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こども環境学セミナー2016in安平町(北海道)開催案内

 

平成28年11月12日(土)の開催です。

先日も準備の実行委員会がありましたが、もの凄く豪華で楽しみなセミナーです。こども環境に携わる方々は是非参加してみては如何でしょうか。(詳細は下記をご覧下さい!)

 

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【テーマ】  僕らの遊び場プロジェクト

北海道安平町で「僕らの遊び場プロジェクト」という取り組みが進んでいます。町民はもとより、教育委員会や学校現場など、安平町を巻き込んだ取り組みです。既に総合的学習の中でも取り組みが始まっています。子どもたち自身が遊び場を考え、提案し、地域の力で実現しようとするもので、遊び環境の改善とアクティブラーニング・こども参画を進める画期的な試みで、元気いっぱいに遊び育つ環境をつくる突破口となるものです。この試みの意義を多角的に論じ合うとともに、子どもの幸せを願い全国にメッセージを発信します。ぜひ多くの方の御参加をお待ちしております。

【参加費】  無料(セミナー参加申込不要)

【場 所】   安平町 追分公民館
北海道勇払郡安平町追分緑が丘200-2
TEL :0145-25-2565

【日 時】   2016年11月12日(土)

【司会進行】 田川 正毅 東海大学教授、こども環境研究会北海道

■13:00~13:10 開会行事

挨拶:
松本 直司 こども環境学会会長
瀧  孝  安平町長

■13:10~15:10 講演(各40分) 計2時間

「こどもの遊び環境」 仙田 満 こども環境学会代表理事、東京工業大学名誉教授
「学校教育と地域社会の連携」 出口 寿久 北海道大学学務部長、前文部科学省初等中等教育局参事官付学校運営支援企画官
「僕らの遊び場プロジェクト」 井内 聖  学校法人リズム学園 はやきた子ども園長

■15:20~17:20 パネルデスカッション

コーディネーター: 宮武大和 札幌トモエ幼稚園主任教諭

パネリスト:
冨樫 忠浩   安平町立早来小学校教諭
金川 優美子  安平町教育委員
出口 寿久   北海道大学学務部長
井内 聖    学校法人リズム学園 はやきた子ども園長
仙田 満    こども環境学会代表理事
中島 興世   こども環境学会副会長・こども環境学会大会2017大会委員長

■17:30 閉会
挨拶:小田 進一 北海道文教大学教授・同附属幼稚園長、こども環境学会大会2017実行委員長
■主 催:公益社団法人こども環境学会
■共 催:安平町・安平町教育委員会
■お問い合わせ・懇親会申し込み
公益社団法人 こども環境学会 事務局 當本(とうもと)
〒106-0044 東京都港区東麻布3-4-7 麻布第1コーポ601
Tel: 03-6441-0564 / Fax:03-6441-0563
Email:tomoto@children-env.org

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http://www.children-env.org/

b)教育と遊育 ~幼児期の遊びが大事な理由~

平成27年8月にこども環境研究会北海道第2回研究会があり、9月に第20回園庭研究会in恵庭&札幌で学ぶ機会(https://hiranoyoshifumi.jp/2015/09/17/6568)があり、そこでこれまで言葉にならなかった朧気な事が具体化できる様になってきました。

ここでは上記講演会等で聞いた遊びの重要性について抜粋していきたいと思います。


良く言われること → 【親がこどもに身につけて欲しいこと = 集団生活をすることで培う「社会性」】 しかし、これは一方的な指示や教育では培われることはなく、遊びを通して培われるものです。

ここで遊びの定義を考えると、環境に遊ばされている内は遊びではない。と断定することが出来るかもしれません。

 

例えば、鬼ごっこは遊びか?という問いがあったとします。

これに関しては、その時に鬼ごっこをしたいと思った子どもにとっては遊び。でも、その時に一人で静かにしていたいと感じている子にとっては遊びとは言えない。

これは今の一般的な幼稚園や保育園で行われる幼児教育として、一斉に同じ時間に同じ”あそび”をさせるのは無理だということを表しています。遊びとは自分からやってみたいと思うかどうかが何より重要なのです。

 

【遊ぶ = その子の世界】

一人ひとりの子にとって、やってみたいは沢山あるものの、AちゃんとBちゃんのやってみたいは全て重なるわけではありません。例えば砂遊び一つとっても、綺麗に山を作りたい子や、山の形はどうでも良いが、トンネルをつくるのに楽しさを見出す子もいるのです。似ていても全ての子が違う価値観「”私”というアイデンティティ」を持っています。

