〈平成28年12月8日投稿〉
平成28年第四回定例会一般質問の読み原稿(案)その2です。
その主旨は前々投稿をご覧ください。
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2.子育て環境の整備について
(1)幼少期の遊び環境について
平成25年第三定例会や平成26年第二・第四定例会においても触れさせていただいている、子ども達を取り巻く環境に関連してお伺いいたします。
かつて子ども達は遊びに遊んだと思います。
私自身、友達と共にいつまで遊んでいるのかと親に叱られるほど、夏は自転車で危険と隣合わせのことをしたり、冬は手袋が濡れて重たくなって寒気で凍り、日暮れが早い真っ暗な道を歩いて帰路についたものです。そのほとんどは道路や公園、空き地での出来事でした。
現在、屋外で思いっきり遊ぶ子ども達を目にする機会がほとんどなくなりました。
これには様々な要因があげられると思いますが、車社会の成熟や空き地の減少、少子化によるこども社会における伝承の寸断。ICTの普及による遊びツールの激変。保護者の意識変化等々、要因をあげるとキリがないほどの社会環境の変化によるものと思われますが、今後益々、社会が劇的に変化をしていくと思われる時代において、総合計画にも明記されている「生きる力」や「豊かな心の育成」等々の根幹としてとても重要な能力であろう「身体性」「社会性」「感性」「創造性」「挑戦性」等々を最も身につける事ができる行為は、主体性を育む遊びであると言われ、幼少期における遊びの重要性が再認識されつつあります。
しかしながら、現在の地域周辺を見渡すと、子ども達が群れて、五感を駆使しながら遊ぶ、主体性を伴う自由な遊び環境が確保されていないことに危惧を感じています。
岩見沢市としてもその事は十二分に理解している証として、昨年、であえーる岩見沢に屋内型遊び場である「あそびの広場」を整備しております。そして利用者の感想を耳にすると、大いに保護者とお子さんの支持を受けていると認識しており、大変喜ばしいこととも考えています。
しかし、保護者等にお伺いすると、ここは基本的には遊園地やテーマパークと同質の「消費遊び型の施設」として、行政が親子に向けて格安でサービスを提供する場と認識されていると感じることが多く、保護者の方も当然「サービスを受ける場」という意識を持っている方が一般的と見受けられます。それは決して悪いことではないのですが、現状において子ども達の成長に最も必要なのは、決められた枠の中で上手に遊ぶ「消費型の遊び」ではなく、多様な条件の中で自らが創意工夫を行って作り出していく「主体性の伴う遊び」であると考えます。これは子ども達が本能でもっている「自然の中で」、「群れて」、「自分たちで工夫して」という要素を高めることが何より重要で、現代社会の私達の環境に不足しがちな部分だと考えています。
これらの背景から、1989年に国連で採択され、1994年に日本でも批准された子どもの権利条例の理念を普及するため、多くの自治体が子どもの権利条例を設定し、その具現化のひとつとして、様々な遊び環境の整備をしてきたのはご承知のとおりかと思います。
そして現在は、それらが批准された頃よりも、更にICT等の進化による、ゲームやインターネット、若しくは多くの習い事によって、自主的な遊びの時間を得られないなど、子ども達の生育に必要とされる遊び環境の悪化は著しい状況と感じています。従いまして、現在の「あそびの広場」は親子共々で遊びを考える契機となる入り口として大いに機能を発揮していると感じていることから、更にそのもう一歩先の「子どもたち自身の主体性を伴うあそび環境」の構築が重要と考えています。
それらを踏まえてお伺いいたします。
①例えば、これからを生き抜く幼少期の子ども達にとって、「自然の中で身体を使って」、「群れて」、「五感を活かして」、「工夫して」、「繰り返し挑戦する」などといった、主体性のある遊びの経験がどれほど重要かということを保護者や市民に向けて広報し、共感を広げていくことが重要と認識していますが、如何お考えをお持ちでしょうか。
②その遊びができる環境を確保すべく、屋外で徹底的にキタナイアブナイウルサイなどを日常的に体験出来る場づくり。また、あそびの伝承が途絶えてしまっている事を踏まえ、遊びと危機管理等を上手く誘導していくスタッフの育成や配置などを考慮すると、例えば先進地にあるようなプレーパーク的な環境を整備、若しくは支援していくことも非常に有効と思われ、その他にも他市先進地を見習い、行政としても何をすべきか真剣に検討、行動すべき時期にきていると思いますが如何お考えでしょうか。
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