カテゴリー別アーカイブ: その他議員活動

岩見沢市のごみ処理について(ごみ袋の料金値上げの背景)

〈令和7年9月1日投稿〉

本日から令和7年第3回定例会が開会となります。

この時期の定例会においては、10月下旬の決算審査特別委員会も関連していきます。その辺りはまた投稿させていただくことになると思います。


さて、本日より岩見沢市のごみ処理手数料の値上げ、すなわち「燃やせるごみ用袋」「燃やせないごみ用袋」と直接搬入の料金が値上がりします。


その料金は40L(5枚入)で400円から600円と1.5倍になってしまいます。

しかしこれは人口減少の続く日本の地方都市においては、致し方ない要素が強く、いよいよ様々な悪影響が目に見えてきたことに他なりません。


なぜなら下表のとおり、岩見沢市のごみ排出量は平成27年度には市全体で24,908tあったものが、令和6年では22,178tと対H27年比で約89%まで減少しています。


ごみの排出量が減ることは一見すると良いことなのですが、残念ながら物価高騰を含め、岩見沢市のごみ処理にかかる全体的な費用は増加の一途をたどり、税負担割合が高まってきています。


そのため、費用負担の公平化と税負担とのバランスを維持していくために改定が必要となったものです。

なお、国の基準額では1L当り約12円となりますが、岩見沢市ではその3分の1を市民負担額として設定しています。


最近は他自治体においても、財政の厳しさが増し公共施設料金の値上げなどもニュースになっていますが、公共サービスの維持には一定の費用がかかり続ける中で、人口が減り続けると一人当たり負担額が増加せざるを得ないという構造が存在します(さらに老朽化に伴う更新と強烈な物価高騰が大きな懸念を招きます)

当然、岩見沢市も他市も、極力市民負担を増加させない方向で努力をしていますが、「無い袖は振れない」かの如く、この時代の流れはごみ処理のみならず、各要素において、より一層の拍車をかけていくことになるのは間違いありません。

あらゆる知恵と工夫を駆使することにより、市民負担の増加を避ける取り組みは必須ですが、日本を取り巻く人口オーナス現象は、簡単には抗えない非常に深刻な影響を私達にもたらしてしまいます。

私自身、一議員として、全力を尽くしていきますが、どうしても市民負担の増加は避けれれない社会構造上の問題が大きいことをご理解いただければ幸いです。

※ここまでの図表は広報いわみざわより転載しています。
https://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/material/files/group/1/2505_P08-P09.pdf


話は変わって、、

■岩見沢市のごみ排出量推移の資料を紹介します。(所管事務調査資料より)

ぜひ参考にご覧ください。



令和7年度の春の所管事務調査の説明であったことですが、現在の「いわみざわ環境グリーンプラザいわぴか」では1日100tの焼却が可能な状況下、現在はごみ排出量の減少により、令和6年実績で約83%の稼働率となっているとのこと。

今後は広域連携といった枠組みもより一層重要になってくることから、現状で行っている近隣他市との連携もより強化、拡大していく方向性が大切になってきます。

下表は令和5年3月末でちょっと古い資料ですが、各地ではこのような連携体制になっており、現在は夕張市が模索している状況とも聞いています。

ぜひ長期的な視点で、持続可能な地域づくりを進めていかなくてはなりません。

日本遺産「炭鉄港」その後

〈令和7年8月21日投稿〉

日本遺産は現在104地域が認定されています。

国の方針として、これ以上増やすことは想定していないため、丸5年が経過すると再認定に向けた審査があり、そこで評価が至らなければ、しかるべき機会に認定が剥奪となり、代わりにウエイティングしていた地域が認定されることになります。

炭鉄港は今年がその審査の年であったため、炭鉄港推進協議会事務局が中心となって作成した各種書類提出の後、5月には文化庁より審査員が訪れる現地審査がありました。私は貴重なこ゚縁の中でその審査にも同行する機会をいただき、非常に緊張感のある空気を味わうことができました。

