決算審査特別委員会終了しました(1)

平成28年10月19日(水)

平成27年度決算審査特別委員会が終了しました。

議会改革の流れにおいて、これまで一般会計と特別会計などで二つの分科会に分かれていたものを、議長と監査担当議員を除く議員20名全員で審査することとなりました。

メリットはこれまでは担当分科会の議論しか耳にすることができなかったのが、全項目にわたって把握することができることは大きいことでした。逆にデメリットとしては、膨大な資料に目を通すだけでも時間がかかり、そこから掘り下げようと思うと本当に時間が足りない状況になり、結果として薄く広くという状況になってしまいがちな事を感じました。(ただこれは会派内で得意分野を手分けしたりすることで大いに改善可能だという認識も得ました。)

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今回は広い範囲のものを一通り把握するため、過去資料を引っ張り出して3~5年間の流れから推移を考察する作業を行いました。やはり単なる数字を見るよりも、この様にエクセルに打ち込みグラフ化すると、これまで気づかなかったことにも気づくことができます。

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気になるやわからないこと、知りたいことをひたすら羅列し、その中から、各事業担当者に聞けばわかるようなことは今回の質問には取り上げず、今後重要になってくるであろう二つの事で質問を行いました。

その内の一つは郷土科学館です。

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平成23年からの5年間推移を見ると、平成27年度は前年と異なり1,345人も入館者が減っている状況。この要因と今後の魅力増進に向けた質問としました。

 

****以下、質問要旨*****

過去5年間の入館者数において、有料入館者、減免入館者を合わせた年間利用者数をみてみると、平成23年から26年までは最大で5,300人台、最小で4,600人台であることがわかる。しかし、平成27年度には、前年度より1,345人減って、30%近く減の3,349人と急激に落ち込んでいる状況になっている。現在、科学に関する主催事業などは、生涯学習センターに会場を移してしまっていることも一つの要因ではあろうと考えるが、その事業数、参加者数を考慮しても減少幅が大きい。 まずはこの理由がどのようなことであると検証しているか。

さらに、過去約10年間で利用者数が3分の1程度に減少していることから、平成27年第3定例会の一般質問においても、現在の課題と今後の利活用の方向性についての質問があったと思うが、それ以降約1年が経過し、どのような方向性で進んでいるのか。

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という質問に対し、主に団体利用者が約3分の1にまで減っている。団体利用者のメインは幼稚園、小学校、町内会で、郷土科学館の入館者が減った反面、「いわぴか」「駅舎」「であえーる」に行っている模様。

また、現在専門家や有識者の方々の意見を伺っている。

という様な答弁がありました。(正確には議事録ができたら追記させていただきます)

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私がどうしてこの質問をしたかというと、現在の郷土科学館に行っても、岩見沢の生い立ちや発展に対するリスペクトを受けることが難しく、その理由を考察すると、やはり主軸となるメッセージ性が薄いことを感じるのです。

例えば北海道博物館などでは、明確に”めざすもの”が明記され、それに添う展示がなされてます。しかし岩見沢の場合は「郷土科学館条例」に記載された目的としてはざっくりと「教育、科学の発展に寄与するため、岩見沢郷土科学館を設置する。」としか明記されていません。

私はまずはこの”めざすもの”を明確にすることが重要で、それがあって初めて手法の議論になると考えます。 これは予算規模うんぬんのものではありません。

幌内で発見された石炭を小樽に運ぶことになった背景は何か?岩見沢がその鉄路の中心として発展した理由は何故か。その頃の北海道開拓の背景は?その中の岩見沢の位置づけは??更にそこから、日本でも有数の鉄道の町として発展した凄さがどれほどのものか。その当時の価値ある資源がどれほどあるか?これまでの約130年間、岩見沢に纏わるどんなエピソードがあったのか、また、現在の岩見沢はそれらをベースにどうなっているか。等々、岩見沢シビックプライド探求部をやっている中でも、多くの人が感心する事項に沢山出会えます。しかし、現在の郷土科学館からはなかなか伝わって来ないのです。

そこで再質問としては、「郷土」と「科学」という異なる二つの要素において、来館者はどちらに期待して訪れてくれるのか調査はしているか。また、そもそも郷土科学館の”めざすもの”とはなにか?

有識者や専門家に意見を聴いていると言うが、それが反映されるタイムスケジュールはどのようなものか・・。等々の様なことを発言させていただきました。

結果は、あまり芳しいものではありませんが、きっとその想いは伝わっているであろうと期待するところです。

過去、岩見沢市PTA連合会の会長の時(JCの時だったかもしれません)だったと思いますが、教育行政点検評価の場で、この郷土科学館の展示内容に不満を述べたことがあります。その時の流れも現在と同じ様な「有識者に意見を聞いて・・・」というものであり、その後、何度か私にも意見を聞かせて欲しいと、なんの前触れもなく、最低限の情報のみが印刷された一枚のハガキで会議に招集されるという事がありました。事前の日程調整も何もなく、そのあまりの不躾さが印象に残っており、結局は他の会議等が重なっていたこともあり参加は叶いませんでしたが、あの頃からなかなか進展があるようには外からは見えません。

そもそも、市役所の組織構成として、ひとつの課の中でやるべきジャンルが大きく分散していることが難しさを増幅していると感じています。もし私が担当課長だったら、他の仕事に忙殺され、恐らく郷土科学館の優先度は下がってしまうのかもしれないと思わざるを得ないところも正直あります。

これらは行政コストの削減から職員の数も増やすわけにはいかない状況下、色々と考え直さなければならないことの一つだと思っています。決して担当者が悪いわけではなく、それ以前のところに課題があるような気がしています。

いずれにせよ、郷土科学館などは岩見沢市民が自分たちのまちの生い立ちや価値を知り、「自分たちの岩見沢を誇りに思える」ような内容が求められると思っています。

是非、今後の推移に期待していきたいと思っておりますし、自分自身もやるべきことをやっていきたいと思っています。 

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