桂沢水道企業団 令和2年第2回定例会・新浄水場視察

〈令和2年7月10日投稿〉

昨日9日、表題の通り、桂沢水道企業団議会が開催されました。

各種報告案件の他、議案は3件。

その議案は、会計年度任用制度に伴い、職員の種類に応じて支給する給与の種類について明確化するための条例の一部改正改正、決算認定、補正予算(第1号)となります。

 

今回質問で確認させていただいたのは以下の部分となります。(要旨のみ記載)

 


【議案第6号】 令和元年度桂沢水道企業団水道事業余剰金の処理及び決算の認定について

この決算報告の中に記載されている送水量年間総量について、過去のデータを調べてみると、一部例外を除き毎年前年度比が減となっている。〈補足:今回調べた資料の中で最も古い平成26年と比較すると年間送水総量91万6千立方メートルの減(令和元年度総量11,251,109立方メートル)となり、パーセンテージにすると約7.5%の減となる。〉

これらの推移を各地の人口と比較すると相関関係が明確であることから、今後の止まらぬ人口減少は、当企業団の経営に大きな悪影響を及ぼすものと考えられる。

そこで今後の経営見通しはどのようになっているか

また、各市の人口ビジョンや社人研等のデータを考慮した中で、中・長期的な経営戦略を策定しているものと認識しているが、現在の状況について。

またその際、今後の経営健全化を図るにあたり、当然、受益者負担も増加すると思われるが、その見通しはどうなっているか。

という質問をさせていただきました。

 

その答弁要旨としては、

・昨年改正された改正水道法では「30年以上の合理的な期間を定めて当該事業に係る長期的な収支の試算を行うこと」その「試算に基づき10年以上を基準とした合理的な期間について収支の見通しを作成し、これを公表するよう努めなければならない」こと、水道料金の要素となる費用が「算定時からおおむね3年後から5年後までの期間について算定されたものであること」などを定めている。

・当企業団では平成30年度に、平成30年~平成69年度の40年間とするアセットマネジメントを行った。これを基に、令和元年度に経営戦略を含めた「水道事業ビジョン」策定業務を委託発注し整理中。

・今後の経営見通しは浄水場の更新や導水管の増圧対策事業などの大型工事を行ったこと、また老朽化が進む送水管の更新も必要となることから、現行料金のままでは近い将来資金不足をきたすことが見込まれている。

・よって経営の健全化を図っていくためにも、受益者負担のお願いもしていかなくてはならない。

・当企業団としても、費用の削減や特定財源の確保等に努め、少しでも受益者負担の軽減を図っていく。

・経営戦略を含めた水道ビジョンについては、整理が終わり次第、議会に説明を行う。


我が国の高度経済成長期に一斉に整備された公共施設と同様、公共インフラの維持更新に関しても今後ますます厳しい状況にあることがわかります。それに人口減少による悪影響が拍車をかける状況は、今後より一層、地域課題解決を難しいものとしてしまいます。あらためて本当に難しい時代を迎えることを実感します。

 

今後においては、答弁にもあった「経営戦略を含めた水道ビジョン」の説明を待って、また状況把握ができるように努めていきたいと考えております。

 



 

〈議会終了後〉

現在更新整備中の新浄水場の視察の時間が設けられました。

現在の浄水場は昭和33年に共用開始されたもので、除塵機、凝集沈殿池で濁りや不純物を取り除いた後、天然の砂利や砂がフィルターとなるろ過装置を経て飲水となります。

□本年1月に視察した様子
https://hiranoyoshifumi.jp/2020/01/20/12103

 

今度の浄水場はかなりハイテク化され、ろ過装置は特殊なセラミック製のフィルターを用いる「膜ろ過方式」となります。

IMG_6921

画像の縦にいくつも並んでいるパイプの様なものの中にそのフィルターが入っています。この方式では浄水場といえども直接水を目にする機会がほとんどありません。

当然今までの方式に比べるとランニングコストも高くなってしまうのですが、非常に安全で安心な水を提供できることになるのは間違いありません。

なお、この浄水場の共用開始は来年の3月共用開始となる予定です。

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