その懸念していた結果が7月末に公表されたのですが、炭鉄港は無事に「継続認定」となり、それだけでなく他の日本遺産のモデルになりうるものとして、全国12しか選定されていない「重点支援地域」という身に余る評価をいただきました。

あらためて、これまで様々な活動にご尽力された方々に敬意と感謝を申し上げる所存です。

これまではコロナ禍もあり、各地でそれぞれに魅力の深化を進めてきたものの、いよいよ面としての連携を図るべく、今年の10月には炭鉄港3-DAYS Weekenderという催しを行います。これはなかなか各地をめぐる仕組みが作れなかった中で、点を面にするための起爆剤的な位置づけで、最初は小さく、そして徐々に大きく育てていきたいと思っているところです。


さて、その様な取り組みもありますが、やはりより盛り上がっていくためには、政治の力も必要と考えています。実は【北海道「炭鉄港」市町村議員連盟】という組織があり、これは日本遺産認定前に、何とか日本遺産認定を実現したいという思いで、そのバックアップのために2017年に植村真美氏(現北海道議会議員)と共に立ち上げたものです。

現在は当初の目的を達成し、今後の取り組み強化にむけ、まずは議員レベルが知り学びを深めていくことを目指して活動が継続されています(私は会長職を南川室蘭市議会議員に委ね、現在は相談役)。

その議連の研修会が昨日、小樽で実施されました。

各地の議員が集まり、それぞれの地域の現状や魅力、課題などに触れ知見を深める貴重な場となりました。

この炭鉄港は、まさに「今すぐには役に立たないかもしれませんが、いずれ必ず役に立つ」という言葉に即した、これからの時代に最も重要と思われる取り組みの一つです。

なぜならこのまま進めば、私達の地域は消滅可能性都市ばかりなのです。

よって他とは違う「共通の地域に存在する歴史文化」を活かし、良質な「ヒト・モノ・カネ」がめぐる地域にするために不可欠な要素であると確信しています。

よって、まだまだこれからが本番です。

多くの方々と力を合わせ、しっかりと実現に向けて取り組んでいきます。

*消滅可能性都市についてはこちらもお読みください

一般質問の目的と成果について

〈令和7年8月17日投稿〉

幾度も議員として種々質問をさせていただいてきましたが、この度、少し視点を替えて、自分の質問にどのような目的と成果があるのかを整理してみました。


一般質問等を行うことの目的の1つ目は、やはり監視・チェック機能だろうと思います

これは行政施策や各種執行状況が適切かどうかを確認し、必要に応じて是正を求める「議員本来の機能」とも言えると思います。その質問を行うことによって、不適切な支出や運用の是正、施策実施の透明性の向上、行政への緊張感の付与があろうかと思っています。ないに越したことのないジャンルの質問とも言えます。


2つ目は、政策提言機能です。

これは新たな施策の提案や改善案を提示することで、新規施策の検討や導入につながること、また、既存施策の改善につながること、政策形成への議会の関与強化にもつながるものなどがあると思います。


3つ目は課題の掘り起こしと可視化です。

これは、社会に埋もれている課題や、まだ認知されていない課題などを取り上げることで、世間の関心を高める意図があると思っています。例えば、あまり知られていない課題が見える化されることによって、行政対応の契機となること、また、メディアや住民の関心を喚起すること、当事者の声を政策に反映することなどがあげれらると思っています。


4つ目は市民との橋渡し・代弁機能です。

市民の声を公の場で取り上げることで行政に届けることとなります。例えば、各種市民ニーズの政策反映や行政への住民意見のフィードバック、市民との信頼関係の構築などが上げれると思います。


5つ目は情報発信と共有機能となります。

これは政策・行政方針等の市民周知や議員の政策姿勢の可視化、市民の議会への関心向上などが目的となってくると思います。


ざっくりとですが、私が考える一般質問等の機能がこの5つに分類できるかな?

