先日、私の考え方をご紹介させていただいた、まちなか活性化計画の今後についてです。この度、岩見沢市のwebサイトで「岩見沢市まちなか活性化計画原案」をダウンロードできるようになりました。
現在、岩見沢市では本原案に対する意見を募集しています。
詳細はリンク先をご覧下さい。
http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/i/osirase/topics/140207-140307.htm
その上で、再度こちらもご覧頂ければ幸いです。
先日、私の考え方をご紹介させていただいた、まちなか活性化計画の今後についてです。この度、岩見沢市のwebサイトで「岩見沢市まちなか活性化計画原案」をダウンロードできるようになりました。
現在、岩見沢市では本原案に対する意見を募集しています。
詳細はリンク先をご覧下さい。
http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/i/osirase/topics/140207-140307.htm
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【まちなか活性化計画原案についての意見】
[平成26年2月13日編集]
【最初に】
今回の計画においても、方向性、目標等が耳障りの良い言葉になっているものの、全体を通して抽象的であり、「いつ」「誰が」「どうやって」という視点が不足している感が否めません。また、「まちの将来像を描き、それに向かって一丸となって進む。」という空気をつくらなければ、これまでのように点と点の活動になってしまうと思われ、岩見沢市の活性化(再生)への動きとしては、非常に期待薄となってしまう事を危惧しています。本計画にも記載されている通り、まずは点の計画を強化するよりも、まちの将来像を明確にしていく必要があると思います。
その将来像をつくっていくにあたり、他都市と比較すると特徴的なものに乏しいと言わざるを得ない岩見沢の現状においては「これからの都市としての魅力」を高めていく事が必要だと感じています。それはすなわち、私達岩見沢市民が「どこに”特化”した魅力を見出すのか」が〈幹=シンボル〉として掲げられるべきではないかと思うのです。
その「あたらしい岩見沢の将来像・理想像〈幹=シンボル〉」は、みんなで描いていくというのが何より大事ではないだろうかと思っています。そのためには抽象的な事だけ言っていても始まらないので、しっかりと現実に即した実現可能な具体案まで落とし込んで行かなくてはなりません。しかし、それは残念ながら「他事例や抜本的な地域課題の解決になりうる専門知識に乏しい集団」では非常に難しいことです。
であるならば、現在のまちなか活性化計画構成団体を始めとし、興味ある市民も交えた中で現状の中活協議会の部会的な位置づけ(検討の余地あり)として「(仮称)あたらしい岩見沢の将来像をつくる会」的な組織を立ちあげ、そこで本格的に研修、検討する機会を用意し、以下のようなステップを踏んで〈幹=シンボル〉の形成を行っていくべきではないかと感じています。(まちの将来像を考えるにあたり、経済、都市計画、福祉、教育の視点がそれぞれに必要となると思います。)
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【〈幹=シンボル〉つくるための4つのステップ】
① 勉強1【まちの現状認識・課題・危機感の共有】 ~ このまま活力を失っていけばどうなるのか。逆に活力が高まればどうなっていけるのか?そのためには何が課題になるのか等々の基礎情報の認識。また根幹に流れる岩見沢のポテンシャル(魅力、優位性・可能性等)を共有。
② 勉強2【ヒントの咀嚼】 ~ 限られた知識の中でいくら頭を捻っても、抜本的になりうる策は産まれてこないと考えます。であるならば日本中、世界中で実施されている事例を勉強し、それを①で共有したまちのポテンシャルに則った形態に咀嚼して落とし込んでいく = 思考の器をつくっていく。
③ アウトプット【それぞれが描く点を合わせる】 ~ ②で得た知識によって、団体・個人がこれまで活動してきた中で発生している、「もっとこうしたい。」「もっとこうなれば良いのに。」というような想いは必ず進化すると考えます。これまで、あくまで点でしかなかったり、表層的なレベルであったりするものが深みを帯びてくるので、それを抽出、融合、変化させつつ、議論の中で新たな将来像を描いていく。
④ 共有と実行へ【ベクトルを決める】 ~ ③で描いた将来像を具体的に検証し、尚かつ市民みんなで共有できるようなものにまで高め、それぞれの計画に落とし込んでいく。それにより、各団体・個人・企業等も、モノゴトの幹(まちの将来像)を見据えた中で枝葉を担うそれぞれの活動ができると考える。
