〈平成29年1月29日投稿〉
1月27日、札幌にてプレーパーク活動報告会&ミニ講座がありました。
これは札幌市の委託を受け、市内のプレーパーク活動を支援している札幌市公園緑化協会が主催したものです。
現在札幌市では、11の団体に支援を行っており、この日は8つの団体がそれぞれの今年度の活動報告を行い、情報共有をしていくものです。
私は、岩見沢市でもこの様な、何らかの支援があれば、この子どもたちの冒険あそびば環境が維持できるという視点から、まずは札幌でどのような活動が行われているのかを知りたくて参加してきました。
以下、その場で打ち込んだ殴り書き状態のメモです。
この様にブログに上げておくと、必要になった時にスマホさえあれば、いつでも自分で見直すことができるので非常に便利です。
そして、せっかくなのでその情報も共有できたらと思って投稿しておきます。(ただし、その場で聞いた事を打ち込んでいますが、解釈違い、聞き間違いなどもあろうと思います。それを前提にご覧いただければと思います)
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〈以下メモ書き〉
地域つくる冒険遊び場:札幌市 プレーパーク担当は何をしている?
事務所は西岡公園:市の委託を受けている。
地域の方々が運営しやすいように、サポート・普及啓発支援・研修会の開催・他を行うのが役目
(1) 普及啓発:担い手を増やすために
出前講座・出張PP(実際に開催してみる)8回
イベント出展を通して活動を広げる。プレーパークさっぽろというweb&FBページ。開催情報チラシ活動
(2) 活動支援
相談にのる。運営が円滑になるように。
プレーリーダーの派遣。物品の貸出。チラシの印刷
(3) 研修会
プレーリーダー研修会 平成25年以降127名
(4) その他
安全管理講習会(実施団体・プレーリーダー)
実施団体間の連携を深めるための活動
本日の活動報告会も活動支援の一部。
プレーパーク活動が継続して開催できる一助とする。
*****以下、各団体活動報告********
① ニコニコ会COザルCO
◆石山緑地プレーパーク/の3箇所。
2年目 月1回ペース。今年は天候のせいか参加者が減少。建物が備わっていないデメリットが明白になった。
◆むくどり公園ミニプレーパーク
2年目 個人宅を借りている。小学生が子ども達だけで来られる場
◆青少年コンパス祭りプレーパーク
施設の方から声がかかって、施設の芝生スペースで実施。雨の中、沢山の参加者。一般の方々への広報
近所の小さな公園でも五感をフルに生かした活動ができることを理解してもらえるように意識している。お絵かきや白玉団子づくり。一人でもできるが、みんなでやることが大事。子どもにも大人にも気づきがある。場の共有。
② 自然遊びの会 遊木森森(ゆうきもりもり)
◆西岡プレーパーク
年6回 土曜日と夏休みに4時間程度
札幌市のモデル事業~4年目、長く来ている子が多い。
近所のボランティアの方も協力~近所の方や社協に依頼(情報誌に掲載)~学生5人来てくれた(学校単位目的なので課題はある)。
西岡ピクニックに来た子ども達がはまってくれた。木の下にウッドチップを敷いてくれた。イオン、黄色いレシートに単体参加。某大学の授業に参加~残念ながら学生が参加してくれることはなかった。
③ 札幌国際大学中野・木村ゼミ
◆おいでよ!冒険の森@SIU
人文学科子ども心理。保育者を目指す人が多い。
初めて参加。以前から知っていた。学生と共に学内でできるのではないか?と考 えた。学内は森の中の様な雰囲気。学生達もこの森を使って何かをしようという発想も少ない。2つのゼミが合同で学生に遊び場を考えて欲しい。そして本人もあそんで欲しい。遊びについて研究している。幼児教育と遊びが結びついているのが一番のモンダイ。子どものために遊びがあるのではなく、大人も子どもと一緒に遊ぶのが楽しいはず。これが幼児教育とイコールにしてはならない。大人も遊ばなければならないと実感できる場所にしたい。
11月半ば。寒い時期に実施。未就学児16名、小学生14名、大人39名。事前に準備するわけではなく、当日準備も遊びにできるような設え出始めた。
