【第2回 活動報告会】無事終了いたしました。

[平成27年11月27日投稿]

平成27年11月25日 (水)18:30より、北海道グリーンランドホテルサンプラザさんを会場として、平野よしふみ後援会主催 活動報告会並びに交流会を開催させていただきました。

ご案内は、基本として11月頭に後援会会員向けに発送した「後援会通信」のみ。

また、スケジュール的にもタイトで、10月13日から11月11日までの間に4箇所の行政視察を挟んでおり、また、臨時議会や委員会等の開催も重なっていた都合上、事前に今回の開催ご挨拶を兼ねて多くの方々を廻ることもできず、今春、後援会入会者を多くご紹介していただいた、ごく一部の方々を訪ねるので精一杯。それでも結局伺うことができずに失礼してしまった方々も多いという大変不甲斐ない状況となってしまいました。

また、この様な催しの一般的な開催方法としては、事前にチケットを配布し、飲食を伴いながら楽しい雰囲気の報告会(交流会)を開催するのが有権者の皆様としても馴染みの方法だと思いますが、私達ならではの手法として、できるだけ真面目に報告会を開催し、平野の普段から行っている活動や考えていることなどを伝えた方が良いのでは?という発想のもと、前段では1時間のスクール形式での報告会。その後は会場を移してざっくばらんな交流会という流れにしております。

その様な特徴から、決しておもしろみのある集いではないため、毎回、果たして何名の方が来てくれるかわからないという不安一杯の中、いざ蓋をあけると用意した席が足りず、途中でどんどん椅子を追加するほどに・・。(とは言え、当初目標設定数が低いので、結果として自慢できるような状況ではありませんことを付け加えさせていただきます。)

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ほっと胸をなで下ろすと共に、これだけの方々に「平野はどんな事を考えているんだ?」と真っ正面から厳しいチェックの眼差しで見られるプレッシャーはかなりのもの。

今回、集まっていただいた皆様にお話させていただいた内容としては、後援会幹部と相談させていただいた結果、単純な実績報告ではなく、どうせならこれからの岩見沢に夢が持てるように、平野自身が考えていること、また議員活動を通してやっていきたいと思っていることを話すべき。とのアドバイスを受け、頭の中にある事を整理して、3日間かけて必死につくったパワーポイント52ページ!

せっかくなので、52ページの内、18ページ分だけをざっくりと一部簡単にご紹介させていただくと。。

人口減少に伴う考えられる事象として、平成25年10月につくられた岩見沢市中長期財政計画を切り口として開始。

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平成25年から平成34年までの間に130億円の収支不足に陥るため、歳入を30億円増やし、歳出を100億円抑えるという計画の一部を紹介し、さらに岩見沢の過去4年間の人口推移をお話するところから始めました。

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毎年1,200人規模で人口が減ることによる影響として、地方交付税や住民税を始めとする歳入の悪化。また市内に循環する経済が (定住人口一人当たり市内経済循環125万円と仮定)、大ざっぱに毎年更に合計18億円程度(数字はあくまでザックリのイメージでご了承ください)ずつ減っていくということをイメージとしてお伝えしました。

その減っていく歳入をどうやって増やしていくかという視点で、、

①観光収入の増加を目指す。

②企業支援による経済循環と雇用環境を向上させる。

という二点を、あくまで「一例」として前置きした中でお話させていただきました。


①岩見沢が観光で経済効果を上げるために

下の表にあるとおり、国内の全GDPに締める観光GDPの締める割合は僅か1.9%。これは取り組みの進んでいる他国に比べてもまだまだ伸びしろがあるという根拠になる。

現に日本政府は国交省のもとに観光庁を設け、ビジット・ジャパン事業を始め、様々な展開を行っている。その結果として私たちにとって身近な札幌市においてもホテルの予約が取りずらくなっていたり、夜間札幌中心部で信号待ちしているときには日本語より外国語の方が多く聞こえる時があるぐらいの状況になっている。

この観光の経済効果は大いに可能性があることから、今後厳しい経済状況に陥る私達の地域環境において、存分に活かしていくべきと考える。

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参考までに、今年の7月に聞かせていただいたセミナーの中で、定住人口一人当たりの経済効果をカバーするために、どれぐらいの観光客が来訪すれば良いのかの数字を聞きましたのでご紹介します。

