タグ別アーカイブ: 人口減少

空知の人口推移について

〈令和3年12月1日投稿〉

あっという間に12月となりました。
いよいよ明日は議会運営委員会があり、6日(月)より第4回定例会が始まります。

その前に、空知管内のとある会からお声がけいただき、4日(土)に研修会で講演させていただく機会をいただいています。現在、その準備も並行して行っているところですが、岩見沢市の人口推移は良くイメージしているものの、空知全体となると勝手な推測しかできませんでした。

元々が炭鉱で発展した空知地方ですが、石油へのエネルギー転換と輸入炭のシェア拡大に押され、現在はわずかに露天掘りが行われている程度、それゆえ人口推移は最盛期に約90万人いたといわれる空知も、令和2年国勢調査の値では281,954人と三分の一にまで減少。これから日本を襲う人口減少社会のはるか先を進んでいます。

ではこれからは??
と疑問の解決に至らなかったので、「国立社会保障・人口問題研究所」のサイトから推計値を拾ってみると、以下のような状況になりました(本当は各地の人口ビジョンで予想値を取り上げるべきかもしれませんが、ちょっと手間がかかりすぎるので、こちらでご容赦ください)。

なんと、今から9年後の2020年には今より更に約5万人減少して〈22万人台〉、24年後の2045年には〈15万人台〉にまで減少する推計となっています。

この広い空知の24市町の合計が15万人台になるというのは、なんとも想像を上回る数字でした。

今年の6月の日本経済新聞の記事によれば、北海道内において前回国勢調査時との比較で人口増加が目立つのは、1~4位までが一極集中が進行中の札幌市を含む札幌圏内。

5位に旭川市に隣接する東川町が入りますが、6~9位は、ニセコ、倶知安、占冠、赤井川とリゾート地で外国人従業員の転入が顕著だそう。その様な事情を考慮すると、空知で人口増につながらる要素が簡単には見つかりません。このままでは一自治体だけでは太刀打ちできないと思われることから、空知全域で手を携える方向へシフトすることが必要だと感じます。

現在、私も力を入れている日本遺産「炭鉄港」は、その広域連携が実現するチャンネルの一つですが、今後の国内事情を考慮すると人口増は現実的ではなく、ではどうやって「あんしん、安全、幸せ」で心豊かな生活を送ることができるかを目指していかなくてはならないのだと考えています。

私達は将来、歴史や社会の教科書に乗るような難しい転換の時代を生きているということなのでしょうね。

この度、岩見沢市の人口が8万人を割りましたが、あらためて過去の状況と比較してみたいと思います。

〈令和2年4月11日投稿〉

令和2年3月31日時点での人口が、いよいよ8万人を割り込んでしまいました。やむを得ないことではあるものの、あらためて現実の厳しさを感じます。
https://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/content/detail/1500002/

コメント 2020-04-11 122930
https://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/cassette_content/content_20200408_143530.pdf

この大台を割ったことにより、さらなる危機感が募るところではありますが、これからの岩見沢市を考える際の目安として、もう少し違う視点で確認してみたいと思います。

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岩見沢人口考察(平成28年3月→4月)

平成28年5月24日投稿

3月末と4月上旬は市役所に行くたびに、市民サービス課のカウンターに多くの人が訪れていて、市民生活が活性化しているのがわかります。

その大きな要素の一つが転入出ということもあろうかと思い、どれだけの増減があるかwebサイトをチェックしてみました。

資料は今年の3月から4月の移り変わりです。

(↓)平成28年4月分

iwamizawa_2804
(http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/media/k2/items/book/toukei201604_160509085701.pdf)

 

人口割合

0~14歳以下

4,601

4,423

9,024

10.70%

15~64歳以下

23,268

24,325

47,593

56.41%

65歳以上

11,608

16,145

27,753

32.89%

合計

39,477

44,893

84,370

100.00%

となります。

ちなみに3月分は、

 

人口割合

0~14歳以下

4,595

4,412

9,007

10.68%

15~64歳以下

23,261

24,374

47,635

56.50%

65歳以上

11,579

16,095

27,674

32.82%

合計

39,435

44,881

84,316

100.00%

となります。

何と人口全体で54人の増加。

社会動態を想像すると年度替わりは社会減が発生するのかと考えていましたが、実際には増えていることがわかりました。

そこで平成27年度の3月→4月を見てみると21人の減。4月→5月期を見てみると、90人の減少となっていました。

と言うことは、今年も5月分を見ると減少に転じることが予想されますので、またデータが公表されたら見てみたいと思います。

この人口推移に関しては、いずれ時間を取ってじっくり分析してみると何かが見えてくるかもしれません。(今回は別の事を調べている間の脱線だったので、軽く触れる程度でお許し下さい)
http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/index.php/contents/item/1504241