すなわち、遊びを通してアイデンティティの創造につながるはずが、現代の一方的な教育手法では、教育者の型にはまらないことは禁止事項となってしまう傾向があります。こういった要素で、遊び=自己の形成が不足すると思春期が第二幼児期になってしまうと言われます。自分が自分である原点をつくることができないまま大人になってしまうのでしょう。

結果、自分を認めて欲しくて、注目を集めるような問題(?)行動が出る。幼児期における「見て見て!」が続いてしまう。

大人はちゃんと子どもを見ているつもり。しかし、それはこの様に二つの異なる”育”、教育と遊育で隔たりがでてしまうと考えます。

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今の教育の流れでは、教える側に価値のあることを教える。よって、「遊ぶ」や自ら「育つ」ためのキタナイウルサイアブナイを禁止する傾向があります。それぞれの子どもにとって異なるアイデンティティを保持し、とても意味のある世界=遊育を認めてもらえない。これが、幼児期を終え、大きくなっても見てもらっていない。認めてもらってない感覚を引きずる。自己肯定感の欠如に繋がる。

教育者(保護者やほとんどの大人)にとって、思い通りになる子はよい子。子どもの「遊」の世界で価値観が合わないと”困った子”になりがち。真っ当な自己を形成するチャンスを失い、社会的承認を得られないまま大人になる傾向があるのかもしれません。


現代社会において、私達大人が気づかない大きな環境の変化が二つあります。

 

都市化、合理化、システム化等々の管理社会の到来

保育園や幼稚園、学校、放課後クラブ、習い事、、etc.それぞれに細分化されて進み、ルールにはめられる → 子ども達が逃げられない、逃がさない。という環境下に置かれ続けてしまう。

○危惧すべき多大化 

少子化の反対。子どもから見ると子ども一人に対して大人が多すぎる。大人の目を盗むことが困難。これらの要素により、自然な子どもの感じ方を無視し、小さい頃から「教える」「やらせる」「コントロールする」というプログラム化が進行してしまっている。

以前は当たり前にあった、大人の目を盗み、自分で遊育ができたはずが、その機会が無いので自己をつくる機会を得ることが困難。

だから、子どもがやりたい事を自由にできる場を大人がつくる事が必要~プレーパーク等によって、自分の価値観を押しつけず、遊育ができる器づくりが必要なのだと認識しています。ただ、これらはハードだけあってもダメ。全ての大人である教育者次第。今の社会的価値観は、この遊育を殺す方向で進んでしまっているのではないだろうかと大いに心配になります。


◆意思とは「快」「不快」に左右される【情動(心)】であり、善悪(正誤)は【価値観】である。

・公園に一つの滑り台があります。ある子ども達は通常とは逆に、滑る側から登り、階段から飛び降りる。普通に階段から登ったとしても順番を無視して横入り。子ども達同士の世界ではこれも正解。行儀が良い悪いといって大人が介入した瞬間から、遊育から教育に変わってしまいます。

子ども達にとってはせっかくのコミュニケーションスキルを育む場。トラブルを大人が事前に防止することで学ぶ機会を奪ってしまう。子ども達は沢山ぶつかり合うことが必要。子ども同士で噛まれても、大人が介入しなければ、噛んだ方が何か面白そうなことを始めると、噛まれた方も寄っていく。それで関係の修復。大人とは違う世界がある。それを大事にしていかなくてはならない。子ども達を信頼し、少し距離をおいて見守る力が重要だと思われます。

・集団で遊ぶのが苦手な子もいます。どんな子も【唯一無二のやってみたい】をみんな持っているはず。それを認めるべきなのでしょう。


◆脳科学では以下の3つが幼児期までに形成すべき「心」を司る部分で大きな影響があると言われています。

①「自律神経」~コントロールできる筋肉は意識的に鍛えられる。無意識下で動くものは鍛えられない。だから幼いころから自然環境で鍛える。暑い寒い、痛い、キツイ、嬉しいetc.五感をフルに活かした様々な経験を通し、タフに過ごすことも大事。これで自律神経が鍛えられると考えることができる。

②「免疫系」~楽しいと上がる。ストレスで失う。

③「内分泌系」~ドーパミンetc.しかるべき物質でしかるべき対処を行う。

人はこれらの三つ巴で動いている。その司令塔は「心」「情動」を司る恐竜脳と言われる古い脳部分。これを幼いころに目一杯刺激することが重要~現代は鬱等の精神疾患が多い傾向があるが、この部分が幼い頃に成長していないことが考えられる。

◆全ての判断の裏付けは「快」「不快」です。現代教育はこれを働かせないようにしてしまいます。一方的押しつけ教育に適した性格になるには情動は抑えられた方が「よい子」の評価になってしまう。そして親もそれを無意識に求めてしまっている。社会の価値観がそれを求めているのです。

