令和4年第3回定例会一般質問議事録

〈令和5年2月25日投稿〉

令和4年9月12日の定例会で実施した一般質問について、その議事録を転載いたします。

〈通告内容は以下の通です〉

1,スマート・デジタル自治体の更なる推進に向けた取り組みについて
(1)書かない窓口の評価と今後の展開について
 ①現時点でどの様な評価をいただいているか
 ②今後、さらなる拡大充実が図られていくのか
(2)市民協働のためのICT活用について
 ①LINE公式アカウントの登録状況及び推移と、今後の登録を促すPRについて
 ②市民と協働可能なシステムの導入に対する課題及び見込みについて
 ③イベントカレンダーの積極活用について

2,岩見沢市の有機農業の推進と学校給食への活用について
(1)有機農業推進に向けた取り組みについて
 ①現在の岩見沢市における有機農業の実施状況について
 ②市としてどの様な支援をしているかについて
 ③今後の推進に向けた考え方について
(2)有機農産物の学校給食への導入について
 ①庁内横断的に取り組む必要性について
 ②市内学校給食への有機無農薬野菜活用の事例と評価及び課題について
 ③オーガニック給食の推進に向けた教育長の考え方について

3,デジタル・シチズンシップ教育について
(1)デジタル・シチズンシップ教育の推進について
 ①現状の取り組みについて
 ②今後の展開について


以下、議事録転載


○議員(平野義文君)〔登壇〕 通告に従い、一般質問をさせていただきます。

まずは、スマート・デジタル自治体のさらなる推進に向けた取組についてであります。
本年、新庁舎となったのを機会に、書かない窓口が採用されました。私自身も利用させていただきましたが、非常に利便性が高くなったことを感じています。恐らく利用された皆様からの評価も高いものと想像しておりますが、現時点において、どのような評価をいただいているかお聞かせください。

また、7月1日より各種証明書のみならず、転入・転出・転居・世帯変更などの住民異動業務も対象になったと聞いておりますが、今後、さらなる拡大充実が図られていくのかどうかお聞かせください。

本年7月1日より岩見沢市LINE公式アカウントが開設されました。市からの情報発信において、広報いわみざわ、公式ホームページ、地デジ広報、岩見沢メール配信、ユーチューブチャンネル等々多岐にわたり、SNSでもツイッター、フェイスブック、インスタグラムに引き続き、利用者の多いLINEで公式アカウントが増えたこととなりました。この岩見沢市のLINEは非常に使い勝手がよく、イベント情報や手続ナビ、施設案内等、一部に若干かゆいところに手が届かないところもありますが、市の公式ウェブサイトと連携できる窓口的なツールとして、知りたい情報に速やかにたどり着ける利点があります。LINEにおいては市民の皆様の利用率も非常に高いと思われ、友達登録をすることにより、プッシュ配信を行えることは市の情報に触れる機会が増すことにもつながり、それが市と市民の情報及び意識の共有に寄与すると思われ、今後の活用に期待をするところであります。

そこで、開設から2か月が経過し、8月31日の時点で友達登録が約1,300人、今朝確認をしたところ、約1,430人と僅かな期間に順調に登録者が増えていると認識しておりますが、その登録状況の推移や今後の伸びを促すPR等についてどのように考えているかお聞かせください。

スマホを活用した岩見沢市の取組として、市と北大COIで共同企画をした家族健康手帳があります。これは子育てや健康に関する記録や情報配信等にとどまらず、利用者が悩みを投稿すると保健師さんなどの専門家が記録を基にアドバイスをしてくれたり、解決できる窓口にアテンドしてくれたりと、ICTに強い岩見沢らしい、心強いシステムが稼働しています。

また、既存のSNSに関しては、現在は市から登録者へ向けた一方向の発信となっておりますが、スマート・デジタル自治体としての進化を考えると、行く行くは市民の声を行政がくみ上げるためのツールとして進化させていくことを視野に入れられていることと思います。実際に他市で行われている事例として、My City Reportのような市民協働投稿サービスや道路損傷検出サービスなど、市民と連携できるツールが既に普及してきていますし、岩見沢市内の業者が開発をした危険箇所を共有するアプリも独自に試行されております。しかしながら、それら市民協働に基づく双方向性システムの普及には、互いのデジタル・シチズンシップに基づく適切で責任ある行動規範を含め、乗り越えるべき課題があるのも事実です。

改めて、このような市民と協働可能なシステムの導入について、現状で課題と捉えているのはどのようなことか。また、導入に対する今後の見込みについてお聞かせください。

先日、市の公式ホームページがリニューアルされました。サイト内検索を行うと過去のURLがヒットし、ページが存在しないと表示されるなど、まだ完全な状態とは言えませんが、表示速度の大幅な改善など、かなり使い勝手が向上したと認識しております。

その中で、大いに期待できるものの一つに岩見沢イベントカレンダーがあります。このイベントカレンダーは市民の皆様に市の事業告知をするために存在していると思われますが、市民活動にとって、自分たちが企画した事業の日程にほかの事業が重複しているかどうかなど、市内の多様なイベントの予定が一目で分かるツールが常々求められています。当然何から何までというわけにはいきませんが、せめて岩見沢市や教育委員会の後援、協力等を得た事業などに関しては、希望によりそれらのカレンダーに掲載することができれば、運営側はもちろんのこと、市民の皆様も、そのカレンダーを見ることで岩見沢市内の様々な活動を知ることができます。スマート・デジタル自治体として、このような部分においてもICTの活用を推進することが重要と思いますが、市長の考え方をお聞かせください。