ちなみに、、

平成27年1月から12月までの人口動態は以下の様になっています。
(総務常任委員会資料より)

h28jikou

1年間で1,245人の減少。

1年間の出生数は491人、死亡者数が1,080人。よって自然減が589人。

社会動態としては、転入が2,741名、転出が3,397名で656名の減少。合計で1,245名という内訳となります。

人口減少問題フォーラムin空知

[平成26年7月25日投稿]

平成26年7月23日(水)

元総務相であり、現、北海道顧問、日本創生会議座長、東京大学大学院客員教授である増地寛也氏による講演会がありました。

DSC_1471

文化センターの中ホールとは言え、会場はほぼ満席。

非常に関心の高さが見て取れました。

内容としては、人口問題の表面をなぞっただけという印象もやむを得ませんが、このような危機感を報道等で知り、それぞれに問題意識をもって参加した方がほとんどであろう事から、非常に有意義な講演会であったと思います。

あとはその人口減にどう地域が対応していけるかという事が何より大事だと思っています。

単純にイメージだけ働かせれば、人口が減れば経済規模の縮小は免れず、これは雇用機会の喪失や、収入減に繋がることは間違いありません。また歪な人口年齢構成による高齢者への社会保障は、恐ろしいほどの負担となっていくでしょう。更にはこれまで存在した自治体の中が「鬆」のように歯抜けになることや社会インフラの老朽化が同時に発生することなどを考えると、これから10年後、20年後に自分が今努めている会社は安泰だと言える人がどれぐらいいるのでしょうか。

これは、明日の岩見沢シチズンのフォーラムのパネルディスカッションでも、もしチャンスがあれば掘り下げてみたいと思っていますが、このまま行けば、『全日本自治体対抗定住人口争奪戦!』みたいな世の中が訪れます。また、今現在はそれを目指し、自治体間の生き残りをかけて挑戦していくことが自治体の進むべき正しい道だとも考えています。

でも、最終的に行き着くところは本当にそこなのだろうか?

明日、来岩される徳島県神山町が進めていることは、その地域に住む人たちが違いに自分たちの強みを持ち寄りながら支え合って存在している。そこには高い報酬などが必要ない環境が垣間見えます。

これから私達が目指さなければならない社会とは、恐らく「人に迷惑をかけないで!」と育てる社会ではなく「生きている以上、必ず誰かに迷惑をかけていくのだから、それぞれが他人からの迷惑に寛大な社会」になることではないかと感じています。そして、それぞれに得意なもの、できうることを持ち寄り、お互いに足りない部分、必要とする部分を補填しあいながら、持ちつ持たれつの関係を構築していくこと。

せかせかした市場原理主義から、表面上の苦労は増えるかもしれませんが、もう一歩先の心豊かな社会へ。

きっと、これがこれからの日本が国際社会で生き残る大事な要素なのではないかと思います。しかし、こういったことは経済成長が政策の大前提である内は非常に狭い範囲でしか成り立たないことだろうと想像します。だからこそ、今はその非常に小さい範囲でそのような社会をつくりつつ、小さな成功例を沢山つくっていくことが重要なのだろうと考えています。

まさしく国際情勢、国内の人口問題等から考えれば、経済成長第一主義から次の段階へ移行する過渡期なのだろうと考えています。その過渡期は十数年なのか数十年なのかはたまたもっとロングスパンなのかはわかりませんが・・。

そんな事を踏まえ、自分のできることに全力を尽くしていきたいと思う今日この頃です。

岩見沢 人口流出加速の記事

平成26年2月6日(木)

北海道新聞朝刊 空知版に大きく下記のような記事が掲載されていました。

この岩見沢の人口減少に関することは、1月11日にもブログで取り上げておりますので、是非こちらも読んで見てください。

DSC_0442

現在の人口流出傾向は、歯止めが利かないばかりか、更に加速しているような状況です。

これは豪雪による影響もあると思いますが、若者世代にとっては働く場が無いというのも大きな要素かと思います。常日頃言っていますが、単なる人口減少であれば、構造をコンパクト化していけば対応できるかもしれませんが、生産年齢世代の激減による年齢層の逆ピラミッド化が著しく進めば、社会保障を含め、経済縮小、社会資本の維持等々においても、大きな悪影響が及びます。

