〈令和6年3月24日投稿〉
色々と作業に追われてしまっていて、私の容量の少ない頭もフリーズ気味になっているので少し現実逃避の気分転換で全く関係ないことを見てみました。
まず、日本の人口ピラミッドと他国の状況について。
よく炭鉄港系の講演などで、世界中の先進国は人口減&高齢化が進行し、日本はその中でもトップランナー的なことを言わせてもらってますが、果たしてそれが他国と比較すると実際にどれぐらいの違いなのか?
【出典:総務省統計局 世界の統計2024より】
上記グラフは各国男女5歳階級別人口になります。
これらを良く見ると、日本はやはり少子高齢化のトップランナーであることがわかります。日本と似ている傾向があるのがイタリア。共に若い層がしりつぼみに減っていきます。また人口の最も多い層が日本では70代にひと波あり、更に50歳前後でもう一つの山があります。イタリアも50歳前後で波があるもののその上は減少傾向。
上記グラフを見る限り、少子高齢化の形としては日本がトップランナーなのは間違いなさそうです。
中国は2045年頃には日本と同じ様な状況になることが予想されます。
ちなみに出生率が衝撃的な数値となっている韓国は、現時点ではイタリアと同じ様な傾向がみられます。
さらに世界全体を見渡すと、この様な人口構成になるようです
現時点での世界は見事なピラミッド構成になっています。
そして、欧米等先進国に追いつけ追い越せと経済成長著しい日本の過去は下記の様な状況です。
このグラフは1953年!(このサイト、1年単位で世界各国の人口構成が確認できて、物凄い便利ですね!良いものを見つけました【出典:PopulationPyramid.net】)
後述する「経済を動かしているのは、景気の波ではなくて人口の波、つまり生産年齢人口=現役世代の数の増減だ(デフレの正体~経済は「人口の波」で動く(藻谷浩介著)あとがきより引用)」という言葉をベースにすると、非常に感慨深いものがあります。
また、人口推計でいくと、発展途上国はまだ増加傾向が続きます。
【出典:United Nations】
この傾向に対し、日本の人口推計は(↓)こんな感じに減少まっしぐら!
【出典:United Nations】
これは将来、経済格差という面において、私たちの環境が一変する可能性を示唆していると感じています。
例えば!
〈人新世の「資本論」(斎藤幸平著)〉の一節を引用すれば、
グローバル・サウス(注:後進国的意味合い)からの資源やエネルギーの収奪に基づいた先進国のライフスタイルを「帝国的生活様式」と呼んでいる。帝国的生活様式とは要するに、グローバル・ノース(注:先進国)における大量生産・大量消費の社会のことだ。それは先進国に暮らす私達にとっては、豊かな社会を実現してくれる。その結果、帝国主義的生活様式は望ましく、魅力的なものとして受け入れられている。だが、その裏では、グローバル・サウスの地域や社会集団から収奪し、さらには私たちの豊かな生活の代償を押し付ける構造が存在するのである。
(中略)グローバル・サウスという周辺部から廉価な労働力を搾取し、その生産物を買い叩くことで、中核部はより大きな利潤を上げてきた。労働力の「不等価交換」によって、先進国の「過剰発展」と周辺国の「過小発展」を引き起こしている。
(中略)ところが、資本主義のグローバル化が地球の隅々にまで及んだために、新たに収奪の対象となる「フロンティア」が消滅してしまった。そうした利潤獲得のプロセスが限界に達したということだ。利潤率が低下した結果、資本蓄積や経済成長が困難になり、「資本主義の終焉」が謳われるまでになっている。
改めて、今の私たちの豊かな生活が、世界規模の経済格差によって生まれていることを感じます。そして今後の人口推移によってこの状況が大きく変化していくことも感じます。それは世界規模で見れば決して悲観することではないのですが、私たち日本人にはそれら現実を受け入れる覚悟が必要になってくるのだと思います。
そしてこの人口構造による経済への影響は、今から14年も前の2010年に初版が発行された、藻谷浩介氏の〈デフレの正体~経済は「人口の波」で動く〉でも、現役世代の人口が増える「人口ボーナス」がこれまでの日本の経済発展を牽引し、現在からしばらくは生産年齢の減少と高齢者の激増が「人口オーナス」を発生させる。まさに「経済を動かしているのは、景気の波ではなくて人口の波、つまり生産年齢人口=現役世代の数の増減だ(同著あとがきより引用)」という言葉に象徴される出来事の真っ只中に私たちは暮らしていることになります。
この様な状況下、私たち(日本人、岩見沢に住む人々)が、今後どのような社会を望んでいくのかの理想がまだまだ不明瞭で、私には見えていません。
ただひたすらに少子化を改善すると同時に、世界の中でより強い経済成長を望めばCo2排出量も増え(現在日本の排出量は世界で4番目、一人当たりでは下記図のとおり)、気候変動に拍車をかける。またグローバル化において、斎藤幸平氏のいうような「資本主義の終焉」が訪れるのならば、これまた全く違う視点での新しい【幸福論】が必要になってきます。
いよいよ難題で答えの出ない事象です。
なんだか、最近は答えの見えない投稿ばかりになりがちで、世のジレンマを痛感しますが、この様なことを徒然に考えるのも突然何かに結びついて良いヒントが降ってきたりもするものです。
とはいえ、あまりにとりとめのない感じではありますが、気分転換の息抜き投稿ゆえお許しください。