と思っていますが、それぞれに質問を作成するときに、どのジャンルに重点を置くかを意識することで質問の作り方が変わってくると感じています。

例えば、前回の一般質問であれば、、、

このインバウンド対応については、まずは〈1,課題の掘り起こしと可視化〉が重要となり、できるだけ早い時期に多くの市民や行政との課題共有を図りたいと考えました。その上で、心配している市民の声を拾い上げる〈4,市民との橋渡し・代弁機能〉を入れ込み、今後の体制づくり等への〈2,政策提案機能〉が含んだつもりです。


この太陽光発電所の懸念については、市民のあんしん安全に関わることと感じていることから、第一に〈1,監視・チェック機能〉を優先しつつ、あまり問題が表面化していないことから〈3,課題の掘り起こしと可視化〉を目指しました。


JR北海道苗穂工場移転誘致に関しては、ぜひ今後の気運の高まりにつながることを意識して〈3,課題の掘り起こしと可視化〉並びに行政としての実働につながるように〈2,政策提言機能〉を意識して作成したものです。


当然、これら全てが意図したとおりに進むほど、私は有能ではありませんし、社会構造も単純ではありません。しかし、自分の中で明確な意図を持つことで、どのような答弁になっても、自身の質問という行為が一定の目的に達することができると思っています。

市民の皆様も、ぜひそれぞれの議員の質問が、何を意図し、どのような目的で行われているのか?いう視点でチェックしていただければ幸いです。

第27回参議院議員通常選挙【政党等別得票数】を見える化してみました。

〈令和7年8月12日投稿〉

7月20日に投票日となった参議院議員選挙について、岩見沢市内の政党等別得票数を分析してみたいと思います。

元になるのは【岩見沢市の選挙管理委員会にて公開されているデータ】となりますので、詳細根拠については以下のリンク先をご確認ください。

https://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/soshiki/senkyokanri_iin/senkyo/kekka/2868.html


さて、数字の表だけではわかりにくいので、得票数順にグラフにしてみました。

まずは今年の7月に行われた第27回参議院議員選挙の結果です。


これだけを見ると、自民党と立憲民主が均衡しているぐらいに感じるかと思いますが、参考に3年前の第26回参議院議員選挙の様子を見てみると・・・

グラフを比較すると、今回は特に自民党が大きく票を落としたことがわかります。

しかしそれだけではなく、ニュース等でもご承知のとおり、得票数を伸ばした政党が多くあります。そこで前回と今回の両方に存在している上位10政党でその推移を見える化してみました。

赤文字が大きく票を落とした政党で、緑色の枠が得票数を伸ばしたところです。


以下グラフにすると

青棒が今年でオレンジが前回なので、今回票が減ったところは青が少なく表示され、票を伸ばしたところは青が増えるということになります。

最も減少したのが日本維新の会。次いでNHK党、公明党、自民党、共産党の順になります。

逆に大きく躍進したのが、前回799票から今回3,546票と443.6%となった参政党。

次いで国民民主、れいわ新選組となりました。

既存政党としては、与党の自民党と公明党が共に支持を下げ、その受け皿になったのが立憲民主ではなく、参政党や国民民主、れいわ新選組であったことがわかります。

ただこれが今後も続くか?というと、そればっかりはわかりません。


参考までに、昨年10月に開催されたばかりの第50回衆議院選挙の結果を貼っておきます。

この前年10月末の衆議院選挙から、1年弱に満たない期間で大きく情勢が動いたことになります。

様々な追い風や向かい風の影響を受けつつ、今後も大きく変化をしていくと想像しますが、興味深いのはこれは全国の数字ではなく、あくまで岩見沢市民の投票結果であるということです。


今年の第27回参議院議員選挙の結果をあらためて見てみると、、、

自民党、立憲民主の第1グループ、国民民主、公明党、参政党、れいわ新選組、日本共産党などの第2グループ、そしてその他のグループという状況になっています。

多くの方と同様な肌感覚として、民意の政治に対する期待の方向性が変化してきたことを感じます。

少子高齢化に伴う地方の衰退や物価高騰、経済の低迷が続く中で、残念ながらこの状況をドラスティックに打破するスーパーマンみたいな政治家は存在し得ないということ。それと同時に短期間で劇的な好転を見いだせる施策も存在しえないこと。その理由については以下のリンクもご覧ください。

