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平成28年第四回定例会 一般質問について(4)

前々々投稿前々投稿前投稿より続き

平成28年第四回定例会一般質問の読み原稿(案)その3です。

その主旨は前々々投稿をご覧ください。

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(2)インターネット、ゲーム等電子媒体等への対応について

次にインターネット、ゲーム等電子媒体の普及による懸念から質問をさせていただきます。

先ほど述べた遊び環境への危惧として、現在、最も影響があることの一つがICTの進化だと考えています。幼児期の子ども達の一部において、保護者の「子どもが見たがってしつこいから!」とか、「タブレットで動画を見ていると大人しくて自分の事ができるから」などということもあり、長時間にわたり動画サイトを見続けていたり、心配になるほどゲームに夢中になっていたりすることを見かけることがあります。小中学生は、学校から帰ると友人と遊ぶのではなく、ゲーム機の画面に向かう傾向が強いと感じています。そのゲーム機の中で、時に一人で、時に学校の友人や知らない人とインターネットで繋がってゲームを進める。ゲームの進化は物凄いものがあり、よりリアルに体感でき、またよりリアルに近い状態で様々な人と繋がることができます。これは非常に楽しく刺激的で、いつまでもやっていられる快適な遊びといえるのかもしれません。さらに、ここ数年の大きな変化として、タブレットやスマホの一般化があります。ここではゲームをするだけではなく、動画サイトには玉石混交ながら、一生かかっても見ることの出来ない膨大なコンテンツが溢れ、幼児から大人まで時間が経つのを忘れてしまうほど見入ってしまうものであり、その弊害は脳科学的に完全に証明されたわけではありませんが、マスメディアでも取り上げられつつあります。

幼い子どもだけでなく私達大人に関しても、時にSNSの反応が気になって必要以上にアプリを開いてしまったり、時に意味もなくwebサイトを延々と見続けてしまったり動画サイトを見続けてしまったりすることがあります。これらは脳の深部に操られていると言っても過言ではなく、以前経験したSNSの好反応の再現を期待し続けていたり、たまたまインターネット上で有益・刺激的な情報に巡り合ったりした経験を再現しようと、脳の報酬系が「楽しい、得した気分をまた味わいたい一心」で、延々と心身を操り、次こそは次こそは・・とページをクリックしてしまっている状況だとも言われています。酷く依存するまでいかなくとも、明らかな依存傾向であり自制力のない幼少期に触れさせる怖さを感じています。

また、小中学生の学力に関しても大いに影響があることが科学的にわかってきた様です。東北大学と仙台市教育委員会が連携し、7万人の児童生徒のデータ解析を7年間に渡って調査した結果が著書になっており(「やってはいけない脳の習慣」横田晋務著 青春新書発行)、その中でスマートフォンやLINEの使用が子どもの学業成績に与える影響がデータとして整理されています。

結果は1日の勉強時間が30分未満でスマートフォンを全く使用しない層と、毎日2時間以上勉強してスマートフォンも4時間以上使用する層とでは、2時間勉強している層の方が学力が低いという衝撃の結果が出ています。これも脳科学の知見から考えると、「前頭葉の活動低下」が引き起こされている可能性があるとの認識です。 今、ここで調査結果の詳細を述べることは控えますが、いずれにせよ私達はもちろん、子ども達を取り巻く環境の中に、この進化したICT環境による悪影響が存在しているとの認識を強めるべきだと考えています。

これまでも、岩見沢市青少年問題協議会において「ネット社会を生きる子どもたちの未来のために」というメッセージを発信したり、「家族の約束」というリーフレットを作成し配布したり、尚且つ市内の中学生による「スマートフォン等に関するルールを考える会議」を開催したりと事務局と共に努力をしているところですが、あらためて岩見沢市教育委員会として、現状をどう認識しておられるかお聞かせください。

また、乳幼児から児童に至るまで、この様な悪影響と常に隣り合わせであるという認識を多くの当事者や保護者、市民に訴え続けていくことが重要と認識していますが、今後どのような行動を必要と考えているか、教育長の見解をお聞かせください。

以上、一般質問といたします。

 

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(注)このインターネットやゲームの扱いに関しては、例えば「インターネット 脳科学 影響」などと検索しても、賛否両方が表示されます。

見るサイトによっては、インターネットやゲームの依存は脳の発達を阻害する。また、サイトによっては全く影響はない、寧ろ最新のゲーム機はコミュニケーション能力を含め、神経心理学的なパフォーマンスの向上が見られるなど、まさに両論が展開されています。

私達自身、かなりインターネット等に恩恵を受けている一人で、オフィス、外出先、自宅でと、かなり長い時間、インターネットを含め、電子媒体にふれている傾向があります。それらの事で行き着く先は、人間は簡単に有益な情報や刺激を得られることに依存してしまうと考えられるため、特に子どもたちにおいては、本来、五感を使った遊びで身につけていかなくてはならにことすら、短絡的に得ようとする本能に負けてしまい、結局インドア化し、本当に必要な能力を身につけるチャンスを失っていってしまっているのではないかという懸念です。

だからこそ今回の質問では、遊び環境と同列で扱わさせていただいています。

 

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以上、今回の定例会における一般質問のご紹介といたします。

あらためて公式に議事録がリリースされた時点で答弁と合わせてご紹介させていただきます。

 