それを元につくったのが下の表になります。

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ちなみに、一人当たりではなく、1,200人/年の経済効果を観光で補おうと考えた場合は下の表の様になります。

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そうは言っても、この岩見沢で外国人観光客がコンスタントに毎日30人泊まってくれたり、国内日帰り客が連日300人近く訪れる仕組みをつくるのは並大抵の事ではありません。

そこであらゆる「岩見沢の価値」を抽出して編集していく作業が必要。

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でも、それだけではまだまだ弱いので、私の考え方としては、岩見沢単体ではなく、空知+αの広域で観光を考えていくことが何より重要だと認識をしています。

その最先鋒となりうるのが、空知の産業遺産だと考えています。

なぜなら、先日世界遺産登録された「明治日本の産業革命遺産」が時期的にも大きな追い風になると考えるからです。

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この明治日本の産業革命遺産は、サブタイトルに”製鉄・製鋼、造船、石炭産業”とありますが、開拓から始まり、明治、大正、昭和において、日本の近代化に大きく貢献した北海道の成り立ちと大いに関連性があります。

特に空知地方に点在する、炭鉱等の資源は近年の「文化等を重視する風潮」もあり、かなりスポットライトが当たってきています。

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(空知総合振興局のページ:http://www.sorachi.pref.hokkaido.lg.jp/ts/tss/yama/
(NPO法人 炭鉱の記憶推進事業団のページ http://www.soratan.com/

20151119153610e05現にドイツでは炭鉱を始めとする産業遺産を活用し、アート等で価値を高め、世界中から観光客が訪れる場所となっています。(その詳細はこちらのページも参考にしてください。http://yamasoratan.blog62.fc2.com/blog-entry-2080.html

それに負けず劣らずの資源がこの空知にあり、更に鉄道や室蘭の鉄鋼、小樽の港等、「炭・鉄・港」の連携で、大いに人を呼び寄せる価値を高めることができると考えています。

これまで自分自身がライフワークとして関わってきた、岩見沢の価値を高めようとする行為は、市単独で考えるのではなく、もっと広域で考えていくことにより、空知全体の価値の向上、そしてその中心地としての岩見沢の価値の向上に繋がるという確信を得るに至りました。

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だからこそ、岩見沢市としても空知の中でリーダーシップを取れるぐらいの取り組みが必要だと考えているという様なお話をさせていただきました。

ただし、観光という分野ももの凄い裾野が広いものです。今回お話したことは、あくまで食や環境等々、数多く存在する可能性のほんの一例という事を申し添えさせていただきます。


次に、②地域経済を向上させるための取り組みについて、起業支援・地元企業育成支援の必要性というお話をさせていただきました。

人口減少が大きな課題となっている中、その転出超過の理由として最も影響あるのが”しごと”です。

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(グラフは岩見沢人口ビジョン素案より拝借)

平成27年1月から6月までの半年で、岩見沢から転出していった人の数は1,230人。その内60%以上の756名が「就職・転職」「転勤」という理由で岩見沢を離れて行きます。

また、逆に他地域から岩見沢市へ転入してくる人は、同時期の半年で440名。その内同じく60%以上の272名が「就職・転職」「転勤」という理由で岩見沢に転入してきます。

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更に、転出する中で、最も多い世代が若者層。

特に高校卒業時、短大・専門学校卒業時、大学卒業時に一気に岩見沢から出て行ってしまう現実は、下の表で明確に知ることができます。

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2006年から2013年の僅かの期間に高校卒業年齢が約300人、短大・専門学校卒業年齢が約400人弱、大学卒業年齢が500名弱もこの岩見沢から転出しているということは、それだけ岩見沢に希望する働き場所が無いということを表していると思われます。

