《平成28年10月20日投稿》
10月14日(水)夜 鉄道の日に岩見沢赤電保存会が発足しました。
これは何をする会かと言うと、平成27年3月に廃止となった711系赤い電車を、どこにも保存する動きがないことを察知し、それは何とかしなければならないと行動を起こした「北海道鉄道観光資源研究会」の皆さんが、自費とクラウドファウンディング(話題となったREADYFORのページ)で集めた資金を下に、賛同いただき全面協力されたファームレストラン「大地のテラス」と連携し、保存・保全活動を展開してきました。
その赤い電車を「鉄道のまち」として地域アイデンティティを育んできた、地元岩見沢で関わる手段が必要ではないかとの主旨のもと、メインである北海道鉄道観光資源研究会の方々と大地のテラス、岩見沢在住の方々が6月に準備委員会を発足し、準備を重ねて10月14日に発足した会です。
私は、元々鉄道ファンの血は濃くないため、ある程度の外枠ができた後の6月にお誘いを受け、僭越ながら代表として受け入れていただいたという流れになります。
この賛同に至った経緯は、711系赤い電車は、日本初の量産近郊型交流電車であり、また徹底した耐寒耐雪機能を考慮した初の北海道向け電車であり、鉄道関係者にとってもとても貴重な電車であると同時に、この電車で通学をしていた、通勤をしていたという方があまりにも多く、その風貌も合わせ、特別な愛着を持っている人の多い価値の高い電車です。
そこで私の役割としては、生粋の鉄道ファンのみならず、青春の一幕や通勤のドラマなどを感じてくれているごく普通の方々とこの赤電車をつなぐ役割なのかな?という風に認識をしています。
具体的な活動としては、やっぱり保全になります。
実は外装の塗装も、厳しい自然環境に晒されているため、剥離してボロボロになってきています。
この剥離や劣化を進行させないために、研究会の皆さん達が応急措置として塗装をしてくれたりしていましたが、いずれ大規模な改修も行いたい。そのためには資金が必要になってしまうため、岩見沢赤電保存会に入会していただいた方々の会費並びに寄付金等を貯めて対応していけたらと思っています。
したがって、現在、ツギハギの塗装でガッカリされた方もいるかもしれませんが、これは劣化の進行を留めるための応急措置であり、大規模改修を行うまでの我慢の姿ということをご理解いただければと思います。
そして私の目指す最大の効果としては、せっかの岩見沢。
北海道開拓以来、鉄路の拠点として栄え、日本でも有数の鉄道の町として認知された地域アイデンティティの復権です。
これは決して、今の岩見沢を鉄道のまちとして売り出していこうというわけではなく、過去に歩んできたまちの歴史に目を当て、その延長線上に次の岩見沢の価値を見出していこうとする「岩見沢CivicPride」の原点とも共通します。そのためにも一人でも多くの赤電ファンをつくるのも役割だろうと認識しています。
是非、賛同いただける方のご入会及びご寄付をお願いできたらと思っています。
その詳細は下記公式サイトをご覧下さい。
ちなみに、設立総会はこの赤電車の中で行われました。
103と203という2両ある内の203は極力オリジナルを維持できるように努めています。そして103は座席等を全て取り払い、広いスペースとなっているため、この様に会議ができたりイベントスペースや展示スペースとして貸し出すことができるようになっています。
当日は大勢のマスコミの方々にも来ていただき、お陰様で広く告知していただくことができました。
やっと地元としての器作りのきっかけとなる保存会が立ち上がったばかり、これから先の運営等も未知数のところが多くて不安なところもありますが、非情に熱い思いをもった方々が世話役会として集まってくれているので、楽しみながら乗り越えていきたいと思っております。
もちろん、まだまだ多くの仲間に力を貸してもらわなければなりません。
是非、多くの方々のご賛同をお願いいたします。