室蘭港立市民大学の炭鉄港ツアーについて

〈平成29年9月13日投稿〉

9月9日(土)室蘭港立市民大学による「秋のバス研修 ~室蘭の発展のルーツを探る『炭鉄港』の旅~」があり、この案内役をさせていただきました。

このツアーの実現にあたっては、炭鉄港議連副会長である室蘭南川市議と同幹事長である私との接点の中で、室蘭のルーツとなる石炭産業の拠点の一つである岩見沢周辺を見学したいというのがスタートでした。

以前、少数の運営委員会のメンバーが下見に来て、その結果、今回のツアーは下記の様な流れとなりました。

 

①まずは三笠クロフォード公園で待ち合わせ。

炭鉱ガイドはNPO法人炭鉱の記憶推進事業団の北口氏、秋元氏、そして元炭鉱マンの斉藤さんという布陣です。
ここから室蘭市民大学と合流し、NPOの女性二人がバスに同乗してガイド開始です。

 

②三笠幌内炭鉱へ

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炭鉱施設はNPOの北口さん、秋元さんの2班体制でガイドを実施。+炭鉱マンの格好をした斉藤さんがサポート。

この幌内変電所は大正時代に夕張の発電所から引いた電気を変電する施設。レンガとRCづくりの趣のある建物と、変電施設の老朽具合が歴史の重さを感じさせます。

 

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こちらは明治12年に採掘開始された音羽抗です。恐らく当時、伊藤博文などの明治の重鎮達が続々と幌内入りしているので、この抗口を見ていることでしょう。また、この抗口は水平坑と言ってほぼ水平に掘り進む形。内部の石炭運搬は馬が担っておりました。

この抗口から採掘された石炭を運ぶために、小樽-幌内間を結ぶ官営幌内鉄道が明治15年に開通し、岩見沢にも人が住む前に駅ができた原点となります。

さらに採掘量を上げるために空知集治監がつくられ、主に明治政府に反旗を翻した政治犯が過酷な労働を担っていたものです。

 

と、ここで局所的豪雨に見舞われ、全員ずぶ濡れになってバスに退避。

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やむを得ず奔別炭鉱へ移動。

 

③奔別立坑へ

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バスでの移動中に唐松駅や幌内立坑などを車窓から確認しつつ、突如現れる大きな立坑に皆さん圧倒されます。幌内での遺産群を前にしての解説とひと味違い、この巨大な構造物の迫力はあまり言葉を必要としません。それでも多くの参加者が写真を撮りながらも、元炭鉱マンの斉藤さんに質問攻めをしていました。

 

④赤電車で昼食
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今回は〈炭〉だけでなく、〈鉄〉の要素も入れていこうとの想いで、昼食は大地のテラスでとりました。また特別な扱いとしてシュラスコ弁当をつくっていただき、それを赤電車の中で食べるという特別な設え。

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皆さん、本当に喜んでくれました!

 

⑤昼食後、バスは「そらち炭鉱の記憶マネジメントセンター」へ

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センターの前にバスを横付けし、56名の参加者を一旦奥の石蔵へご案内。

そこでNPOの秋元氏より、マネジメントセンターの位置づけや機能などをガイドしてもらって午後の部がスタートします。

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ここからは休憩したい人はセンターで一服。駅東市民広場で空そば祭りが開催されていたので、そばに興味がある方はそちらへ!駅に関心がある方はガイドしますので、私についてきて下さい!という設えに。

結果として40名以上の方が駅舎を見学したいとのことで、ぞろぞろと大移動。

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ここでは帰りの時間までで約20分程度しかなく、普段のガイドの半分以下の時間しかなかったので凝縮して要点のみの解説に。

それでも設計者のこと、レールのこと、レンガのこと、歴史のことなど、とても熱心に聞いていただけて、大人数ながらとてもやりやすいガイドとなりました。

最後に駅北の自由通路を渡り、大きな窓から岩見沢レールセンターをみて

「壁にある星のマークは、室蘭の人にもおなじみの北炭(北海道炭鉱鉄道会社)の社章。明治37年から39年までは岩見沢に北炭の本社があった。しかし39年の鉄道国有法により鉄道を国に売却したことで本社を室蘭に移し、現在の北海道炭鉱汽船㈱に社名変更。また、この鉄道売却益を元にしたサイドビジネスとして、イギリスのアームストロング社などとの合弁会社 日本製鋼所を室蘭に建設。現在の鉄のマチの原点をつくっている」などの関連をお話させていただきました。

これら、意外と両市の市民にもしられていない、岩見沢と室蘭の関係性などもとても興味深く聞いてもらえました。

そして時間に急かされてバスに戻り、一行は窓から大きく手を振りながら戻っていかれました。

 

さすが市民大学というだけあり、とても感度の高い方々が多く、貪欲に知識を求める雰囲気は、ガイドをしていてもとても熱意を感じてスムースに進行することができました。

また、一見難しそうな炭鉄港のテーマでも、意外とすんなり観光資源になりうることも実感。ただし、ガイドがいなければ見た目の部分しか触れられないので、市民ガイドの養成などを行い、まさしくエコミュージアムの実現を目指すのも一つの方法であると感じています。

いずれにせよ、とても貴重な経験をさせていただきました。

関係各位に心より感謝申し上げます。

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