これを何とかするための起爆剤が必要で、そこは目先の対処療法ではならないはず。

明日も中心市街地活性化特別委員会がありますが、その資料の中でも「個性や強みのない地域は勝ち残れない」と明記されています。では、どうやってそれをつくっていくか。それがまだ誰にも見いだせていないのが現実です。

私には心に秘めたものがありますが、まだ多くの人に理解されるクオリティまでに至っていないのが歯がゆいところ。恐らくそんな事が多くの市民の方々にもあり、水面下に隠れていることと想像します。

それらを含め、多くの市民と情報を共有し、合意形成を行い、市民みんなで共有する岩見沢の魅力づくりを進めなければこの人口減少を抑える施策を実現することは難しいでしょう。

これまで種々行われた活性化の取り組みが、ピンポイントでは効果を発揮しつつあるものの、まち全体として効果を現すまでになるには、議論をリードする優秀な知恵と、多くの意見をコーディネートする能力が岩見沢には必要です。

明日の中心市街地活性化特別委員会では、そのことも訴えてきたいと思っています。

踏ん張りどころです。

[1月11日に投稿した岩見沢市の人口減少推移と考察]
https://hiranoyoshifumi.jp/2014/01/15/2373

岩見沢の人口減少から徒然に

平成25年1月11日

先日からの大雪により、市内は混乱をしております。この降雪は見事に村松バンドの影響と報道されておりますので、前々年の恐怖の豪雪を彷彿とさせる状況であります。

さて、話しは変わって人口減少のお話です。

日頃から、まちづくりという活動においての指標の一つとして、「今後、岩見沢の人口は1年間に約1,000人ずつ減っていく」と、大まかな表現で言ってきておりますが、正確な数字でいくと、平成25年の人口は平成24年に比べると1,378人の減でありました。

詳細が記載されていた先日発行のプレス空知さんの記事を参考にすると、、、

DSC_0315平成24年度→平成23年度対比では937人の減少なので、1年間で約1.5倍のペースで悪化してしまったことになります。

ちなみに25年度の減少詳細としては、平成24年度比の増加分が市外からの転入として2,695人、出生が607人の計3,302名の増。翻って減少分においては、市外への転出が3,496人、死亡が1,184人の計4,680人の減で、1,378人の差という事であります。

平成25年は日本全国においても戦後最多の死亡者数を記録したとも聞いており、人口自然減に歯止めをかけることは出来ません。それはこの岩見沢においても同じこと。

であるならば、どうやって人口社会減(死亡等ではなく、なんらかの理由による転出減)を防いでいくかが今後の重要課題となります。

人が減れば活力が減り、経済も縮小し、それは行政における財政縮小にも繋がります。企業で言えば大幅な売り上げ減少でありながら、管理すべき設備等はそのままの規模で残り、むしろ老朽化による負担増が発生。職員構造も、実際に売り上げ・利益を上げる職員よりも、社会保障を多く必要とする扶養層が膨大で、いびつな組織構造となってしまう。ちょっと表現が乱暴ですが、そんな風に言い換えても良い状況であろうと思いますし、これは現実問題として目を背けてはいけない事象です。

人口社会減については、この豪雪に嫌気がさして市外に転出する方もいることと想像します。しかし最も深刻なのは、生産年齢世代が働く環境がなく、やむなく岩見沢を離れなければならないという状況です。

社会構造の大原則として、「人の集まるところに市(いち)ができる」という観点でいけば、まずは交流人口を増やすこと。その延長線上に定住人口の増加を位置づけすることも大事だと思っています。

この岩見沢は交通の拠点としての立地、他、生い立ちから歩んだ空知の中核としての役割、そして190万人都市の札幌が特急でわずか25分程度というアドバンテージを活かし、今、私達が行うべきことは、まちの価値観を高めて交流人口を増やしていくという心意気であろうと考えています。(当然それだけではなく子育て環境を整備していくことで、生産年齢人口層の増加も狙って行かなくてはならない等々、様々なアプローチがあろうかと思います。)

これまでの活動の根幹として、そんな事に注力してきましたが、より一層危機感を持って動いていかなければなりません。

減っていくことを嘆くより、どうやって減らさないか。どうやって選ばれるまちになっていくか。という部分を担うのが私の役割の大きな柱の一つだと考えています。事は簡単ではありませんが、急がなければなりません。