◆アイデンティティ~私は私であるという根幹は「記憶」であると言われます。細胞は数年で総入れ替えするが、”私”を形成する記憶があるから”私”でいられる。この記憶は「情動」でより強まると言われています。

今、幼い頃の記憶がない大学生が沢山いると聞きます。子どもは環境に敏感です。環境的に「よい子」が求められると、それに無意識に応える様に育とうとします。それは自らの心の欲求である「遊育」の場を抑えることに繋がり、期待に応えるよい子でいるがために、情動が動かずに自己を失ってしまいます。そのために大部分が記憶に残らないことに繋がります。

アブナイキタナイウルサイを育む事の重要性として、育て方ではなく、自ら育つ場を保障する必要があるのだと考えます。


誰しも子ども達は健やかにのびのびと育って欲しいと思っているし、自主性のある人間になって欲しいと願っています。しかし、今の社会環境は上記の理由等を持ってしても、知らず知らずの内に逆行していると感じます。

私達大人や社会が子ども達に与えるのは「消費あそび」です。習い事やゲーム等、与えられた環境の中で遊ぶのです。環境に遊ばされている内は本格的な遊びではない。遊びがなければ工夫、創造あそびが発生しない。それは自己形成の機会を失うという事と言っても良のだと確信しています。

北海道は学力も体力も目一杯下位。

体力と学力は相関することがわかっています。ドアtoドア&インドアな生活。典型的な北海道の子ども達。もっと自然の中で、消費遊びではなく、工夫と創造性を刺激する本物の遊びの機会が必要。それをどう大人が保障するか。行政も実現に向けて真剣に考えて行かなくてはならないのです。

ここで唐突に自分の幼児期を振り返ると・・・。

誰に強制されたわけでもなく、周囲に気を使う典型的な「情動」を抑えた子どもだったと思っています。実は恥ずかしながら小学校高学年ぐらいまでほとんど記憶がありません。恐らく自力で生きていませんでした。妻には「多分その頃は人間ではなかった」と表現しています。それでも運良く様々な環境と出会い、ちょっと変わった経験を経て何とか人並み程度のアイデンティティを形成する事ができて今があると考えています。

だから、前述の「幼い頃の記憶がない大学生達」の気持ちは良くわかる様な気がするのです。それは日本社会全体が無意識に求めている”理想の子ども像”が生んでしまう現象だと思われます。その改善に向かって、もっと遊びの価値を共有すべきだと確信しています。群れて遊ぶのが子ども期にとても必要なこと。それがしにくい現代においては大人が器をつくることが大事。そして何より子どもだけに注力しても変わらない。大人が変わらなければ子どもの環境は変わらない。これが何より重要なこと。器だけでなく心が変わること。

そのためにどうしていけば良いか。

行政は当然、周囲の大人全員が問題意識を持って取り組んでいかなくてはならないことだと思っています。

 

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今の子ども達を取り巻く環境について

平成27年1月17日(土)

一般社団法人 岩見沢青年会議所の笑顔溢れる子どもの輪創造委員会のN委員長と、担当のT副理事長が委員会活動に対するインタビューにきてくれました。

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こうやって後輩が訪ねてきてくれるのは、先輩としても何より嬉しいこと。
少しでも役にたてたら・・・。という思いでお話をしましたが、さてどうなったことか。

そこでどんな話をしたか、簡単にご紹介したいとおもいます。

勿論、どんな事を話したかは細かく覚えているわけはないので、これまでの私の子育てや教育に関する投稿を元に、自分の思考を整理しながらおさらいしてみたいと思います。


◇人間の成長に不可欠なもの → あそびを通して人間性を育んでいく〈本能〉

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H26 第二定例会議事録 ③豊かな人間性を育む教育について

② 克雪に向けた取組みついて より続く

3つ目は現在の子ども達を取り巻く環境に対し、どう私達が取り組んでいくべきなのかを取り上げ、それを豊かな人間性を育む教育についてと題して教育長に質問をさせていただきました。


(平野:より一括して質問)次に、豊かな人間性をはぐくむ教育について、教育長にお伺いをいたします。

まずは、平成26年度版「子ども・若者白書」の特集等から見る教育課題について、ご質問をさせていただきます。

東海大学名誉教授の川崎一彦氏の論文を参考にさせていただくと、今、人類は、狩りを生活の糧とする「狩業」の時代から、約1万年の「農業時代」、そして、約200年前の産業革命より「工業時代」へと移行し、現在は、急速な知識産業、知恵産業としての「知業」の時代へと移りつつあります。

