2月6日(水)18:30~ 幌向の豊中学校で行われた学校給食市民懇談会に参加してきました。
本来であれば、前日に開催する予定だった北村中での説明会に参加し、市町村合併後の空気感を得ることも目的の一つでありましたが、当日の悪天候により延期になったことから、その後の懇談会日程は自身の調整がつかないため、最後の出席として豊中の懇談会に参加してきました。
これで東光中、栗沢中に続き3回目の参加となるのですが、ブログやメール等々にて私の意志を発信してはいても、当懇談会会場においては、新聞等の報道になると一方の意見しか出ていないという表現(事実であります)になってしまうこともあり、私自身の考えも雑ぱくではありますがお伝えをしてきました。
その内容としては、
この調理所の関係については、昨年、岩見沢市PTA連合会役員会の中で、非公式ではありますが議題に載せて協議をしたこと。また、その結論としては、世の中には限られた予算という制約が存在する以上、最大限の費用対効果を検討すべきであり、もし自校式を実現するにあたって膨大な経費がかかるのであれば、その分の差額をまだ対応しきれていない危険度の高い校舎の耐震工事や他の要望度の高い設備充実、また、日頃の教育の質の向上にあてることの方が優先すべきことであろう。という結論であったこと。
また個人的な意見として、コストという面においては、これから歳入が減っていくことが予想される中、多大なる借金を背負って足かせとなっていくのは、私たち世代だけではなく、これからを担う子ども達が負担をしていくことになる。
今後40~50年間は活用することになるであろう設備投資において、目指すべきことは街全体を見据えた中での「全体最適」の視点が必要であろうこと等々を発言させていただきました。
ただ、本当は言いたいことはもっと山ほどあるわけで、どうしても言葉足らずになった感は否めません。
その思いに関しては、これまでのブログ投稿をご覧頂ければ幸いです。(ここにきて更にその思いは増えておりますが)
①市P連・単P等を対象とした説明会 https://hiranoyoshifumi.jp/2012/12/20/846
②東光中での懇談会 https://hiranoyoshifumi.jp/2013/01/23/1057
③栗沢中での懇談会 https://hiranoyoshifumi.jp/2013/01/28/1086
*海老名市給食センターへの視察 https://hiranoyoshifumi.jp/2012/11/09/735
*放射線についての考察 https://hiranoyoshifumi.jp/2012/12/20/849
また、各会場で良く出る質問が以下の資料の部分です。実は一番大事なところだと思っています。
参加される方々はこの資料を見て、やはりイメージがつかないのだと思います。
①日本一の概念=定義が見えない。
「何をもって日本一と言えるのか?」自他共に認める日本一というのは、そんな誰もが首をかしげるような曖昧なものではないはずであります。ここに言葉遊びは必要ないのであって、この言葉が逆に参加者からの低評価に繋がっているような気もします。私自身、あるスポーツの一つのカテゴリーにおいて日本一になった事はありますが、日本一ってそんな安易で甘いものではないと思っております。ここは名誉挽回を含め、意地でも【○○が日本一!】というものを掲げないとならないと思っています。だれもやったことがない事をやったら世界一。。みたいな薄っぺらな感覚はここでは必要ないでしょう。
②青枠で囲っている4つの部分においてもやはり定義が曖昧であります。
例えばおいしい給食という項目を見てみても、[調理設備の充実(何のための?どんな?)]、[メニューの充実(たとえばどういったメニュー?)]、[地場産物の活用(どの程度のスケールで例えばどんなものが?)]、[高い調理技術(どんな部分が高度なのか?)]という( )内の議論が必要であると思われます。これは他の項目、安定した給食の提供や、これまた良く出る質問の「食育の推進って具体的にどんなことを?」という問いにも当てはまり、全てにおいて「どんな?どうやって?」という疑問が発生するレベルです。
ということで、次の展開はこういった中身について前向きな議論をしていくことが急務であることは間違いなく。今回の懇談会でもその様な前向きな意見が必要だと思われますが、残念ながら極僅かしかここに至ることにはなっていません。
当懇談会終了後、舛甚教育長にも例えばこの4つの項目毎にそれぞれのプロジェクトチームをつくって、個別に高いレベルで検討会議等ができるようにしてみては?という提案をしたところ、そういう前向きな部分に関して「色々と頭の中に構想を持っているので楽しみにしていて下さい。」という力強い言葉をいただきました。舛甚教育長においては、元来が熱い思いを持つ尊敬すべき方でありますので、今後の展開に大いに期待をしたいところです。
また、「子どもたちに喜ばれる学校給食」というフレーズに関しては、松野市長より「親が喜こぶけれど、子どもが喜ばないような給食はやりたくない」という言葉がありましたことを付け加えさせていただきます。
いずれにせよ、「自校式の学校給食を実現する会」の会員の方々が積極的に活動を展開されており、各会場において発言をしてくれています。これらの”子ども達のために!”という思いには心から感謝を申し上げると共に、私自身、一保護者として、その日々の取組に対し敬意を表したいと思います。
私も出来ることなら自校式で子どもたちに身近な環境で給食が提供されることを理想としますが、それも本来であれば各校25校すべてにおいて実現するのが望ましく、例えば一つの例として、今資料として出ている11校に調理所を作って、他の14校はそこからの配送ということになれば、この14校にとってはセンター方式とはあまり差がないことになります。
また、せっかくの自校方式が実現したとしても、現状の厳しい法律においては、学校校舎から別棟となる離れにて調理所を設置し、子どもたちも一定のラインからは絶対に立ち入ることができない隔離された場所となります。それで理想としている食育環境が実現できるかというと、そのメリットも減少してくるのでは・・と感じています。何より、食中毒発生のリスクがセンターなら年間190回の調理ですむところが、全て自校が実現すれば190日×24箇所=4,560回/年の調理が行われることになります。さらに、食中毒の発生は調理に携わる方々の意識によるものが大きいことから、調理に関わる人数も増えることは更に発生リスクが高まるのではないかと私は感じています。現状の安全基準を考慮すると、食中毒が発生した時の規模を優先するよりも、絶対に一人たりとも食中毒を発生させないという事を優先すべきと感じています。
であるならば、最もイニシャルコストもランニングコストもかからないセンター方式にして、食中毒発生へのリスク分散は今までの1施設内での2経路調理だったものから、もっとその数を増やすとか、アレルギー対応にしても専門のスタッフを置くなどで対応しても、費用的なバランスを取ることは十分に可能なのではないかと感じています。
配送にしてもコストや運搬効率を考えると食器と食材の分割運搬とかも効果的だと思われますし、良く話題に出る吹雪による配送中止の場合の措置としても、これは自校式でも余程の備蓄をしておかなければ当日の食材も届かずに、非常食対応と変わらないこととなってしまうかと想像します(温かいおにぎりぐらいは出せるでしょうが)。
それらの事を一つひとつ検証していった中で、新しい調理所ならではの魅力を付加していくことを考えていった方が良いと思うのです。
だからこそ、「こんな事したら子ども喜ぶよね!」とか「これって子どもの教育にも繋がるんじゃない?」「これは万が一の時にも安心だ!」「これだけ質の高い環境、食育に気をつけているならば、是非岩見沢で子育てしたいよね?」などなど、、どんな魅力を付加していく?という夢を語り合った方が余程楽しく、実のあるものができる気がしてなりません。
一刻も早くそういう前向きなアイデアを議論できる段階に移していただけるのを期待しています。
何とか自他共に認める日本一の調理所を目指したいですね。
さすが岩見沢!と言われるものを。