HiranoYoshifumi のすべての投稿

北海道自治立志塾11月例会から徒然に〈政治への期待と課題、投票率等々〉

〈令和3年11月20日投稿〉

19日(金)に北海道大学政策大学院の山崎幹根教授を塾長とする「北海道自治立志塾」の例会がありました。今回はコロナの状況も多少落ち着いていることもあり、オンラインと現地のハイブリッド開催の検討と呼びかけを行ったものの、最終的にはまだ時期尚早ということでZOOMによるオンライン開催となりました。

この塾は年4回、各定例会前に開催するもので、全道各地から政党の枠を超えて地方議員が集い、近況報告や課題の共有、ゲストの講演等々で切磋琢磨する環境となっています。

今回は冒頭で山崎塾長よる投げかけがあり、議会改革が進行しても投票率や立候補者が増えないのはどのような事情によるものか、etc.・・・等の検討課題が提起されました。

これには政治に本質的に内在する「理性・合理性の限界」の見極めや、政治に求められる「真面目さ(誠実さ)」、「遊び(エンターテイメント・まつりと余裕)」、「怒り(批判)」の3要素と、その融合の具合等々が提起され、今後の議会改革の方向性や理想像を考えるきっかけとなりました。

私自身が感じたのは、過去の例で行けばそれぞれ勢いのあった時代においては、政治は利権誘導の要素が強く、支援者が特定の政治家を応援することの見返りを期待でき、競い合いながらみんなが豊かになっていく過程で、有権者にとっても政治が自分ごとであったのではないか?という思いと、現在は著しい経済成長も失われ、社会が成熟期に変化して久しい中で、透明性、公平性が優先され政治が見返りを求める対象から外れつつあること。またあらゆる社会的課題が困難・複雑化し、単純に「〇〇を○○すれば世の中はこう変わる」という明確な答えを誰も持っていないことなど、政治の役割が混沌としてしまっている状況があるのではないか。

また日本の社会的背景を鑑みると「全体を思うとやむを得ないという【理】」の部分と「そうは言っても個人的には・・・という【情】」の部分のバランスがうまく釣り合わず、結果、政治への期待が希薄となり現在の低投票率に繋がっているのではないかとも感じています。今回の18歳以下10万円給付にしても、その制度設計には大きな矛盾があり納得のできないところはありますが、だからといって0か100かで結論が出るような単純なものでもありません。

これからは「理と情」のせめぎ合いを包みつつ、社会全体の未来を見据えた中で、全体最適を基軸とした舵取りが益々重要となってくると思っており、そのために、政治に携わる人間は、目先の駆け引きに捉われることなく、全体最適を見据えた知識と知恵に裏付けされた行動、そして公平誠実さが求められているのだと思うと共に、「理」と「情」のバランスを尊重する有権者が必要なのではないのだろうかと思っています。しかしこれがまた難しいことなのだと痛感しています。

やはりまちづくりと同様、世の中に全てを担えるスーパーマンは存在しえないことから、私自身は誠実に一歩ずつできることを積み上げていくしかないのだろうと考えています。

議会改革委員会にて中間報告

〈令和3年11月19日投稿〉

本日10時より、議会改革委員会を開催しました。

この議会改革委員会は令和3年第1回定例会にて第1回目が開催され、その後2つのワーキンググループで協議を続けてきました。

今回の委員会では、その協議されてきた内容にて、12月の第4回定例会中に議長へ中間報告を行うための確認の場となりました。

❏第1ワーキンググループでは
①ペーパーレス議会(議会のICT化)
②本会議における一問一答方式の導入及び反問権の付与
③長期欠席に伴う報酬の取り扱い
④協議又は調整を行うための場の設置

❏第2ワーキンググループでは
議会基本条例の制定

をテーマとして進行し、第1ワーキンググループでは、ICT化が鋭意調整中で、他の項目はほぼ確定し今後正式な手続きを経て変更される準備が整いました。

議会基本条例では令和3年3月18日より、先日の栗山町議会視察を含め13回の会議を重ね、基本条例の条項を一通り仮置きできるところまで来ました。

あとは来年1月から条例素案の精度向上と逐条解説づくりを経て、市民説明会やパブリックコメント等を行っていく段取りとすべく、この度の中間報告となります。

また議会の災害時の対応としても、議会BCPの策定等々の課題がありましたが、その点についても一定の目処がついてきたことで、いよいよ議会改革も形が見えるようになりつつあります。