ハンモックが人気。工作コーナーでは、森の中から子どもが木を持ってきて切る。学生は森の中でのスタンプラリー。しかし一番楽しそうだったのは、森の中で自分でいろいろな発見をして、それを工作コーナーで弄るなどが良かった。学生も初めての体験が多かった。学生がもっと遊ばなくてはならない事が良くわかった。学生対象のプレーパークをやってみたいと考えている。
④ プレーパークっていーね
◆レーパークひだまり
今年度から実施。手稲ひだまり公園 日曜日の10時~12時までの2時間。
父親が参加できる。運営スタッフの男女比はほぼ同じ。情報はチラシとブログ。保育園、児童館などにもチラシを。リピーターも増えてきているが、まだまだ知ってもらう年。目標は地域の中で安心して遊べる公園。子供だけではなく遊べない大人。大人と子どもの遊び場。ロープを一本借りた事で、綱引き、縄跳び、土俵になる。大人も本気になる。風が強かったので凧を買ってみた。やったことない子ども達は夢中になった。冬はチューブタイヤの滑り台をつくっている。
いつも住んでいる、そこにある公園が遊べる、楽しいというのを大事にしたい。
昨年度研修、今年出前プレーパークを経て、初開催。
スタッフは近所の3軒。運営は夫婦単位で構成しているのが特徴的。日曜日開催のメリットで夫婦で参加しやすい。
⑤ さっぽろ冒険遊び場の会
◆ちょこっとプレーパークin円山公園
23回開催、平成22年からで、23年度から実施。
保育園の子ども達(園庭の無い市内4箇所)が遊びにきている。多いところで 40名。月曜日午前中に入園前の子ども達が対象だったが、水曜日のと土曜日の午後にも開催することで園児のニーズにも応えている。
入園前の子どもとママたちの社交場。片付けも子ども達が一緒。雨の日のドロ遊び。水みちつくりも新鮮。自然の壁が楽しい遊び場。通信・ブログ・チラシは各所で。
⑥ (一社)とも育ちの森えぞりす
◆えぞりすプレーリヤカー
民間学童保育所 3年。乳幼児と親子を対象としたプレーリヤカー。ワークショップで知り、小さなお子さんを持つお母さんたちの居場所として開催。毎月1回金曜日の午前中。午後は小学生が帰ってくるので午前中のみの開催。
小学生と交流する場面が多い。学童保育なので午後から小学生、しかし、長期休みは朝の7時半から夜の7時半までいる。夏は近くの川までリヤカーを引っ張って遊びに行く。
冬は小学生が幼児の遊びを考えてくれた。雪だるまコンテスト。幼児を小学生がうまく使う。逆に幼児そっちのけで小学生が夢中になるなど、多様。地域の子育てが孤立化しているが、こういう場はとても大事。幼児・小学生・大人が繋がる場所へ
⑦ 自然遊びの会どろっぽ
◆北区を中心に5名で活動
・冒険遊び場プレーパークin百合が原公園7回
長期休みや土曜日が多い。近隣の預かり保育などの子どもも多い。常連が多い。
ダンボールを沢山持っていくと、その日の子ども達の状況によるが、工作系、遊び系などバリエーションが豊富。公園の協力が大きい。花びらを用意してくれて色水つくりもできる。
・ぺたぺたプレーパークinろくろく公園2回
平日開催。乳幼児が多い傾向。
雨天時、木と木の間にブルーシートで屋根。水の流れ。焚き火。雨の日、外にでない親が多い。雨の日の屋外遊びの経験が新鮮。
⑧ 月寒プレーパークの会
PP活動の他に子どもの権利、居場所づくりなどを目的にしている。
・つきさむこうえんであそぼうかぁい(月寒公園)
月1回第3土曜日。小学生がターゲット。(スタッフが子育て中)
小学生は単独でくる。ふらっと知らずに公園に来た人が参加することも。最近は常連ができてきた。2人づれ+1人。別に家に帰りたがらない子ども。10時から遊んでいるこども。昼はパンを持ってきて食べていた。家の中で遊んでいると怒られるので、下の子を連れて公園に来た子など。
隣の月寒神社では暖を取るために火を起こしてくれている。活動していると気になる子どもが出て来る。
・にじ色プレーパーク(野草茶房蓮ほう前(にじ色子ども食堂))
第4火曜日15~17時 そのまま子ども食堂に繋がる時間。異学年が一緒に遊ぶ。女子の参加者が多い。
