岩見沢シチズンのメンバーから得た情報で、このようなものがありました。
その名も「雪とわたしたちのくらし(討論型世論調査)」というものです。
討論型世論調査というのは、、
【わかりやすく一部を札幌市の報告書から抜粋】
例えば、平成 25(2013)年度の調査では、市政への要望で「力を入れてほしい」と思うもの(3 つまで回答)の 1 位に「除雪に関すること」(40.6%)が選ばれている。しかしながら、市民は雪とくらしをめぐる問題について、十分な情報に基づき、じっくりと考えたうえで意見を示しているのだろうか。
討論型世論調査という手法は、いくつかの点で一般の世論調査と異なっている。通常の世論調査は無作為に対象者を選び、そこに市民の「縮図」(microcosm)を作る。討論型世論調査の場合、その回答者に、討論ができる規模の討論フォーラムに参加するように誘い、再度「縮図」の市民が一堂に会する討論フォーラムを開催し、市民の意見や態度がどう変化するかを調べる。通常の世論調査は 1 回で意見や態度を調べるのに対して、討論型世論調査では、事前に送付された討論資料で背景知識の情報提供を受け、さらには討論フォーラムで、少人数のグループによる討論と専門家に対する質疑で学び、考え、話しあうことができるように設計されている。アンケートは、討論フォーラムの開始前とすべてが終了した後で行い、合計 3 回の世論調査のデータをとることができる。
****(中略)******
18 歳以上の札幌市民への世論調査(T1 全体と呼ぶ、3,000 サンプル、回答者 1,368 名)と、その中で討論フォーラムに参加した者 205 名のうち有効回答(T1 参加者と呼ぶ、204 名)の討論フォーラムの開始時に行ったアンケート調査(T2)及び討論フォーラム終了時のアンケート調査(T3)の 3 つのデータを対象として分析を行うもの・・(後略)
このようなプロセスを経た結果、例えば「行政による除雪作業で間口に雪が置かれることを我慢できるか?」に関する意見では、最初のT1(全体への世論調査)では22.1%が”全く耐えられない”と応えているのに対し、T2(討論フォーラムの開始時)では同じく”全く耐えられない”と応えた人が8.8%、T3(討論フォーラム終了時)では何と6.4%に減少するという変化が記載されています。
他にも興味深い内容が盛りだくさんでありますので、是非、リンク先の報告書をご覧頂ければと思います。
これは以前、シチズンで提案した市民、業者、行政の三方良しへのプロセスにある、相互理解を深めるために非常に有効な手段であることが期待できます。
札幌市の事例は子育てに関するものもそうですが、本当に質が高いと思います。こういう意見の抽出方法やニーズを施策に活かしていく手法はさすが札幌市。。私も是非この討論フォーラムの様子を見学したかったと思います。
本事業の詳細は下記リンク先をご覧下さい。
http://www.city.sapporo.jp/somu/shiminnokoe/dp/index.html
岩見沢市でも限られた予算の状況の中におけるプライオリティー等々、様々な情報開示の元、雪に対する市民の本当の意見を抽出し、施策に反映できるようにできるはず。
私も、単純に「このような事が良いのでは?」と市役所に一方的に提案するだけではなく、共に汗をかきながら進化していけるようになりたいと考えています。