なかなか大変ですが、議会改革は継続し続けなければならないもの。選挙のときにも訴えさせていただいていた「議会が変われば市役所が代わり、市役所が変わればまちが変わる」の言葉を信じ、まずは自分たちがしっかり変わっていかなくてはなりません。

【請願第1号】水道料金値上げの中止について(経済建設常任委員会R3.11.17)

〈令和3年11月17日投稿〉

本日の10時より、経済建設常任委員会が開催され、令和3年 請願第1号 「水道料金値上げの中止について」が審査されました。

この水道料金の値上げに関しては、第3回定例会で議案提出がなされ決定しているところです。その詳細については、私の見解を含め以下の投稿をしておりますのでご覧ください。


本値上げについての経過としては、

令和2年12月より岩見沢市上下水道事業運営審議会が開催され、以降本年4月までの審議を経て令和3年5月11日に市長に対し「水道料金の改定について」という答申を行っています。

その答申内容は以下の通りです。

❐持続可能な水道事業を運営していくためには料金引き上げはやむを得ない
❐必要的収支の黒字と内部留保資金の確保可能な料金水準とすることは妥当
❐市民への周知期間の確保を考慮した令和4年4月からの改定は妥当
❐業務用の大口使用者の負担が大きくなっており配慮が必要

(本日の経済建設常任委員会参考資料より抜粋)

この答申に伴い、令和3年7月に6回の市民説明会を開催。大口使用者には文書発送の上、必要に応じて個別説明を行っています。またその内容を9月1日発行の広報いわみざわ9月号にて告知しています。

具体的には基本料金で35%、超過料金で20%の大幅値上げ。しかも水道料金は1ヶ月単位ではなく2ヶ月まとめて請求が来るので、尚さら値上げ額が大きく感じることとなるかと思います。

〈広報いわみざわ9月号より抜粋〉

また一般家庭もそうですが、水道を多く使う事業所等は更に大きな影響を受けてしまうこととなります。

しかし実際には共に39%の値上げが必要と試算されているところ、今回の値上げ額が極力抑えられるように、当面は一般会計から補填をしていくこととなり、約1億8千万円が一般会計から繰入られることとなります。

続きを読む

ぷらぷらまち歩きオンラインの準備

〈令和3年11月17日投稿〉

これまでNPO法人 炭鉱の記憶推進事業団の事業として、「ぷらぷらまち歩き」というシリーズがあり、何度かその案内人をさせていただいています。

しかしながら、このコロナ禍においては、この様な事業は開催することができず・・。

そこで炭鉄港日本遺産構成文化財の一つである〈そらち炭鉱の記憶マネジメントセンターの石蔵〉にスタジオがセットされ、下図のような【炭鉄港オンライン】の配信が始まりました。その中のコンテンツの一つとして「オンラインぷらぷら」がスタートしています。

先日は「奔別・幾春別-ぷらぷらまち歩き生中継-」が配信されました。
スタジオと現地の掛け合いがバランスよく、とても質の高い放送だったがゆえ、色々とプレッシャーがかかります。

というのも、11月28日(日)13時からは私と前野さんのコンビで〈岩見沢駅周辺ーぷらぷらまち歩き生中継ー〉を行うことになりました。

内容は「岩見沢駅周辺から見える炭鉄港」として、鉄道のまち岩見沢の面影を辿り、明治37年から岩見沢に北炭の本社があったこと、それらと薩摩とのつながりなど、様々にご紹介していきたいと思っています。

視聴料として300円かかってしまいます(放送から2ヶ月間の録画視聴料含む)が、是非ご覧いただければ幸いです。

小学生からの嬉しいお手紙

〈令和3年11月16日投稿〉

先日、5時間にわたり授業をさせていただいた某小学校。

この子ども達から嬉しいお手紙が届きました。


何せ書き出しが可愛い。

はだ寒い日が続くようになりました。
こんにちは。ぼくは(わたしは)○○小学校4年の○○といいます。
先日は総合の学習で岩見沢市の炭鉄港について、くわしく教えて下さり、ありがとうございました。