だからこそ、今、岩見沢市として何が必要かと考えると、私は地元の中小企業支援。そして若者が挑戦する起業支援だという様に考えるに至りました。

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現状の岩見沢市の施策としては、

 ①工業団地等の指定地域、業種における課税特例
 ②集積業種(自動車、機械、ICT等々)の雇用助成
 ③先端技術産業「新産業創出・雇用促進支援」

等があるが、集積業務や工業団地、はたまたICT等に特化するようなもので、地元に根ざす中小企業にはあまり縁の無いものと考えます。

その様な事から、地元企業を元気にするために何が必要か。そんな事を羅列してみました。

最近生の声として事業者の方々から聞いた事として、世には様々な国や道による補助や交付金等の様々な支援制度があるが、日常業務に追われていると、その存在すら知ることもできない。もっと簡単にそういう情報に触れることはできないか?という声に対し、市役所の窓口としてワンストップで各関係官庁とのやりとりをつないでくれるようなものがあると、地元の中小企業も助かると思われます。

また、以前視察に伺わせていただいた、愛知県のOka-biz的なメンター的なサポート支援があると、困ったときの本格的よろず支援で、「業績が立ち直る」「新たな展開で拡大する」等々の地元企業の活力を向上させることができると感じています(こう言うのは、良き人材を確保できれば、かなり効果があると考えています。)。

また、各種入札等を考えてみても、貿易でいうセーフティーネット的な発想で、市内で経済が循環するような考え方が醸成されるように、行政が見本を見せて行かなくてはならないと考えています。

最後の農商工連携については、あるまちでは、市役所の担当職員がサツマイモを持参して市内のお菓子屋さんを廻って、地元食材のPRをするなど、かなり突っ込んだ農商工連携をしているという話を聞きました。岩見沢も平成18年の合併から、自他共に認める「基幹産業は農業」という位置づけを確立していることもあり、行政がパイプ役となって様々なマッチングを創り出すぐらいの気概があると経済効果も出てくると想像するところです。

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次にスタートアップ支援を是非考えてみたいと思っています。

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先にも紹介した既存支援策で、地元で雇用を増やすのに企業誘致を行うのはとても大事なことです(現にICT等の利を活かした誘致策は結果を出せているといって良いと思います)。

しかし、それらも簡単には上手くいくはずもなく、また先日伺った鳥栖市での事例を見ても感じるように、新たな雇用の大半はブルーカラー的職種や、契約社員的な立場が主となりがちという状況も垣間見えます。

また、今や良い学校に入って、今をときめく大企業に就職する。というのは決して安泰ではない時代が訪れています。

例えば、アメリカのデューク大学の研究者であるキャシー・デビットソン氏が2011年8月にニューヨークタイムズによせたインタビュー記事によると「2011年度にアメリカの小学校に入学した子ども達の65%は、大学卒業時には今は存在していない職業に就くだろう」というお話。(以前からかなり話題になっているので、少し検索すると様々な記事が投稿されています。【クリック】)

この逆を返せば65%の職業がその頃には存在しない可能性があるという事でもあります。

そんな状況を鑑み、アメリカの教育関連ニュースサイト「MindShift」では、大学生が今まで存在しなかった職業に就くためにどの専門を選ぶのが有利かを考え始めていることが報じられているらしく、その導くところは結局のところ、コミュニケーションやチームワークなど「転移可能な一般的能力」を重視せざるを得ないということになるようです。

そんな目先の見えない時代だからこそ、逆に自分の感性を信じて自ら起業しようという人が増えるべきだという認識も持っています。

例えば「岩見沢は日本一起業しやすいまち」と認識されることで、若年層が岩見沢で起業するという事例が増えるかもしれません。

現にちょっとインターネット検索してみるだけでも、新潟県長岡市宮城県仙台市大分県北九州市等でもそう言った動きは活発化しています。

この岩見沢の場合、北海道教育大学があり、尚かつ芸術とスポーツに特化していることから、益々この様な需要が高まり、いくつかの成功例が更に良い事例を拡げていくという好循環を目指せるとも想像もします。

若者世代の雇用を増やすこと、また地域内経済の向上を目指すときに、この様なスタートアップ支援(金銭的なものだけではなく、メンター的な要素を強く)の取り組みは是非積極的に取り組んでみたいと思っています。

[もちろん、岩見沢市も現状でやっていない訳ではありません事を補足させていただきます。
(例)http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/index.php/contents/item/3095463]

 

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これらを取り入れた多様な取り組みによって、若者世代の働く場、活躍の場を増やしていく事が重要だと認識をしています。