私達、地方に住むものとして、地域全体が「途端に元気になる」というコトはほぼ存在しえなく、ゆえに「即効性が期待できるもの」ではなく、「すぐには役に立たないかもしれないが、いずれ必ず役に立つ」という行動を実直に蓄積し続けていくことが重要だと思っています。それこそが持続可能性の肝であると感じています。

この岩見沢を持続可能な地域として、”逞しく強かに”していくために、広い視野をもって学び続け、そして様々に判断していきたいと思っています。

議員定数等検討委員会が設置されました

〈令和7年7月31日投稿〉

本日、第1回目となる「議員定数等検討委員会」が開催され、委員長の役を担うこととなりました。

人口減少や物価高騰等々、非常に難しい時代の中で、議会のあり方、議員一人ひとりの覚悟が問われるものと思っています。


委員会に所属するのは

市民クラブ 4名
新緑風会 1名
民優会 1名
公明党 1名
日本共産党議員団 1名

の合計8名です。

これから様々なデータを参考にしながら、岩見沢市議会における議員定数がどうあるべきかを議論していきます。


本委員会に付託された協議テーマは以下のとおりです。

1,議員定数について

2,議会の活性化について
 (1)あるべき議員像(良い議員とは)
 (2)活発な議論を展開するために
 (3)広報広聴の中長期的な方向性
   (議員のなり手不足の解消も念頭に)
 (4)タブレット端末の活用

3,議員のなり手不足の解消について
 (1)女性・若者議員の増加のために
 (2)投票率を上げるために
 (3)議員報酬の在り方

となります。

委員長就任挨拶にて、「議員としての覚悟が問われるものであり、高い透明性を持って市民理解に努めたい」という旨の話をさせていただきました。ぜひ、共感を得られるような結果を導ければと思っています。どうぞ宜しくお願いいたします。


この様子は北海道新聞空知版にも掲載されておりますので、アカウントのある方は御覧ください。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1193659/

議員の説明責任を「今風」の技術で表現してみたいと思います。

〈令和7年6月21日投稿〉

昨日、無事に一般質問が終了しました。

その内容については、正式な議事録が出たら改めてご紹介いたします。


さて、今朝の新聞報道でも「新病院」に関することが掲載されていました。

そこで今年の3月の議会において、新病院建設に関する予算審議で賛成をした理由について、一議員としての説明責任を果たす!という思いで投稿したブログがあるのですが、文字数も多く、最後まで見ていただける方は非常に稀だと感じています。

よって、なにか新しい伝え方ができないだろうか・・・と考えていた中で、Googleの《Notebook LM》という生成AIが非常に優れていると感じました。

これは議会質問の資料分析などでもかなり使えるAIですが、今回紹介するような「RADIO風に会話でまとめてくれるシステム」は非常に面白い!

早速、上記ブログのURLを指示してNotebook LMに読み込ませて、会話として要約してもらいました。下記はそれを出力したものをYouTubeに投稿したものとなります。

どうしても漢字の読みなどにAIらしい間違いなどが発生してしまいますが、たった8分ちょっとなので、ぜひとも参考に聞いてみていただければ幸いです。

実際にやってみて、政治に関心を持ってもらう手法としては、これはとても良いのでは?と感じています。

日頃、政治やまちづくりなどにあまり関心が持てなくても、こういう動画がきっかけとなって、「もう少し詳しく知りたい」と思ってくれた方が、ブログを辿ってテキストやデータを見て、更に理解を深めてくれるという流れになると、世の中がもっと風通しが良くなるような気がします。

そんなことで、テクノロジーの進化に期待大です。

ちなみに、この犬と猫のイラストはGeminiで作ってもらったのですが、こんなのもあっという間にできてしまいます。

プロンプト(指示)は、あなたはポップな絵を書くことが得意なアーティストです。

以下の条件に基づき、絵を書いてください。
・ラジオ局のスタジオ風景で、男女が話しています。
・男性の見た目はゴールデンレトリバー、女性は三毛猫としてください。

とやったらこんな感じに!

