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子育て・教育カテゴリー 簡易まとめ版 ~目次~

kodomo

 


①現在の子ども達を取り巻く環境

A) 子ども達を取り巻く環境の変化

B) 教育と遊育 ~幼児期の遊びが大事な理由~

C) インターネット・ゲームが及ぼす悪影響

D) 子育て環境の懸念

②これからの子ども達に大事なこと

E) 創造性を育むために

F) 熱中力の素晴らしさ&居場所の力

G) レジリエンス(回復力・逆境力)を強化すべき理由

③教育・子育てカテゴリーまとめ

H)~まとめとして~


これまで、本カテゴリー内で細々と投稿してきたものが分散し、なかなか本意が伝わりにくくなっていると感じていました。そこであらためて、「現在の子ども達を取り巻く環境」について投稿をまとめてみました。

それをベースに、何が必要か、またどうしていかなければならないのかを考えて行けるように、今後も引き続き努力していきたいと考えております。現在お子さんを育てている世代はもちろんのこと、すでに子育て世代ではなくなった方々、またお子様のいらっしゃらない方々にとっても、社会全体の課題として状況を感じていただければ幸いです。

何分素人文章のため、読みにくい点等も多々あろうかと思いますが、そこは何卒ご容赦いただきたく存じます。

また、叱咤激励を含め、ご意見等がございましたら、是非メールやコメントでもいただければ幸いです。

何卒宜しくお願い申し上げます。

〈平成28年1月21日更新〉

H)子育て・教育カテゴリー ~まとめとして~

知れば知るほど、今の子ども達の置かれている環境が心配になります。

あまりにもモノ(物質的、情報的共に)に溢れ、それを一方的に享受する環境は、これから訪れる産業構造の変化、グローバル化の著しい進行による国際関係の変化、人口問題に関連する社会保障等の深刻な想定等々を含め、間違いなく訪れる困難な環境を切り拓く能力を高められているとは言い難いのです。

それらを考えていく過程において、幼少期の”遊び”が人間性を育む大事な時期だと言うことに気がつきました。でも社会が求める子ども達の姿とは大きな相違がありました。学校教育の過程においても、求められる人物像とそれを育むための手法とはやはり大きな開きがあります。

現在の学校教育の現場においては、創造性を育む教育を深めていく事はとても難しいと思っています。当然、教育行政を始めとする現場においても大変な努力はしていますが、それには限界があります。やはり教育現場よりも、保護者や家庭、周辺の大人の意識がとても大事だと認識をしています。

幼い頃から電子ゲームやインターネット等の受動的刺激にまみれ、その中で脳を刺激してバーチャルな達成感や優越感を得ている現状。実際にどうしてその環境に浸かり続けるかというと、脳科学を持ち出すまでもなく、親がそれを良しとすること。また、それ以外に面白いこと、やりがいのあることが沢山あるはずなのにそれを知る術がないという不運があると思われます。

「子どもは親の言った通りには育たない。親のやった通りに育つ。」

これは自らに問うと非常に情けない思いになりますが、全ての親が常に自問しなければならない名言であります。

大人が失敗を恐れずチャレンジする背中を見せる。失敗してもそこから何かを掴んで前に進む背中を見せる。上辺のメンツにこだわるような背中を見せない。恥をかく勇気。諦めない心。 努力、苦労の先の達成感を得る様子。etc.・・・。

いつの時代も外野から人のすることを上から目線で批評、批判したり、足を引っ張ったりするのは「自分では何もしない人」であると言います。決してそんな大人を量産してはならないと信じています。


 

平成26年に内閣府より公表された、「子ども・若者白書」から、色んなことをかいま見ることができます。

白書の中で特集として取り上げられていたのが、日本を含めた7カ国の満13歳から29歳の若者を対象とした意識調査です。

この内容を見ると、日本の若者は、「自分自身に満足している」「うまくいくかどうかわからないことにも意欲的に取り組む」「社会現象を変えることができるかどうか」「将来への展望」等々、そのほとんどが、7カ国中最低で推移しており、これからの人口減少社会、グローバル化で大きく変わっていく時代に適応するための能力である「たくましく逆境に向かい、クリエイティブな能力を発揮して新しい道を切り開く力」が著しく不足していると思われます。

同年4月に、シンクタンクである共立総合研究所が、「全国学力・学習状況調査」の結果をもとに、「生活習慣」「意思・人格」「家庭」「道徳・規範」等々の11の分野から都道府県別に偏差値化した、「いい子供が育つ」都道府県別ランキングが発表されました。

このデータを見ると、白書の特集では、日本は、国際社会の中でも非常に低い数値を示す中で、さらに日本国内においては、北海道は、総合ランキング47都道府県中46位であり、分野別に見ても非常に低い項目が目立つ結果となっています。

例えば、「難しいことでも、失敗をおそれずに挑戦しているか」という問題では、47都道府県中、最下位。「自分にはよいところがある」「人の役に立つ人間になりたいか」「テレビゲーム等をする時間の長さ」「地域や社会への関心」「自分の発言に対する自信」「言いたいことをうまく伝えることができるか」などなど、あらゆる項目でワースト5位に入る、非常に残念な結果となっています。

さらに、この北海道の中で岩見沢市がどういう位置づけかというのは、残念ながらはかるすべはありませんが、これからの時代を生きていく子供たちのことを考えると、国内での評価はもとより、国際社会で生き抜ける能力を身につけることを目指すべきであり、そのために、保護者はもちろん、岩見沢市の教育行政としても真剣に、どんなことをするべきかを考える事も重要だと思っています。

