桂沢水道企業団 令和元年度第3回定例会一般質問

〈令和元年11月28日投稿〉

本日、ホテルサンプラザにおいて、表題の通り桂沢水道企業団の議会が開催されました。通常の議会は年4回ですが、この水道企業団議会は若干変則的で年3回の開催となります。

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前回は8月の開催で、その時が私の任期初の議会でありましたことから、本日が2度目。せっかくの機会なので一般質問をさせていただいた次第です。

その内容は大きく2つ。これまで私自身知らなかったことでもありますので、少しだけ情報を共有させていただきたいと思います。


1.浄水場の電力使用量について

ちょっと古いデータですが、平成27年度の「公益財団法人 水道技術研究センター」の資料を拝見しました(下表参照)。

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ここには全国各地の水道用水供給事業における「浄水量1m当たり電力使用量」が掲載されており、グラフの一番上に位置する大きな電力を消費する奥州金ヶ崎行政事務組合で浄水量1m3当たり1.21kwhであり、対してグラフ下から2番めに位置する桂沢水道企業団では1m3当たり0.03kwhと約40分の1の電力使用量でした。あらためて他の浄水場と比較しても、既存の桂沢浄水場はかなりの省エネルギーであることがわかります。

しかしながら、現在建設が進められている新浄水場は、膜ろ過方式ということもあり、今後は多大な電力量が必要とされることになろうかと思います。

つきましてはその比較として、現在の浄水場の総電力量と浄水量1m3当たりの電力使用量。また新浄水場稼働後に予測される総電力量と浄水量1m3当たりの電力使用量の見込みをお知らせください。

また、電力量が増えることから、水道料金にも影響がでてくると思いますが、その見込み並びに料金抑制策等の運営方針についてお聞かせください。

2.災害対策についてです。

近年、気候変動や自然災害という言葉を至極一般的に耳にするような状況下、日本国内においても甚大な被害が多発しています。この近郊においても、昨年9月に発生した北海道胆振東部地震では、約65億円を投じて完成した厚真町の富里浄水場が、稼働1ヶ月目にして土砂災害で壊滅的な被害を受けました。厚真町においては、旧浄水場が使用できたことから最小限の被害でしのぐことができていますが、その完全復旧は来年までかかる見通しであると言います。

あらためて自身のこととして捉え、北海道土砂災害警戒情報システムを確認すると、桂沢の浄水場は「急傾斜地の崩壊」の指定箇所であり、天日乾燥床は「土石流区域」に指定されています。

北海道土砂災害警戒情報システム

万が一、この地域に甚大な被害が出るような災害が発生した場合、浄水場や管路施設等においても何らかの被害が発生し、長期的に機能不全に陥ることが懸念されますが、その際の対処法がどのようになっているかお伺いいたします。


という様な質問をさせていただきました。

それに対する答弁をかい摘んでご紹介すると、


〈電力量について〉

平成30年度決算値 総電力量35万2,306kwh、浄水場1立方メートル当たり0.03kwhとなっており、新浄水場が稼働する令和3年度の予測では、総電力量が231万kwh、1立方メートル当たり0.22kwhと試算。

電力量が増となる要因は、これまでの自然流下を最大限に活用した浄水方式から、加圧やポンプアップを必要とする膜ろ過方式に変更となり、使用電力が増加することによる。

水道料金の影響については、1立方メートル当たり約3円80銭程度の見込み。

新料金制度については、抑制策を含め、構成市と協議するとともに、財政推計を定期的に見直し、効率的な経営を図る。

〈災害対策について〉

被害が発生、予想される時に備え、常設の自家発電機をはじめ、主要な管路施設の補修資材を備蓄するとともに、企業団において整備した危機管理マニュアルに基づき、必要に応じた職員配備体制で対応に当たることとしており、昨年9月の地震でも正常に稼働した。

更に浄水場だけでなく導送水管など、管路施設についても点検、施設の保全に務めるとともに、調達先が限られている薬品類は直ちに事業者と連絡を取り、十分な量を確保するなど万全を期した。

既存浄水場は「急傾斜崩壊」指定箇所であり、崩壊の可能性もあることから、新浄水場については耐震化のみならず、崩壊リスク低減のため指定の対象から外れた位置で建設中。

耐震性が不足し、災害で影響を受ける可能性の高い老朽管路についても迅速な対応が行える位置への計画的な更新を図り、施設全体の強靭化を進めていきたい。

 

という内容でした。

現在、新浄水場建設真っ只中ということもあり、他にも様々に確認しなければならないことがあります。改めて努力していきたいと思います。

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