ちょっとタッチが行き過ぎてるなーと思って、「ポップすぎるので、もう少しリアリティがあって、なおかつオシャレ感がほしいです。画像サイズは16:9でお願いします。」とやると、下記のようになりました。

残念ながら、何度か縦横比16:9でとお願いしても「これが16:9です。」と頑なに返答されるところが見事にAIらしいですが、まぁ十分です。自分では絶対にこんな絵はかけませんので、AIって凄いなーと思うと同時に、「これって人間の能力の平準化が始まっているということ?」という印象を綴ったブログもありますので、これもNotebook LMにお願いしてみました。

お時間あればどうぞ。

元のブログ記事

この度の一般質問原稿を公開します

〈令和7年6月16日投稿〉

6月20日(金)13時より開会予定の定例会において、一般質問の1番目で登壇する予定です。

以下、提出済みの読み原稿を公開いたします。5つの項目で計8,000字を超える長文になっておりますが、ぜひお読みいただき、何かアドバイス等ありましたらお気軽にコメントなどいただければ幸いです。

なお、発言通告は以下のように提出しています。


以下、令和7年度 第2回定例会一般質問読み原稿(ラフ案20250616)_平野義文

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AI時代で”デキル”の基準が大きく変化し、人間の平準化が始まるのかもしれません。

〈令和7年6月8日投稿〉

先ほど、6月16日(月)から開会予定の第二回定例会の一般質問を粗々完成させたところです。

実はここ数週間は異常な忙しさで、5月28日には関東の高校の修学旅行生を受け入れ、2.5時間の長時間の座学と0.5時間のフィールドワークを実施。

つい先日の5月30日には、会派内で一般質問についての調整・解説や、生成AIの活用方の勉強会を開催しました。そして、その終了後、秩父別まで移動し、空知町村監委協総会・研修会において、講演の機会をいただいています。それらの大変な講演準備作業と並行し、学校授業対応等も含めると複数の講演準備と一般質問準備、はたまた3日に行われた民生常任委員会の所管事務調査に対する質問を作成したりと、あまりに多忙な状況で、これまでなら自分の能力の限界を超えていて、完全にお手上げの状況でした。

しかし、表題のとおり生成AIの力を借りることで、議会の勉強会、所管事務調査の質問、そしてこの度の一般質問に関しては、これまで溜めていた情報や思いをひたすら箇条書きにしたり、Mapifyマインドマップをつくって思考したりした後(これらの下準備がすごく大事)、それをchatGPTに読ませて、自分なりに様々な指示を繰り返して精度を上げていくと、自分の散らかった思考を文章にしてくれます。

それを今度はGeminichatGPTを行き来しながら、間違った解釈や情報を入れていないか?もっと伝わる方法が無いか?自分の感覚と相違がないか、などと何度も読み返し、AIと壁打ちながら、最終的に8,000字を超える一般質問原稿ができました。

過去の経験からすると、大体三分の一ぐらいの時間でできたと思います。

あとはその精度の問題ですが、自分の感覚では一般質問の五大目的等の調整も行いつつ、これまでより質の高いものができたと感じています。(勿論、やってみなければわかりませんが・・)


さて、表題について、、、

これまでの社会は、個々人の得意分野やスキルに支えられた「分業制」が基本だったのだろうと思います。例えば、「絵を描く人」、「文章を書く人」、「外国語ができる人」、etc.・・、それぞれの専門性が価値となり、多少オーバーラップしながらも役割が分かれていたわけです。

しかし、近年のAIをはじめとするテクノロジーの進化によって、状況は大きく変わりつつあります。私自身、この変化を痛烈に実感しています。

たとえば、これまで「苦手だな」、「自分には無理かも」と感じていたロゴの作成やイラスト、外国人とのSNSでのやりとり、まったく未知の分野のリサーチや資料づくりなど。こうしたことが、今では一人でもある程度の成果を出せるようになりました。

