前項の(1)で子ども夢パークができるまでの背景や、そのマインドを簡単にご紹介させていただきました。
今回の(2)では、視察の際の画像を用いてご紹介したいと思います。
この子ども夢パークは「子どもの居場所」として機能する場所で、端的に表現するならば下記のようなものです。(データ等の詳細については公式webサイトでご確認下さい。)
まずは外観から。
最寄りの駅から少し歩くとこのような施設が現れます。
中に入ると、土の広場があります。
ここでは子ども達は自由です。
この注意書きを見てもわかるとおり、子どもの好奇心を大事にするために。遊びを制限しない旨が記載されています。小さな怪我も危険から身を守る大事な経験であること、という理解を深め、大人の過剰な関わりを避けるよう呼びかけています。
こういったものも、全て子ども達がある材料を元につくります。地面に穴を掘るのも自由。そして、つくりっぱなしで良い環境とし、多くの子ども達が出来たものを更に工夫して進化させていく姿が想像できます。
西野所長が説明してくれているのは、手作りのブランコ。
ここでは泥遊びができる水があります。
多くの子ども達が、自らの挑戦する心で色々な事にトライし、ちょっとずつ自信をつけていけるのだろうと思います。今、大いに問題になっている「自己肯定」の出来ない子ども達にさせないために、小さな成功体験を積み重ねていくこと、そして子ども同士のやりとりの中でお互いにコミュニケーション能力等を磨いていくことが出来るのだと思います。
この日はまだ学校がやっている午前中だったこともあり、小さな子ども連れのお母さんや、もう自分の子どもは大きくなってしまったが、ボランティアでここに来ているというようなお母さん達が集まっていました。
この夢パークの特徴は火を使うのも問題ないということ。
染め物をしたりお芋を焼いたりと、大いに楽しんでおられました。
このパークの中には、このように廃材が積まれているエリアがあり、子ども達はここからモノを出してきては自由な発想で遊びます。
恐らく少し前の世代であれば、この岩見沢でもこのような遊びが自由にできたのかもしれませんが、今やすっかり都会と同じような窮屈な状況になっています。私を含めて、親や少し上の世代が今の子ども達に遊びを伝承できていない。また、そのような場所も無い。という状況において、あらためて子ども達の冒険心を高めるような環境づくりが必要なのだろうと確信をしています。
今の子ども達は、群れて遊べるリアルな居場所が無く、ゲーム等のバーチャルな世界にいることが多い。情報はインターネットで探すことができ、変に自分は何でもできるような気になってしまっていたり、そうかと思えば成功体験や失敗体験などの実体験が少なすぎて、心のどこかで自己肯定ができない状況で歳を重ねる。
保護者や学校、地域等がそれぞれにどうにかしなければ!とやっていても、やりたくてもなかなか出来ない。という状況が続いていると感じているので、ここはそろそろ行政が本気になって旗印を掲げ、市全体として子育て環境を考えていくような段階に来ているのだと思います。
今の子ども達を取り巻く環境を見ていると、何とか急がなければならないと感じる状況です。
この子ども夢パークには、そんなヒントが沢山ありました。
まずは多くの親世代が危機感と夢を共有していくこと。それが何より大事だろうと思います。その上で、私達は市政としてどうあるべきかと真剣に議論し実践していく責任があることを痛感します。
今回は、朝から午後まで長時間にわたり視察を受け入れていただけました。
お陰で、学校が終わってこの場に集まってくる子ども達の姿も見ることができました。
持続可能な社会を築くということは、次代を担う子ども達を私達世代がしっかりと育てていくことだと思います。そのために今かけているもの、課題となるものは何か。
それは、子ども達を取り巻く環境があまりにも「人間本来の成長の機会」に恵まれていないことのような気がします。
文明社会というけれど、私達はその恩恵に浸かっているだけではなく、今一度、本気で子ども達の成長のためにあるべき姿を考え、実現していかなくてはなりません。
視察の時に撮影した風景です。
平日の午前中ではありましたが、このように親子連れが訪れていました。
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