〈令和2年1月20日投稿〉
先程、桂沢水道企業団の浄水場を見学させてもらってきました。
といのも、今期は桂沢水道企業団議員となったにも関わらず、一度もこの浄水施設を見たことがなかったため、まずは現場を知ることが必要との思いで、見学をお願いしたものです。
また、せっかくの機会に私一人で行くのは勿体ないので、昨年の統一地方選時に新たに議員となられた皆様にも「興味あれば一緒に視察にいきませんか?」という声がけをさせていただき、結果、8名での現地視察となったものです。
視察の最初は宮崎副企業長から概要の説明をいただき、その後、浄水施設の説明となりました。
この施設は下図の様な流れとなります。
(上画像)これは着水井というもので、ダムの取水施設からΦ700mm導水管を通ってこの場所に吹き出てきます(必要量を電気バルブにて調整)。ここで除塵機により大きめの不純物などが取り除かれ、次(下画像)の高速凝集沈殿池に水が送られ、濁り等の元となる不純物を除去していきます。
次に”ろ過池”に水が送られていきます(下画像)。
このろ過装置は、下の画像のように天然の砂や砂利がフィルターとなっています。
このフィルターを通った水が浄水となり、浄水地に送られ送水管を通って各家庭に届く仕組みとなっています。
ちなみに、この桂沢の浄水施設は昭和33年に共用が開始されたため、今年で62年目となります。
そのため、各施設は老朽化が目立ち、使用されている備品も時代を感じるものが多々ある状況。それでも標高の高さから非常に立地に恵まれており、かなりの省エネルギーで浄水ができるものの、実は急傾斜崩壊等の可能性もあり、危機管理等には難があるという側面があります。
〈参考:令和元年度第3回定例会一般質問(新旧浄水場の電力使用料について、災害対策について)〉https://hiranoyoshifumi.jp/2019/11/28/11935
よって、現在令和3年3月に共用開始予定でより安全な機能を有した新処分場が平成28年度より建設中です。
新たな施設の浄水処理能力は1日当たり35,356立法メートル。
平成31年3月末実績での1日最大給水量は34,675m3。1日平均で30,945m3となっているため適切な規模となっており、浄水方法は耐塩素生物にも適応する「膜ろ過、除マンガン及び粉末活性炭素処理」とのこと。
その工事費は関連するものを含め89億6千4百万円と驚く金額ですが、岩見沢市、三笠市、美唄市の市民の安心安全を確保するために必要な費用でもあります。
あらためて日頃気づかない縁の下の力持ち的施設の重要性を認識します。
〈番外編〉
この水槽は高速凝集沈殿池から急速ろ過池へと向かう水を経由させているもの。それは「炭鉱のカナリア」と同じ意味合いを持ち、この魚に何かあれば、水に危機的な事象が発生していることがわかるようになっており、カメラで24時間監視されています。
尚、通常であれば金魚が多いそうですが、北海道は水温が低いため、それに適応する地場の魚としてウグイが大切に育てられています。
と、この様に、企業団の皆様の大変忙しい時間をお借りし、施設の見学をさせていただきました。初めて見たこともあり、あらためてその重要性を認識したところです。
時間を割いてご案内及び説明いただいた職員の皆様に感謝申し上げます。
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