まずは、脳科学において重要な成長の機会として位置づけられる幼児教育期の「生きた体験」を通して、人間としての能力をはぐくむための環境づくりとその支援。

学校教育においては、岩見沢市教育行政方針にも掲げられているとおり、課題を解決するための思考力、判断力、表現力等をバランスよく伸ばす。また、自尊感情を高め、自己指導能力の育成等を含め、主体的に「みずからの思考を高め、具現化していく力をはぐくむ」ことを重視した、”実行力のあるカリキュラム”づくりが必要だと考えます。

それは放課後の時間かもしれない、若しくは地域との連携で生まれてくるのかもしれない。間違いなく言えるのは、「それは家庭が」とか「それは学校が」と互いに押しつけ合う意識が生じてしまっては絶対に成り立たないことなのだろうとも思っています。これが簡単にシステムを提唱、構築するだけで世の中が変わらない難しい部分であります。

だからこそ、現在の子ども達を取り巻く環境に対する危機感を一人でも多くの方々と共有し、出来ることから行っていくという気運が高まることを期待しています。


前段で述べたとおり、先進国の中でも日本の子ども達の評価は非常に低い状況、またさらには、その日本の中においても一段と北海道が心配な状況であるのは、常に車社会におけるドアtoドア環境や、インドアで遊ぶことが多いことによる身体能力の低さにあるとも言われます。体力と学力・知力・気力等との相関が存在すると考えるならば、やはり幼少期の遊び環境を我々大人が確保してあげる必要があると思っています。

そこで必要となるのが、行政として本気で子どもの遊び環境を確保していく意思を見せることだと考えるに至っています。ここの本気というのは、消費型のあそび場や、子どもではなく親が喜ぶ遊びでもありません。子ども達自らが自主性を持って、自らが磨かれていくあそび環境です。

その明確な意思表示になるのは、前恵庭市長の中島興世氏が提唱している「子どもが元気に育つ環境の整備に関する条例」の様に、行政の本気度を表し、市民が熱く共に守っていくことではないかと思います。(条例の内容に関する投稿リンク

ただ、その様なことを周囲にお話をしても、なかなか「ピンと来ない」と言われてしまう傾向もあり、これらの投稿の内容を簡素端的に説明することは難しく、どうしても共感を得るにはいたらない状況が続いています。これは子育てが終わった人はもちろん、現在幼少期の大切な時期を育んでいる保護者の方も同様です。それは致し方のない事であり、私自身、仲間を増やしつつ、少しずつ出来ることをやっていくしかないと考えています。

その一環として、拙ブログで細々と投稿させていただいてきた「子育て・教育」のカテゴリーの中で、根幹となりえるものをあらためて整理させていただきました。私自身、まだまだ知識不足、思い違い等が多くあるのかもしれません。それらは都度、補完、修正していきたいと考えています。また気づかいの至らないところもあるかもしれません。気づき次第、都度修正していきたいと考えておりますが、何卒ご容赦いただければ幸いです。

平成28年1月21日

 

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a)子どもを取り巻く環境の変化

少し前まで、私を含め子ども達の多くは外あそびが主でした。近所の道路や空き地が遊び場であり、多くの子ども達が年齢の枠を越えて群れて遊んでいたような気がします。この群れる行為は人間としての本能です。人間の子どもは群れて遊ぶ中で、種々伝承を含め、様々な社会的能力を身につけていくのだと思っています。

しかし、今、幼児期の子ども達の多くは、ゲームやインターネット、そして習い事で1日の大半の時間を失ってしまっているように思われます。

それの何が悪いのか?という意見もあろうかと思います。ここのまとめシリーズでは、少しずつそんな事を掘り下げてみたいと思います。


◇人間の成長に不可欠なもの → あそびを通して人間性を育んでいく〈本能〉

環境建築家の仙田満氏の論文を参考にさせていただけば、脳科学の進歩によって、人間の脳は8歳頃までに約90%が形成されることがわかっており、その頃までのさまざまな体験が、その後の人生に大きな影響を及ぼすといわれています。また、その8歳以下の子どもたちの成長は、あそび環境によって主に5つの能力を開発すると考えらています。

その5つの能力とは、群れてあそぶことによって、体力、運動能力を発達させる【身体性】の向上。アメリカの作家ロバート・フルガムの『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』という本のタイトルにもある通り【社会性】の向上。自然あそびを通して感受性、情緒性を育む【感性】の開発。偶然性をはらむあそびの中に新たな発見、発明をもたらす【創造性】の開発。自由な意思を持ち、失敗しても何度も繰り返し、征服したときの喜びを忘れない【挑戦性】の開発。

これらの背景を踏まえた中から現状の岩見沢市の子育てを考えると、日本全国あらゆる都市と同じような状況であり、子ども達のあそび環境は、群れる場所がない、伝承がない、ゲーム、テレビ、稽古事等の影響により、空間・時間・コミュニティ・方法という要素が相互に作用しながら悪い循環に陥っていると思われる。(2013年第三定例会一般質問より抜粋

 

それらを考えていくと、今、多くの子ども達が家の中で画面に向かってネットゲームをしていたり、タブレットでyoutube等の動画サイトにかじりついたりしている光景は、あまりにも受動的&刹那的な魅力にとりつかれて、リアルな成長の機会を逸しているような気がしてなりません。

それは地域のあそび環境から、保護者の気の持ちようまで、社会全体で改善していかなければならない、非常に危惧すべき状況であると言っても決して過言ではないと思っています。

子ども同士が群れてコミュニケーション能力を磨く、自然を相手に遊びを発明し、創造性を育んでいく。 更に保護者が見守り力を身につけていくことで、子どもへの接し方が劇的に変わっていく。

大人の見守り力 ~ 平成26年2月に開催した、当時の所属会派のシンポジウムのトークセッションで最大の切り口になったのが、「子どもが悪いわけではない。すべては大人が起因。」ということ。

 

お時間ありましたらご覧下さい。

 

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