ここまでが定型で、そこから先は個人の感想が入って、結びに続きます。

この様な機会を通し、しっかりとしたお手紙の書き方の学習をしている様子が目に浮かび、思わず頬が緩みました。

とても微笑ましい光景ですね。

お手紙をくれた皆さん、ありがとうございました!
また機会があれば一緒に勉強しましょうね。

栗山町議会へ議会基本条例の勉強に伺いました

〈令和3年11月15日投稿〉

本日の午前中、岩見沢市議会議会改革委員会 第2ワーキンググループのメンバーで栗山町議会へお伺いしてきました。

内容は現在進行中の議会基本条例についてです。

現在、第2ワーキンググループでは、岩見沢市議会が何を出来ていて何が足りていないのか、今後、何をしていくべきなのか等々を整理する意味合いもあり、メンバー全員で一から議会基本条例を検討しています。現在、約1年弱をかけて一通りの条文案が形になってきていますが、あらためてこの度、議会基本条例や議会改革の先駆者である栗山町議会の皆様に受け入れていただき、疑問点の解消や様々なヒントをいただくことになったものです。

続きを読む

岩見沢市土地開発公社の解散について

〈令和3年11月15日投稿〉

11月12日に開催された総務常任委員会について、公共交通の他にこの岩見沢市土地開発公社の解散について報告がなされました。

岩見沢土地開発公社は昭和48年、公有地の拡大の推進に関する法律第10条に基づき、北海道知事許可を受けて設立。その目的は公共用地、公用地等の取得及び管理処分等を行うことにより、地域の秩序ある整備と市民福祉の増進に寄与すること。となっています。

その具体的な役割としては、例えば、岩見沢市で公共用地を必要とする場合、本来であれば議会の議決が必要になり、タイムリーな対応が難しいこととなるが、地価が安価なタイミングで土地開発公社が先行取得し、実際に市が必要になった時点で市に売却するという国で認められたシステムで、岩見沢市の場合は南小、明成中、駅前広場、住宅地や工業団地を取得、販売するという役割を担っていました。

しかしどの自治体も同様ですが、バブル崩壊とそれに伴う自治体財政の圧迫等もあり、土地開発公社の役割、目的が薄れてしまっていること。また所有している土地に簿価と実勢価格との乖離が見られ、売却先が見つからない、見つかっても実勢価格と簿価に差があることから赤字になるなど経営的に苦しく、それは岩見沢市土地開発公社においても同様の課題となっていました。

そこで岩見沢市の場合は平成24年から10年計画で負債を解消すべく、市による保有地の取得及び欠損金等の財政支援措置を行い、この度、今年度における解散が妥当という判断になりました。


平成24年以降の土地開発公社所有の土地を市が取得・また欠損金の解消を行ってきた状況は以下のようになります。

私が初めて市議会議員選挙に立候補した約8年前、やはり全国でこの土地開発公社の債務状況が話題となっており、その際、関係者に確認した中で岩見沢市は10年計画ですでに対応を進めているということを聞いていました。それが今年度でこのように解消されることを再確認し、あらためて自治体経営の難解さを感じます。


今後の岩見沢市土地開発公社の開催スケジュールは以下のようになります。

参考までに、北海道内の市ですでに土地開発公社が解散されているのは14市。まだ存続しているのは10市となります。


この土地開発公社の問題については、インターネットでも様々に情報を得ることができます。

この記事は問題の仕組みがわかりやすいかと思います。
https://withnews.jp/article/f0170602000qq000000000000000W06r10301qq000015257A

岩見沢市の場合は前市長時代の平成22年1月に「岩見沢市第3セクター等経営健全化計画」を策定し、上記リンク中でも問題となっている第3セクター等改革推進債という借金を活用せず、10年計画で保有地の取得と欠損金の解消が完了し、何とか解散まで進めることができるということになろうかと思います。