先日の3Dプリンターの話もまさしくそうでしょう。

もちろん、現時点では“浅く広く”の域を出ない部分も多いのと、「ものすごい頼れる万能の知識を持っている先輩に聞いたら、何でもポンポン答えてくれるけど、結構な割合で、本当はあまり知らないけど、物凄く知ったようなふりで、それっぽく適当なことを言ってくる。」的なことがあったりしますが、それでも「自分の手が届く範囲」が劇的に広がったのは

まさに新しい世界が開けた感覚です。

そしてこの変化は、誰にでも平等に訪れているのです。


つまり、かつては専門職に限られていた能力が、テクノロジーの力によって、誰もが手にできる時代に入ってきたということ。

これは一方で、プロフェッショナルの立場にある方々にとっては、かつての産業革命と同じく、非常に大きな脅威でもあります。機械が人の手を代替したように、AIが知的・思考的な作業を代替する時代になってくる。それは人間としての新しいスキルの再定義や、価値の見直しを私たちに突きつけているかのごとくです。

言い換えると、人の能力の平準化が始まっているのかもしれません。

「あの人でなければできない。」という要素がどんどん薄れてきて、このまま行けば、行政も議員もコンサルも学校の先生も、ホワイトカラー的なポジションにおいては、建設業も製造業も飲食業も、一定基準以上の解釈とAI等への指示能力があれば、誰にでもできる仕事になっていくのかもしれません。

そんな普通の人、一人ひとりの“できること”が急速に広がる時代だからこそ、「なぜそれをやるのか」「どんな役にたつのか」といった、人間ならではの想いや意図がこれまで以上に問われるようになってくるのでしょう。

これからの時代は、「個別スキルの高さ」よりも「人としての姿勢」や「関係性」「発信の真意」がより重要になってくる。だからこそ、AIという道具をどう使うかは、使い手の人間に委ねられている。そんな時代の入り口に、私たちは立っていることを感じます。

その根幹には、日々「徳を積んでいく≒人道的価値(徳ポイント)」を積み重ねる意識が必要になってくるような気がしています。

さて、これからどんな時代が訪れるのでしょう・・・

AI続きですが、行政もこの恩恵をしっかりと享受すべきと考え、ガイドラインの策定等について決算審査特別委員会で質問をしています。

〈令和7年6月7日投稿〉

現在の生成AIの恩恵は行政の仕事においても、かなりの効率化を促すものと考えます。しかしその反面、やってはいけないことなども明確に存在すると思われます。よって、令和7年度の予算審査特別委員会において、市の今後の取り組み状況について確認したものです。

以下、議事録を転載します。

◆委員(平野義文君) それでは、同じく126ページのスマート・デジタル自治体推進費に関連すると思うのですが、これ、昨年の所管事務調査でも触れさせていただいたのですけれども、現在、生成AIの進化が非常にすさまじくて、私自身も随分と助けられているという実感があります。これ、行政業務においても各種作業の効率化とかコスト削減が可能になることから、岩見沢市役所でも、やはりこれは積極的に取り入れるべきものだなというふうにも感じているのですね。ただ、その反面、個人情報を含むデータはAIに学習をさせないようにするとか、あと誤った情報が混在するとか、あとはAIの判断に依存し過ぎないとか、いろんなメリットとリスクをバランスよく管理をすることが非常に大切だというふうに感じています。
 よって、行政運営の効率化を考えると、積極的に取り入れる必然性があるものの、重大なものを含め一定のリスクが発生をすることから、活用には明確なルールとか、すなわちガイドラインの策定とか、あとは利用にはコツが必要だったりもするので職員研修の機会など、そういったものが必要なのではないのかなと思うのですが、現在、岩見沢市としてどのように取り組まれているのか、また、今後どのように取り組まれていくのかというところについて確認をさせてください。