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一般質問原稿 ③豊かな人間性を育む教育について

一般質問原稿 ②克雪に向けた取り組みについて より続く


1)平成26年度版 子ども・若者白書の特集等から見る教育課題について

東海大学名誉教授の川崎一彦氏の論文を参考にさせていただくと、今、人類は狩りを生活の糧とする「狩業」の時代から、約1万年の「農業時代」そして約200年前の産業革命より「工業時代」へと移行し、現在は急速な知識産業、知恵産業としての「知業」の時代へと移りつつあります。すでに欧米では就業者の3分の1以上が「考える事」を職業にしていると言われています。それはこれから社会が必要とする能力とは、「何を知っているか?」ではなく「知っていることで何ができるか?」ということを求められていると言い換える事ができると思います。

『第三の波』の著者であるアルビン・トフラーは、今日の日本の最大の問題を教育と断言しています。「日本が国際社会で生き残るためには、何よりも-Think-考えることです。教育の現場を見て下さい。時間通りに生徒が教室に集まり、大人数で授業を受ける。これは、工場で働くための練習みたいなものです」と指摘しています。(http://www.sci-utokai.jp/jhe/jhe_No3_1.pdf

これを裏付けるような事象を、つい先日内閣府より公表された「子ども・若者白書」から垣間見ることができます。白書の中で特集として取り上げられていたのが、日本を含めた7カ国の満13~29歳の若者を対象とした意識調査です。

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こども環境学会2014年大会(3)

こども環境学会2014年大会(2)より続く

3人目のプレゼンはニセコ町長の片山健也氏

片山氏のプレゼンからコメンテーターとのやりとりまでを抜粋記載します。


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ニセコ町長5年目になる。

子どもの笑顔が輝く町として立候補。憲法の中に、「義務教育はこれを無償とする」とある。しかし今はそうではないと感じている。理科の実験、修学旅行等々、親の負担は多い。例えば、道路工事100mで1千万円、これをやめれば教育に向かわせられる。

貧富の差も大きい。全道、全国大会に行く子どもは行政が応援している。部活で良い成績を取った、しかし遠征できない生徒がいる。頑張る子どもが報われる社会をつくらきゃいけない。

ニセコでは情報公開と住民参加を徹底的にやっている。

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「いい子どもが育つ」都道府県ランキング

このデータはFBやTwitter でもシェアされている率が高かったので、既読の方も多いかもしれません。

平成26年4月2日に文部科学省「平成25年度全国学力・学習状況調査」の分析による「いい子どもが育つ」都道府県ランキングというのが発表されています。

要約すると、全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に「全国学力・学習状況調査」を実施していて、その調査分析結果を発表しているものです。

その詳細はこちらのPDFを開いてみていただければ詳しくわかるので割愛させていただきます。
http://www.okb-kri.jp/_userdata/pdf/report/153-research1.pdf

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上画像はリンク先のpdfを印刷したものです。とても興味深いデータが記載されています。

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川崎市子ども夢パーク(1)

平成25年11月27日

所属会派である新政クラブにて、他都市調査を行ってきました。

今回は公共施設設置おけるPFIの有効性に関し、先進地を視察させていただいたものと、岩見沢産の農産物が給食にも使用していただいている東京都板橋区の中で、これまた岩見沢産農産物を取り扱っていただいている大山商店街への視察調査、更には関内においての歴史的建造物の活用等々、密度のある視察となり、最終日にたっぷり時間を取って、メインの視察となったのがこの川崎市の子ども夢パークでした。

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会派としては勿論、私個人の関心としても、この[子どもの居場所]に重要な意味を感じており、昨年の一般質問でも教育環境に対する質問をさせていただいた部分とリンクするものでした。

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人手不足の記事から子育てのお話へ

-平成26年1月21日 (火)記載-

つい先日の北海道新聞で下記のような記事が掲載されておりました。

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重機のオペレーターが足りないという話しでありまして、これは建設業にとっては1年中を通しての話しとなりますが、特にこの除排雪に関しては深刻な問題でありまして、まず除雪従事者は雪が降っても降らなくても、連日「降る」と思って待機しなければなりません。よほどの確信がなければ、正月だからといって夜更かしてお酒を呑むこともできなければ、冬休みだから家族で一泊旅行でもしようか!という事すらできません。何より、シーズン中は実働時間以外も毎日が待機モードです。

しかし、多くの場合、その心配・拘束に関する対価は得られません。

請負業者の視点としても、路線除雪等では重機と燃料代を考慮すると人件費を上げることは不可能です。記事にもあるように日頃の「人間関係」のつてで、何とか人員を確保している状況かと思います。

これは今後、益々深刻になるでしょうし、夏場の仕事ですら職人不足でモノゴトが進まない時代になってしまっていますので、更に就業時間と休日がまったく予測の付かない冬期の除排雪業務となると、これまた更にハードルが上がることが予想されます。

ただ、不足すれば売り手市場になるのは現実かと思います。

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