・ももんがプレーパーク(西岡公園)
8月11日のみ 西岡公園拡張地。豊平区のこども会行事日に合わせて設定~広報
プレーパーク以外の普及活動も多々。月寒まちづくり基金(?)を活用
プレーパークはネットワークを広げるツール。多くのこどもの居場所は地域の中にしかない。
地域の中に多様な居場所があることが大事、プレーパークもその一つ。
******以下、ミニ講演メモ******
◆嶋村仁志氏
札幌プレーパークリーダー養成講座 講師他
札幌の数年間の傾向は確実に育ってきている。
学生ボランティア~東京で保育士や幼稚園の教員を養成する学科の中で「こどもと遊びという授業をしている。理論的なことを一切行わず、ひたすら遊ぶ時間。
昔はインターネットもなかったので、何かを起こすには首をつっこむしかなかった。体験が不足する。べっこう飴を自分でつくってみる。という課題を出すと、おかしくてもネットで調べた通りのものになる。自分の身の丈という経験・体験を摘んでいないので、ネットを信じ切る。
先ほどの発表であった、学生向けのプレーパークが必要という考え方に共感。
遊べば遊ぶほど遊び方がわかってくる。学生のみならず大人全般。
東京にいると泥遊びをしたことの無い親。どうしたら良いかわからず苦しんでいる。
子どもがそろそろ二歳になるが、外遊びをさせた方が良いか?などの質問がでる。
それらを突き放すのではなく、「じぁ、やってみようか?」という関係が必要になってきている。
コミュニケーションを大切に
~活動がより地域に根付くために~
◆危機管理を振り返ろう
・自分たちの意識を見える化する。
◆コラボで仲間を増やす遊び場づくり
・遊び場を支える仲間
◆たくさんの人に伝えて、層をひろげる
・担い手、時代にあった運営
*活動をわかりやすく見せていく。どこかの団体が遊びにきてる?どこかの宗教団体が遊びに??という感じに見せない。誰でもウエルカムの様子をわかりやすく演出する。
*何をするかよりどのようにするか。自分たちで全部やろうと行き詰まってないか?足りないコミュニケーション!ちょっとした「足りない」が人から見える。これかけしやすい雰囲気になる。間違うとサービスを受ける側、与える側に別れ、最後のアンケートでも「もう少し○○ならもっと良くなるのに・・」的な残念な言葉がでてくる。
*子ども達の日常に根ざした活動なので、劇的に参加者が増えたりはしない。
*自助・共助・公助 プレーパークは近助をつくる場ではないか?
有料サービスとしてやった場合、最も難しいのが近助がつくれない。お金を払うと自分の子どもに気を配るが、他のこどもに気配りするだろうか?来た人はみんな、いっしょに場をつくっていく仲間だ!
最近は屋内型の遊び場が行き詰まりを迎えている。屋外型の子育て広場が増えてきている。
屋外型の遊び場が評価されつつある。
練馬区補助事業 外遊びの場提供事業「おひさまぴよぴよ」
一日の流れチラシなど。理解を深める。Q&Aでいちいち説明。Web、FBページ
雨の日は?
最初から楽しいよとは言わない。常連は勝手に雨でも来るようになる。
求む口コミ!求む備品~来たお母さんが気軽に協力できる場づくり。
黒板塗料がパステル化している。
持ち寄りみそ汁~具のもちより大歓迎
結果として、プレーパークがこども食堂の機能に繋がる。
運営主体のお母さん達も遊びにはまる。
遊び場が育つと生活感が増して、誰がつくっているのかわからない、運営側と使用側が混ざり合う公園が理想。
○児童会館、放課後児童クラブ、療育デイケア
1日中、屋内で遊ぶ≒トレーニングをしている環境から外に出る。遊ぶ。
各運営主体の度量も重要。
無料学習支援・子ども食堂とも関連してくる。
子ども食堂だけでおいで!というよりプレーパークがあることで、誰でも遊びに来れて、その流れで食堂になれる。
~街なかプレーパーク~
商店街~公道で人工芝を敷いて遊び場に(歩行者天国)
消防団~防災訓練&道あそびとのコラボ
*たくさんの人に伝える
エピソードを大切に。「なぜ」を語ろう。
時代によって社会のキーワードは変わる。子育て支援と公共政策・子どもの貧困etc.