これまでの二つの例は、あくまで地域内経済を向上させることの重要性を主体としています。

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なぜなら、まちに利便性や快適性、優れた防災性、行政サービス等々を求めるにはもちろん財政がしっかりしていなければなりません。また高齢者福祉、子育て支援、除排雪の充実等々を目指すにも、、、あらゆる地域要望や各種業界のニーズに応えていくにも、そこには財政的な裏付けがなければできません。

だからこそ、その経済基盤を強固なものにするために、どんな事が必要なのかという視点が必要であり、それを実現する重要性を認識しているわけです。

ただ、どんなにそれが上手くいっても、良き時代の再現にはなり得ないとも思っています。だからこそ、今しっかりと考えていかなくてはならないことの一つが「市民参加」の器づくりだと思っています。


③市民参加について

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上の文字は「平成27年4月1日」に施行された”岩見沢市まちづくり基本条例”の条文を抜粋したものです。

条例では市民のまちづくりの参加を促すための仕組みづくりをしなくてはならないことになっています。

しかし現状は、支援としては地区協レベルやそれに準ずる組織を対象とした「いわみざわまちづくり交付金」以外に目立ったものはありません。またNPOや市民活動団体等、多様な市民参加の方法がある中で、それらを推進したり支援する取り組みはやはり目立ちません。

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例えば、岩見沢にも市民レベルで活動している「良き事象」がもの凄く沢山あると思われます。しかし、その殆どはお互いの事を知りません。

昨年視察させていただいた愛知県一宮市では、実際には他の事を調査に行ったものの、「一宮市市民活動支援センター」に立ち寄らせていただき、そこでファイリング・閲覧することが可能な各種団体のデータ等、ふらりと来た市民が、そのファイルを手に取り、自分が関われる活動があれば関わるきっかけとして、また自分のやっていることと連携できそうなものを見つけたりする事が出来るようなシステムになっていました。

岩見沢においても、それに準ずるものとして市民活動連携拠点があったら、よりスムースに進行することも増えるであろうと考えるところです。

また、今年の総務常任委員会で調査させていただいた、市民活動応援制度「チカラット」の様な住民税1%支援制度的な発想は、市民意識の向上や実際の活動費の捻出等々でとても大きな効果を発揮することと思います。

これらは、単純に「市民参加」という言葉だけではなく、実際に活動の活発化を促すものです。基本条例に謳っていることもあり、是非とも取り組みを進めなければならないこととして捉えています。


また、議会改革に伴う二元代表制の機能化に向けて、更には議員の公式の仕事以外の活動の重要性等々、かなりのボリュームを早足でお話をさせていただきました。

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その会場では、私語が全く聞こえず、ほぼ全員がもの凄く真剣に聞いてくれておりました。

終了後は面白かったとか勉強になったとの声を多くいただき、また、アンケートに記載いただいた評価も上々で、ほっと胸をなで下ろした次第です。とは言え、あの言葉は気づかいは配慮が足りず適切では無かった等々、反省点も多々残したのも事実。

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報告会後の交流会では、何と当日参加の申し込みも沢山いただき、総勢100名を越える参加者に恵まれました。(当初何とか50人を目処にしたいね。という役員会での心配が嘘の様です(笑))

その交流会は、報告会とはガラリと雰囲気が変わり、笑いが大半の賑やかな時間としていただきました。
大変忙しい中、時間をかけて事前準備していただいた仲間達に心から感謝申し上げます。


こういう報告会は昨年初めて開催させていただきましたが、飲食もチケットもなく、当日まで何名きてくれるかわからないという状況ゆえ、いつも不安で一杯ですが、回を重ねるにつれ、少しず手応えを感じてきているのも事実です。

いずれにせよ、準備も大変ですが、その分自分の考え方も固まってくることもあり、益々自分を高められる様に努力していきたいと思っています。

何せ、まだまだ未熟者ゆえ、至らぬ点も多々あると承知しております。どうか変わらぬ叱咤激励のほど宜しくお願い申し上げます。

今回、大変お忙しい中お集まりいただいた皆様に心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。


*人口推移等のデータは、こちらの総合戦略等推進委員会のページから見ることが可能です。
http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/index.php/contents/item/3095194

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