2023年 選挙活動振り返り〈その5_まとめ〉

〈令和5年4月29日投稿〉

これまで「その1」から「その4」まで振り返ってみましたが、結局のところ今回の選挙戦はどうだったのか。

私の後援会の”自慢”は老若男女が揃い、それぞれがそれぞれの能力を発揮して活躍してくれていること。

その中で感じた大きな変化として、これまで一生懸命選挙に関わってきてくれた高齢者の皆さんが少なくなってきたこと。4年前はあんなに来てくれたのに今回は体調を崩しているとか、加齢性の変化が様々にあって出歩けない、施設に入っているなどなど、この僅か4年間でとても大きな変化を感じています。

また、私と同世帯は益々責任ある立場となって多忙となり、また、コロナ禍の影響もあり、わざわざ集まらずともオンラインですべて事足りるような空気感、何をするにも人が集まることが大変な印象があります。それでも多くの人々に支えられて今回も有意義な活動をすることができました。

そして、最も一番大きく感じたのが世の中の政治に対するシラケムード。

これらの変化が複合的に重なり、私の「選挙手法を変えよう」という想いに繋がりました。


■これまでの「どぶ板」選挙のマイナス面がより見えてきた

これまでは信頼する知人等から紹介され、そして実際に会って印象を得て、それが支持につながるようなことがあったと思います。まさに政治家になりたければ何人と握手できるか?みたいな風潮が正しかったと思います。それはある程度相互の信頼という裏付けがあって初めて活きること。

現在はコミュニティの希薄化が進行しつつある中で、裏付けが薄いまま「知人に紹介されたから」「同じ地域だから」「挨拶に何度も来たから」などの、その候補者自体の能力判断がされないままの投票行為が続くことが、我が国の政治が民意と乖離を生じさせることに繋がっていると感じること。

そんな”情のみ”に訴える選挙が悪循環を発生させていると確信しています。


■選挙カーで投票先を判断できるか?

選挙カーは、耳障りの良いフレーズと名前の連呼のみを大きな音で繰り返す。

公職選挙法ではそれしか認められていないので当然そうなるしかないわけです。よって、過去の選挙では、事前に後援会活動などが積極的に行われ、選挙戦が始まれば、それぞれの支援者の元へ名前を連呼しながら挨拶に伺うのが目的!みたいな風潮があったかと思います。言い換えれば、選挙カーは新たな支持者を獲得するための活動ではなく、既存の支援者を減らさないための活動が大きな役目と言って良かったのでは?と思うのです。(実際には深層心理の名前の刷り込みは効果大という結果が出ていますが、でも私はそれを求めては行けないと信じています。)

しかし時代は代わり、後援会名簿に個人情報を書いてくれる人の数は減るばかり。そうなると後援会自体の存在意義が変化してくる。こういう背景の中で新たな支援者を獲得しようとした場合、もはや投票率が50%を切り、昼間は夜勤明け等の人も多い状況下、大きな音を出して名前を連呼する選挙カーがその役目を果たせるのか?

私は名前と短いフレーズの連呼で有権者は立候補者の能力を判断することはできない。

よって4年前の選挙でも600回弱の街頭演説を繰り返したことに繋がります。

*ただし、これは市議会議員選挙レベルの話であり、約66,000人の有権者で32,000人弱の投票。それを28で割ると1人当たり1100票ぐらい獲得できれば安泰という状況ならではであり、市中を二分するような選挙の場合は、まだこの手法が通じるのかは判断がつきません。

今回も選挙カーを出さなかったことで、「選挙をなめている」という声を聞いたのも事実です。この評価が票の減少につながる可能性も十二分にあると思われます。


■これまでの選挙手法について

そして既存の選挙方法の大きな作業の一つが「電話かけ」です。

後援会に入会してくれた方々へのお礼の電話。また、選挙期間中の投票依頼も電話でした。大きな事務所になれば、電話かけのお手伝いさんがひっきりなしに電話をかける光景があったことを記憶しています。

しかし現在、自宅にかかってくる固定電話の多くは怪しい営業電話ばかり。

選挙活動において電話かけをすれば、「わざわざありがとう!頑張って!!」と答えてくれ、まだまだ喜んでいただける方々もいる。という感覚と同時に「そんなことで電話をかけてくるな!」という評価も十二分に想像できます。よって私たちは、迷惑に思われる方がいるのであればやるべきではないと判断し、一切の電話かけをやめました(これも市議選レベルだから決断できたことの一つです)。