ヨーロッパでは、子どもを選ばない。お金を取らない。
遊びのサプリメント化?すべての子ども達の経験から、ある程度裕福な人が遊びを買う時代になりつつある。プレーパークは違う。申し込み制や定員があるわけではない。遊ぶか遊べないかを選べるのは子ども。主体が子どもを選別しない。
自分たちが会わなければならない子どもとは?
プレーパークの活動の中で出会い、気づいてくる。
アクティブラーニング/レジリエンス~教育行政ではなく遊びで身につく
子ども・子育て会議~切れ目のない支援が必要:プレーパークは預かりの場ではないのであまり活発な議論にならないのが実態。
ニュースをつくって層を広げる。
子ども一人当りの大人の数
1920年 1.47人
1970年 2.81人
2010年 6.26人
子どもの姿が大人に見えない。子どもがいない家庭も含め、大人に関わってもらう。
温かい目線の人を増やす活動でもある。
こどもは遊ぶ。おとなも遊ぶ。
東京プレーデー
遊ぶって?
「私にとっての遊びは人生を手作りする練習そのものでした。」(汐見東大名誉教授)
ロンドン冒険遊び場年間大賞
子ども達が制作した動画を募集。本物の映画館を貸し切り、投票で賞をきめる。
最優秀冒険遊び場にはホームセンターから総額50万円の物品がプレゼントされる。
将来子ども達は帰ってくる。
●公園ハザードチェック
挑戦できない危険に関する明文化
変化する危険に対する記録
《以下、質疑応答》
Q:学生が理論でガチガチに育ち、感性が育っていない。そこで、大人でも遊びごころをくすぐられるような何か?
A:アイスブレイクのテクニックは重要。カンフーゲームもあり。遊びは心を合わせあう要素がある。
心~学校で農業体験~芋を育てる。先に美味しい芋を食べさせてから、これからこれを育てるよ!というのが大事かな。
Q:見守る大人を育てると言うが、百合が原などなら花だけを見に来る人も多い。そんな人達に困った目で見られない手法は?
A:鑑賞する花は増えているが、摘んでも良い花って凄い少なくなっている気がする。そういうのを一緒に植えませんか?というイベントも良いかもしれない。あとは思い出してもらえるきっかけを作れれば良い「昔この花遊びをやりましたよね!」的なもの。
共感の掛け算をどう産んでいくかが大事。感じるというのは凄く大事。公園の管理の人たちと共にやれたりするとイイ。
コピーライター:3人の担当者が一人100個を持ち寄って決まればラッキー。
Q:遊びは子どもがするものだ!という認識をどう打破するか?
A:イギリスの道遊びをしている人たち曰く、幼児教育に関わっている人が運営に携わるとつまらなくなる。地元の大人が企画した方がよっぽど面白くなる。子どものことだけをしていても、地域の中で遊ぶ大切さを認識してもらえない。イギリスでは奇数番地の人と偶数番地の人で綱引きをしていたりする。大人のプレーパークが必要かもしれない。
子どもの仕事についている人は、自分が一番くわしいと考えている人が多いので、まちの中で揉まれるべき。
Q:プレーワークを解説するならば
A:日本プレーワーク協会が立ち上がったばかり。子どもの遊びに関する環境づくりの専門分野。子どもの遊び環境をどうつくるか。どう子どものポテンシャルを引き出すか。大人をどうかかわらせるか。等々。
海外では余命僅かなホスピスなどで、最後の一日まで生きてて楽しかった!と思える時間を過ごさせる。など。
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以上、メモ終了
打ち間違いや聞き間違いなどもあると思いますが、ニュアンスで判断していただければ幸いです。各活動報告の発表者の方々の雰囲気、質疑の活発さ、ミニ講演の嶋村さんの生きた言葉。どれも貴重で素晴らしい時間となりました。
何とか、岩見沢の遊び環境がより良くなるようにフィードバックする努力をしていきたいと思っています。