和49年に閉山してから50周年の節目となり、また朝日町出身者の伊藤さん(1+1=Inc. 大正ボックス)とも共催という形にて開催する運びとなりました。

棲み分けとしては、キャンドル事業や写真パネル展、看板のお披露目等がNPO法人炭鉱の記憶推進事業団によるもので、ステージイベントは1+1=Inc. 大正ボックスさんが中心となって実施するという形になります。


内容としては以下のとおりです。

当日は16時ごろからキャンドルの設置作業を行い、18時ごろから点灯予定です。また、点灯に合わせてステージイベント(1+1=Inc. 大正ボックス共催)も開催され、朝日ゆかりの方々として詩人のヤリタミサコさんがゲストにお越しいただけます。

更に、以前岩見沢市観光振興ビジョンから生まれた「いわみざわ駅まる。」のコンテンツの一つとして形になったアコースティックバンド〈ALL Iwamizawa〉の再結成があり、キャンドルだけでなくステージも注目です!

また朝日町内会との連携で、7月20日(土)~7月27日 (土)〈10~15時〉まで朝日コミュニティ交流センターにて朝日炭鉱のミニ写真展も開催します。

27日(土)は、キャンドルの設置を16時頃からゆっくりと行い、17時30分ごろから岩田地崎建設㈱さんのご好意で新たに設置される「朝日炭鉱連絡坑道坑口」の大型案内看板の除幕式を実施。キャンドルの点灯とステージは18時頃を予定しています。

*駐車場は岩田地崎建設(株)様のご協力で、旧朝日医院跡をご利用いただけます。

こちら↓
https://maps.app.goo.gl/Mr4Hb9dEHMFAbY9b9

日本遺産「炭鉄港」構成文化財の朝日駅舎と、夏の夜に浮かび上がる素敵なキャンドルは撮影も気合が入るかもしれません。また帰りには高橋商店さんの自販機でしめ鯖を買って帰り、余韻に浸りながら一杯やるのも素敵ですね。

ぜひお気軽に足を運んでいただければ幸いです。

無印良品コープさっぽろ岩見沢南店がオープンします。

〈令和6年3月14日投稿〉

実は昨年の暮れから、この無印良品のオープン準備の一部をお手伝いしていました。

その内容は、岩見沢への出店にあたり地域の歴史や文化を大事にしたいとのことで、市と北海道教育大学岩見沢校の教授の紹介により、㈱良品計画本社の方がNPO炭鉱の記憶推進事業団を訪ねてきてくれたものです。

色々なお話をする中で、岩見沢の開拓黎明期は、空知の一大産炭地で産出される石炭を本州へ運ぶための鉄道の拠点ということ、それが日本遺産「炭鉄港」として盛り上がりを見せつつあるということ等々に共感いただき、新店舗のデザインの一部に取り入れたいとの意向を受けました。

かと言って、炭鉱も鉄道も大賑わいだったのは随分と昔の話・・・。そういった備品等はあっても個人蔵か市町の資料館等にしかなく、現地で探してみようにも完全に積雪期・・・。

どうやって集めようかと悩ましい作業がありました。

しかし各方面の協力を得ることができ、この度、店舗のレジ周辺に岩見沢に関連する鉄道の写真や三笠、夕張等に関連する炭鉱の道具類を提供することができました。





炭鉱や鉄道、またはそれらコミュニティで使用されていた道具等々がとてもスタイリッシュに展示されています。また、4枚の画像は「石炭が積み込まれた蒸気機関車と朝日駅」「東北以北最大と言われた大和の大操車場の風景」「岩見沢が北海道最大の鉄道工場だった頃の面影を伝える1899年竣工の岩見沢レールセンター(明治期の写真)」「岩見沢駅操車場の風景」が飾られています。

さり気なく配置される金属のプレートや、縦長の大きなカゴ、石炭ストーブの下に敷いてある四角い鉄などなど、、解説しなければわからない。でも聞いたら「へぇ!!!」と驚く様なものがあります。せっかくなので、いずれチャンスがあれば現地で解説イベントでもやってみたいですね。

広い店舗内のレジエリアという一角のみではありますが、ぜひじっくりとご覧いただければ幸いです。

また、日本遺産「炭鉄港」のロゴマークも展示してくれています。

我々としては無印良品の店舗内に炭鉄港マークが設置されているのを見て感無量・・・。

この様に、地域の歩み・歴史を大切にし、岩見沢のシビックプライドの醸成に寄与してくれる企業理念には本当に感謝しています。


店舗のオープンはいよいよ明日の3月15日(金)10時です。

末永く大勢のお客様に恵まれることを祈念しています。

無印良品コープさっぽろ岩見沢南店

https://www.muji.com/jp/ja/shop/046845/articles

8月後半備忘録的投稿!

〈令和5年11月7日投稿(投稿日時は8月31日に遡っています)〉

8月前半はこちらから

■8月17日(木)

所属会派、市民クラブの会議を実施

■8月19日(土)

地元町会のこども向け夏祭りのお手伝い。

近年、古い住宅が取り壊され、その後に新しい住宅が多く建ち始めた我が地域。コロナ禍もありなかなか交流の機会がありませんでしが、この様な夏祭りが開催されると「はじめまして!」の方が多数。そして小さな子どもたちが増えていて驚いた次第。時代は着実に移り変わっていきますね。

■8月21日(月)某炭鉄港構成遺産候補視察

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北海道市議会議長会道央支部協議会議員研修会にて〈空知の現在、過去、未来~日本遺産「炭鉄港」がもたらす可能性~〉と題してお話をさせていただきました。

〈令和5年8月28日投稿〉

8月25日(金)は北海道市議会議長会道央支部協議会の議員研修会でした。色々と事情がありピンチヒッター的にではりますが、ありがたい登壇の機会をいただきました。

対象者は空知道央管内10市の市議会議員150名です。

テーマは〈空知の現在、過去、未来 ~日本遺産「炭鉄港」が地域にもたらす可能性~〉と題して行わせていただきました。議会議員は多様性を反映している組織ゆえ、様々な捉え方もされるのを覚悟で、現時点で思っていることを全力で伝えさせていただいたところです。

結果は自身の想像を遥かに超えるリアクションをいただき、空知及び炭鉄港地域の価値向上に向け、とても大きなきっかけになったのではないかと感じるところです。

空知全般、また議会議員用にアレンジしつつ、作成したpptスライドは140枚オーバー。

内容に関しては、以下にダイジェスト版としてサラッとご紹介させていただきます。

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令和5年7月後半半備忘録的投稿!

〈令和5年10月17日投稿(投稿日時は7月31日に遡っています)〉

前半はこちらから(↓)


■7月16日(日)消防演習の観閲

岩見沢市消防演習を見学させていただきました。 万が一の時に力を発揮できる様、日頃から備えるのは大変なこと。いつもありがとうございます。


■7月18日(火)

午前中は新病院建設特別委員会の正副委員長会議。

終了後、夕張まで移動して夕張高校の授業を実施。お題は「夕張の歴史と炭鉄港」となります。


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