もう少しすれば政治活動の一貫として、支援者のご自宅へ一軒一軒後援会リーフレットを持参して挨拶する。企業様等へ挨拶まわりをする。オルグで新規支援者を獲得するための訪問活動を行う(無差別大量のポスティングは選挙違反の恐れあり)。なども縮小していくことになると思います。ただ、知名度の無い状況下、少しでも名前を覚えていただくにはこのリーフレットは有効だとも思っています。規模は縮小すれど、やはりこれはしばらく無くなることは無いのだろうと感じています。


■いよいよインターネットが機能してきた

インターネットの台頭、世代間普及により、電話かけや挨拶まわりなどが意味を成さなくなってくるときがきます。何よりインターネット上で他候補と比較することができれば、冷静に投票先を選択することができるのですから。とは言え、立候補者も民意もまだまだそこまでは変化していないと感じています。

前投稿のとおり、4年前に比べると、随分とインターネットの効果が高まってきていると感じています。しかし、選挙の時だけに更新する数少ない情報量や、そこに誘導するインターネット広告等はまるで意味をなさず、寧ろ有権者はしっかり選別しているイメージを受けています。

よって長期戦の如く、日々の積み重ね以外は役に立たないのではないかと思うのです。だから今もこうやって時間をかけて振り返りの投稿や個人演説会のダイジェスト動画をアップしたりしています。これらの活動が市政と市民の距離を縮め、市政の良き理解者を生み、そして選挙の時には評価していただくためのツールになってくれると良いなと考えています。

何せSNSもブログも動画も蓄積していくことが必要です。

今回の選挙では古き良きアナログ的活動と、蓄積&ライブ配信等の新たなデジタル手法のハイブリッドが有効であったと振り返っています。定時ライブ配信ももちろんですが、特に個人演説会の動画は最後の最後に頼りになりました。しかし継続は本当に大変!これからも本会議や委員会の議会情報、地域活動の情報等も含め、何とか積み重ねていきたいと思っています。


■一番大事なのは仲間たち

いずれにせよ、選挙は一人ではできません。

事務所の設置や後援会名簿の精査から始まり、郵送物の折込作業、活動報告会の準備から案内。

北支部の年配の方々は毎日交代で事務所を守ってくれました。

選挙が始まれば、遊説は備品の準備から歩くエリアの設定、同行してくれる若手メンバーのシフトやお願い、車移動等の実働。各種事務手続き等々。また選挙ポスター貼り作業や法定ビラの証書貼り、ハガキの宛名貼りや各種当番。お弁当の手配や様々な金銭管理。個人演説会の会場準備やライブ配信の作業、私の不安が少しでも減るように配慮してくれる数々の気遣い。

書きあげれば表現しきれないほどの多くの支えがあって、やっとこれだけの活動ができています。

そのメンバーは全員がボランティアで行う同志です。

『候補者の熱量以上に周囲の熱量が上がることはない』という言葉を意識しながら活動を続けました。とは言え、本当に私自身は微力なので、揺れながらブレながらの日々です。途中、幾度も「どうしてこんな俺を応援してくれるの?」と聞きそうになりながら、今も聞けてない言葉です。


そんな多くの仲間達のおかげで、今回の選挙戦も何とか及第点をいただくことができました。

だから私はみんなを裏切ることができません。その期待に応えるべく、しっかりこれからも岩見沢の未来のために努力していく覚悟です。

最終的な結果としては、1,643票で立候補28名中5番目の成績をいただくことができました。

当初考えていた、非常に厳しい引き剥がしは少し抑制することができたのではないかと思っていますが、やはり選挙は難しいです。これが良かったかそうでなかったのかの判断はまだできませんが、無事に4期目の活動を担うことができますので、全力で挑んでいきたいと思っています。



最後に、力を貸してくれた皆さんへ労いの意を込めて、妻が生まれて始めて編集を行った動画を貼り付けておきます。本当はこの3倍ぐらいあって、北支部の方々が中心となった事務所開き以降の様子が続き、応援のメッセージや詩吟もあったり盛りだくさんです。ただすごく長いので告示後以降の部分のみ紹介させていただきます。

応援していただいた皆様に心より感謝申し上げ、2023年統一地方選の振り返りとさせていただきます。

まだまだ選挙手法は過渡期です。しばらくは慣例的な情に訴えるアナログ手法とICT等のデジタル手法の混在になってくると思います。その比率は徐々にデジタルに傾いて行くとは思いますが、やはり人間ですから「情」を優先することが多々あります。それが悪い事かといえば、決してそうとも言い切れず、やはり両方の良いところを真摯に取り組んでいくのが最良の方法なのだと感じています。

物凄く大変なことですが・・。

そしてもし自分に次の選挙があるとしたら・・・

益々、思考を深めなければならない難しい時代になるのでしょうね。


とりとめのない長文を最後までお読みいただきありがとうございました。

どうぞ今後とも宜しくお願い申し上げます。

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