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このような4つのステップを丁寧に実施していけば、楽しい議論、激しい議論がおこり、市民、及び関係機関の化学反応が発生し、良い結果を生むと想像しています。 ただし、そのためには①②の場で、質が高く適切な情報を提供してくれるプロフェッショナルが必要で、的確な現状分析の下で地域の課題を抽出し、そして岩見沢の環境に則した情報提供をしていただくことが重要だと考えます。③のアウトプットにおいても、多様な思考、場を導いていく有能なファシリテーターが必要です。
上記二つの役割に予算が必要ですが、投資としての費用対効果は十分に高いコストパフォーマンスを得られるだろうと期待します。また、その人選についても核となる関係者で慎重に選考していかなくてはなりません。まずは関係者、多くの市民が、今後の岩見沢の中心市街地は、「このような将来像を実現するために施策を打っていくのだ。」と共有できるステップを踏むことが計画を再スタートをする際に最も重要なことではないかと思っています。そして、大切な視点としては「中心市街地をどうする?」という以前に、他都市と比較されることを前提としながら「選ばれる岩見沢」という全体の位置づけを明確にしていく(人口減少対策)。そのために中心市街地をこうしていく。という様な階層イメージが必要ではないでしょうか。
【提案まとめ】
① しかるべき研修、議論、将来像抽出、合意形成の機会を設けるべき。[本気度が重要]
② ①の機会には積極的に専門家(プロフェッショナル)の力を入れるべき。[選考重要]
③ 若しくは上記①②を含めた全体進行を提案型の「公募プロポーザル」で専門家に運営委託するのが理想的ではないかと思います。
*上記の要素を重要視し、目先ではない本気の議論をしていくことが、今の岩見沢にとって重要なことではないかと考えています。
【実現にむけての課題】
① しかるべき研修、議論、将来像抽出、合意形成の機会として、各組織等からの義務参加的な意味合いではなく、本当に意識のある人を中心とした「本気度の高い集団」で議論する必要があると思います。その上で最初は課題・危機感の共有から始め、このまま活性化が進展せず、更なる疲弊をしていった時に、市の固定資産税収減、企業業績悪化による影響、公共施設の負担増、社会環境の悪化による社会保障の増大、etc. → 生産年齢人口層の流出 → 更なる悪循環という流れを断ち切る必要がる。その好転に向けて「選ばれる岩見沢市」にならなければならないという事を認識し、そのためには対処療法ではなく、本計画にもあるように「岩見沢の将来像(幹=シンボル)」からしっかりと作り込む必要があることを共有し、本気で取り組む意識を高める。まずは“そのような集団づくりをどう実現するか”が一つめの課題になろうかと思います。
② プロフェッショナルの力という面では、現在世界で行われつつある「シビックプライド」の醸成という概念にヒントがあるような気もします。また、国内外各地で課題とされて取り組まれている事例等にも精通し、前述の「本気度の高い集団」に的確な情報提供、導きができるような専門家の存在が不可欠と考えています。その人選を的確に行うにはどうしたら良いか。そして、そのような予算を捻出することができるのか。が重要な要素となって来ます。更には本気度の高い集団にするためには、カリスマ性のあるリーダーの存在が必要だが、現状でこれを望むのは難がある。だとすれば、全体の場をコーディネートし、参加者の意思を汲み取って繋ぎ合わせていく能力の高いファシリテーターが重要だと思います。そのような意味合いから、プロフェッショナルには二つの要素、『専門知識に富んだ情報提供』の出来るプロ。『場を繋ぎ、朧気な意思を形に昇華していくファシリテーター』としてのプロが必要だと思います。
③ 上記①と②を共に解決するには、そのような条件付けを行って『(仮称)まちなか活性化計画策定公募プロポーザル』というような感じで、全国に向かって公募することが近道のような機がします。ここで問題となるのが、どのような「条件設定」を行い、岩見沢市全体と、レベルの高い業者がwin-winの関係を築くことができるのか。を決めるまでの過程を慎重に行う必要があると思います。
以上、雑ぱくですが、対処療法ではなく、今後10年、20年後に岩見沢市が「選ばれるまち」になっているためのベクトル(幹=シンボル)をつくる大事なことだと思います。まずは目先の議論ではなく、これらのステップの中で、岩見沢の将来像に向けた〈幹=シンボル〉をつくりあげる過程が重要だと信じるところです。それが出来れば、これまで点と点でしかなかったものも、それぞれにベクトルを合わせる事もでき、見事な枝葉になる計画が生まれてくるものと期待できます。
【私感】
どこの地方都市も疲弊していく状況において、その中で「選ばれるまち」になるための覚悟を決め、じっくりと腰を据えて考えていく必要があると思っています。