* この読み原稿はあくまで予定のため、質問の意図が変わることはありませんが、幾分の変更があることをご承知おきください。

子育て・教育カテゴリー 簡易まとめ版 ~目次~

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①現在の子ども達を取り巻く環境

A) 子ども達を取り巻く環境の変化

B) 教育と遊育 ~幼児期の遊びが大事な理由~

C) インターネット・ゲームが及ぼす悪影響

D) 子育て環境の懸念

②これからの子ども達に大事なこと

E) 創造性を育むために

F) 熱中力の素晴らしさ&居場所の力

G) レジリエンス(回復力・逆境力)を強化すべき理由

③教育・子育てカテゴリーまとめ

H)~まとめとして~


これまで、本カテゴリー内で細々と投稿してきたものが分散し、なかなか本意が伝わりにくくなっていると感じていました。そこであらためて、「現在の子ども達を取り巻く環境」について投稿をまとめてみました。

それをベースに、何が必要か、またどうしていかなければならないのかを考えて行けるように、今後も引き続き努力していきたいと考えております。現在お子さんを育てている世代はもちろんのこと、すでに子育て世代ではなくなった方々、またお子様のいらっしゃらない方々にとっても、社会全体の課題として状況を感じていただければ幸いです。

何分素人文章のため、読みにくい点等も多々あろうかと思いますが、そこは何卒ご容赦いただきたく存じます。

また、叱咤激励を含め、ご意見等がございましたら、是非メールやコメントでもいただければ幸いです。

何卒宜しくお願い申し上げます。

〈平成28年1月21日更新〉

D)子育て環境の懸念

ここまで、遊び環境の劣化とインターネット等の普及により現れた危惧すべき事項を記載してきましたが、あらためて子育て全体を見渡すと、もう一つ大きな課題が見えてきます。

おじいちゃん、おばあちゃんが家族という単位で子育てに携わるのは地球上の動物の中では人間だけと言われています。(群れという単位においては類似するようなものはあるかもしれませんが。)これは、複雑な人間社会に適応する大人に育てるには、もの凄くエネルギーが必要で、両親だけでは足りないことの証明とさえ言われます。

しかし今は「父は仕事、残った母一人、子一人がマンションの密室で子育てをする」ということが珍しくない状況。言い換えると、これは人類始まって以来の危機といっても決して大げさではないと聞いた事があります。だから三世代同居が好ましいという短絡的発想でモノゴトが進むわけはなく、必要に応じて社会全体でフォローしていく必要があると考えています。

また、これまでの日本の美徳であれば、「人に迷惑をかけない」ということが理想とされますが、この難しい時代においては、より良いコミュニティづくりは楽しくお互いに頼り合える、言い換えれば迷惑をかけ合える様な関係を築くのが理想なのかもしれません。子育てを通すと、そんな互いに尊重し互いに頼りあえる。迷惑をかけあうことができる環境づくりができると思っているのですが、そのきっかけとなったのは、平成26年10月に開催された男女共同参画市民フォーラムinいわみざわにおける松居和氏の講演でした。


どうして人間は0歳児から生まれるのか。

ゼロ歳児は話せない。

これには意味がある。

生後2ヶ月ぐらいで必ず笑う。大人は嬉しくなる。自分が良い人間だと感じる。夫婦や近隣の大人と一緒に眺めると、そのなかで心が一つになる。

人間は心を一つにするのが好き。

一つ屋根の下に赤ちゃんがいるだけで空気が変わる=心を一つにしようとするから。

人間は子育てをしながら双方向で育つ。言葉を話せない赤ちゃんを前に、両親、祖父母、近所の人々等、複数人で育てる。これは非常に手のかかる絶対的存在の赤ちゃんを育てることで、自分たちも育つ。そして存在する意義を見出す。そこにモラルが生まれる。

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常々、今を生きる子ども達を取り巻く環境が悪化している原因は「大人」にあるということを私も述べてきました。言葉を借りるならば、社会から「親心」が失われていくと、優しさや許す力が消えていく。社会の「親心」から何とかしなければ次代は変わらないということ。

また、現代の時代の流れにおいて、子育てが「親」の手から「システム」の手に移るとどうなってしまうのか。政治という観点においても決して蔑ろにしてはならない部分です。

あらためて、こちらのyoutubeをご覧いただくことをお奨めいたします。


次の投稿からは、この様な課題を踏まえ、強く逞しい子ども達として育つために、とってどんな事が必要なのかについて考えていきたいと思います。

 

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スマホ・インターネットに関する対応

平成26年3月26日(木)午後から、岩見沢市青少年問題協議会の中から5人が選出されて設置された専門委員会の第一回目。

その中で、子ども達のスマホやインターネット使用に関する発信の根幹を確認しました。教育現場で感じる生の声も聴くことができ、大いに勉強になりました。また、非常に前向きな委員会メンバーが集まり、非常に有意義な議論になったと感じます。

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私の考えとしては、単純な上辺の時間制限等のルールをつくるのではなく、そもそも何故スマホやインターネットに時間を費やしてしまうのか。そんな根幹が依存にあること、そして未就学児から大人まで、一様に深刻な問題をはらんでいることから、ルールをつくるときに、その一つひとつに納得のいく理由をわかりやすくつけ加える必要性をお話させていただきました。そのネットの諸問題の根幹に関する懸念として、以前にもご紹介したブログをリンクしておきます。参考にしていただけると幸いです。

https://hiranoyoshifumi.jp/2015/02/02/4599