地域公共交通〈中央バス路線の減便について&東部丘陵地域等の公共交通の再構築について〉

〈令和3年11月15日投稿〉

11月12日(金)に総務常任委員会が開催されたことから、委員外議員として傍聴してきました。

内容は地域公共交通についてで、

(1)中央バス路線の減便について
(2)東部丘陵地域等の公共交通の再構築について

の2件となります。

共に本年8月に開催された総務常任委員会の継続となりますので、これまでの経緯はこちらをご覧ください。

(1)中央バス路線の減便について

岩見沢市発着路線の利用は年々減少。これまでは他地区(札幌など)の黒字で、赤字路線を維持(車内補填)してきたが、コロナ禍の影響により、特に令和2年度は他地区も含め、ほぼ全線が赤字となり車内補填も困難な状況。

さらに岩見沢路線も赤字が増大、市補助(下図参照)も赤字額の全額補填とはなっていない。


〈下図は8月開催時の資料を転載〉

続きを読む

岩見沢市立第一小学校開校50周年記念式典が挙行されました。

〈令和3年11月14日投稿〉

13日(土)、表題の通り、岩見沢市立第一小学校開校50周年記念式典が挙行されました。

1年2ヶ月前から準備を行い、コロナ禍ということもあって実行委員会一同、様々に苦慮した中での開催となりました。その準備期間にはクラウドファンディングの挑戦や、地域の方々、企業の皆様からのご厚志等々、多大なるお力添えをいただきました。

第一小学校開校50周年記念〈クラウドファンディング〉スタートしました。

当日は会場となる体育館には6年生だけが集まり、他の学年は教室で中継を見ながらの参加。

国家も校歌も歌うことができずCDの音源を聞くだけ。児童発表等も事前に撮影した動画を流すというコロナ禍ならではの設え。厳しい環境下でも出来うる限りの対応をしていただいた学校関係者には心から感謝したいと思います。

(画像は41年目以降の歴代PTA会長の表彰の模様)

ちなみに岩見沢市立第一小学校のこれまでの卒業生は5,712名とのこと。
ピーク時には1,200名近くが集うマンモス高でした。


そして私事ですが、本実行委員会では副実行委員長という大役を預からせていただいており、式典当日も開式閉式の宣言並びに来賓紹介の役割がありました。

マイクの前で話すのは随分と慣れているはずなのですが、コロナ対策で寒気が十二分になされ非常に寒い体育館だったからか、それとも厳かな雰囲気に恐れをなしたか、なぜか今回はカミカミの失態(汗)

帰りがけに近所の子から、「平野さん緊張してたの?」と言われるほど・・・。何とも情けないながら、まぁ、色々とやっていればこんな事もありますね。準備不足は結果に直結です。反省。。

まずは50年の大きな節目を迎え、未来に向けた新たな一歩が刻まれました。

お力添えを賜りました皆様に重ねて感謝申し上げます。
クラウドファンディングでご協力いただいた方々への返礼も順次進めてまいります。

岩見沢市立第一小学校。

他の学校と同じく、いつまでも元気で素晴らしい子ども達が育つ学校でありますように!

北海道教育大学岩見沢校の学生による【お祭り展】のお知らせ!〈会場は711系赤い電車〉

〈令和3年11月11日投稿〉

北海道教育大学岩見沢校の美術専攻の学生さんたちが中心となり、「社会との連動」をテーマにしたアートプロジェクトとして、縁日やお祭りをテーマにした作品・グッズの展示販売のイベントが開催されます。

その名も「お祭展」です。

会場となるのは大地のテラスにて静態保存されている711系赤い電車。

屋外での保存ゆえ、どうしても劣化が進んでしまう塗装面・・。
今年も保存会の羽鳥代表が中心となり、正面顔のクリームラインは間に合わなかったものの、何とか年内分の補修作業も完了したようです(本年は私も全然手伝えていないので申し訳ない思いです)。

何事も保存活動は地道な作業を着実にこなしていかなくてはなりません。ボランティアは本当に大変です。

711系赤い電車。保存とボランティアの難しさ&希望

その電車もこのように学生さん達に活用していただけることに、本当に喜んでいると思います。

続きを読む