◎課長答弁 平野委員の御質問にお答えをいたします。
 生成AIに関わる御質問でございます。
 生成AIにつきましては、平野委員が御指摘のように、技術の進歩が著しく、業務効率の大幅な改善や新しいアイデアの発想に大いに役立つものと認識をしております。その一方で、審議の判断や情報漏えいなどの懸念とリスクも多く指摘されているところでございますが、全国的にはサービスを導入する自治体が徐々に増えてきているのも現状でございます。
 そこで、市の取組といたしまして、私ども情報部門におきまして、サービス事業者によるセミナーへの参加などを通じまして、安全で効果的な活用に向けた検討を行っているところでございます。令和7年度におきましては、情報部門での検討を継続いたしまして、無償トライアルを利用できるサービスを実際に体験することで運用上の注意点などを洗い出し、先進的に取り組んでいる自治体を参考にしながらルールづくりに取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。


◆委員(平野義文君) 導入に向けて前向きにという話になるのだと思うのですが、ふと思ったのは、例えば今現時点で、それぞれ職員の判断である程度自由に使ったりということはなされているのかどうかというところを1点確認させてください。


◎課長答弁 いわゆる生成AIに関しましては、ウェブ版ですとかアプリ版というのがございますけれども、アプリ版につきましては、各職員のパソコンにはインストールできないようなセキュリティーを組んでおりますので使用は不可能というふうになっておりますが、ウェブ版につきましては、一部利用可能な状態ではあるものの、日々の業務で情報の取り扱い全般につきまして、例えば個人情報を含む情報資産を保護するためのルールを定めておりますので、生成AIにつきましては、学習させる情報の取り扱いや生成物の利用に当たりまして独特の注意点もあることから、悪意はないものの誤った取り扱いがなされないよう、全庁的な共有を徹底してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。


他にも多々質問を実施していますので、それらはこちらの議事録もご確認ください。

https://iwamizawa-gikai.gijiroku.com/index.asp

市議会一般質問の五大目的と成果対応表

〈令和7年6月2日投稿〉

先日、会派で勉強会的なものを開催し、準備中の一般質問に対する情報共有を実施。それぞれアドバイスや視点についての意見交換などを実施しました。その前段において、私が個人的に整理した「一般質問の五大目的と成果対応表」についてもお話をさせてもらいました。

これは自分で一般質問を作成する際に、果たしてその質問がどういう目的を持って行うのか?というのを整理できたほうが、より適正な切り口で質問を作成できるのでは?と思ったのがきっかけで、生成AIと幾度も意見交換をしながら5つに分類してみました。

自分が考えた中では、この5つの目的が互いに複合的に内包していると認識していて、例えば下記の様な、今回準備中の質問においても、メインは「監視・チェック機能」なのか?それとも「課題の掘り起こしと可視化」なのか?または「政策提言機能」の面を含むのか?などと思考整理をすることができています。

ちなみにこの資料は、朝スーツに着替えて、市役所に向かう前に一度パソコンを開き、事あるごとに雑談のようにAIとキャッチボールしながら蓄えてきた情報を元につくったものです。そして5種類のロゴマークは、思いつきでAIに一瞬でつくってもらったもので、それを使用しています。

私自身、これまでも議会活動で生成AIを使用する場面はありましたが、今回ほどどっぷりと活用したことはありません。この様な勉強会や、所管事務調査の質問づくり、はたまた一般質問に及ぶまで、非常に力になってもらっています。

ただ、まだまだ使い方には注意が必要で、「ものすごい頼れる万能の知識を持っている先輩に聞いたら、何でもポンポン答えてくれるけど、結構な割合で、本当はあまり知らないけど、物凄く知ったようなふりで、それっぽく適当なことを言ってくる。」という状況が多々あります。

でも慎重に使う分には、本当に自分の曖昧な感覚をしっかりと形にしてくれる凄さがあります。

しかしながら、携帯電話ができて電話番号を暗記する能力が失われ、ナビゲーションシステムができて道順を覚えることをやめてしまったように、このAIに頼ることで、どんな能力が失われていくのか非常に心配です。

それでも選択の余地もなくAIを使わないとならない時代が来るのでしょうね。