次に、岩見沢市の有機農業の推進と学校給食への活用についてお伺いいたします。

有機農業に関しては、農林水産省のみどりの食料システム戦略において、2040年までに、主要な品目について農業者の多くが取り組むことができるよう、次世代有機農業に関する技術を確立する。これにより、2050年までに、オーガニック市場を拡大しつつ、耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%に拡大することを目指す。また、農林水産業のCO2排出実質ゼロ化、化学農薬使用量の50%低減という目標を掲げ、本年7月には、環境と調和の取れた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律、いわゆるみどりの食料システム法が施行されました。

改めて有機農業とは、平成18年に策定された有機農業推進法において、科学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業と定義されています。

これはSDGsの達成に向けても重要な要素の一つであり、岩見沢市農業振興ビジョンの施策としても、土づくりの推進や環境と調和した安全・安心な農産物の生産等の施策や、現行の多面的機能支払・環境保全向上対策事業等ともリンクをしてくるものと思われます。

しかしながら、実際に有機栽培を行おうとすると、栽培技術や管理、認証の手間やコスト、収穫量の減少等々、様々に高いハードルがあり、市の新規就農者等に対するよくある質問の有機栽培に関する回答でも、慣行農法と比べ地域が積極的に有機栽培を推奨しているような環境でなければ新規就農は難しい、また、岩見沢市の研修機関には有機栽培を教えることのできる農家がいない、有機栽培をされたい方については栽培技術が安定した後、農地の一角で直売用に栽培することなどがよいでしょうなどという、現実的に難易度が高い旨の記載があります。

このように簡単に推進できるようなものではないという前提の下ではありますが、みどりの食料システム戦略等にもあるとおり、時代の流れは着実に変化してきており、昨年8月の日本経済新聞の記事を抜粋すると、農林水産省は化学肥料や農薬を使わない有機農業への転換を促すため、担い手に補助金を出す新たな制度を設けることや、欧米は脱炭素や食料安全保障の確立に向けて環境配慮型農業への大型支援策を打ち出しており、日本も将来の競争に備えるとの記載があります。世界のオーガニック食品需要は、1999年の約152億ドルの市場規模から2020年の1,120億ドルと10年間で約7倍の著しい伸びを示しており、日本の農業も、いや応なしにその競争に備える必要があると思われます。

これらを踏まえ、みどりの食料戦略は、農林水産業の脱炭素化など環境負担の少ない持続可能な食料システムの構築を進めるという、事実上の国際公約とも言われております。

そこでお伺いをいたしますが、現在、岩見沢市における有機農業の実施状況はどのようになっておられるか。また、市として現状でどのような支援をされているか、また、今後の推進についてどのように考えているか、お聞かせください。

有機農業の推進のため、有機農産物が選択され消費されていく循環手法の一つとして、オーガニック給食が注目されています。千葉県のいすみ市では、学校給食における有機米の使用割合は2015年で11%となる4トン、2018年には100%となる42トンと、学校給食のお米を100%有機化いたしました。それにより、食育の推進のみならず、有機農産物の生産拡大、地域のイメージの向上につながり、さらには持続可能性、環境型社会への転換を促進していると高い評価がなされています。

このように、有機農産物の消費循環として地元の学校給食に採用されることが、地域の有機農業を育てることにもつながり、国の有機農業産地づくり推進事業においても、試行的に学校給食に導入する際、関係者間の打合せ経費や、施行導入における原材料費なども支援対象としていることから、国としても、そのような体制づくりに本腰を入れつつあることがうかがえます。よって、岩見沢市においても、ICT農業の先進地として高い評価をされ、まさに現在も進化中のところではありますが、慣行農法のよりよい価値の創造とともに、農業の多様性やSDGsの理念にのっとる岩見沢農業の在り方の一つとして、オーガニック給食の推進に向けたシステムづくりに対し、市長のリーダーシップの下、農政と教育委員会等の枠を取り払い、庁内横断的に取り組むことも重要と考えますが、いかがでしょうか。市長の考えをお聞かせください。

ここからは、教育長にお伺いいたします。

岩見沢市もこれまで市内で生産された有機無農薬野菜か、もしくはそれに準じた食材を給食に活用している事例があるのではないかと思われますが、その事例と評価、そして、より一歩進んだ推進に向けた課題についてお聞かせください。

前述のようにオーガニック給食が促進されることで、子供たちに対する食育や地域の関心が高まること、また、大分県の臼杵市のように、約3万5,000人の人口に対し、6年間で1,300人以上が移住し、うち8割が40代以下、10歳までの子供の転入数も県内最多というように、食の付加価値が移住者を呼び込むブランド化になることも想定されます。

改めて、学校給食におけるオーガニック給食の推進について、教育長の考え方をお聞かせください。

最後に、デジタル・シチズンシップ教育についてお伺いいたします。

インターネットの普及によるデジタル環境は、使用方法を誤ると人を傷つける、また、社会に混乱を及ぼすなど、多くの害や危険を生み出します。しかし、適切な能力を身につけた上で正しく使用すれば、こんなに便利で可能性に満ちたツールもありません。現在、GIGAスクールの進行に伴い、教育現場や家庭において、ますますインターネットが身近になっていると思われます。それに伴い、デジタル空間における懸念が増す状況となりますが、これまでの教育においては、ネットの危険性を強調し、怖がらせることでトラブルを防止する。また、リスクから遠ざける方向性が主体で、情報社会の光と影、それに伴うルールづくり等が行われてきたものと思います。その中心となってきた情報モラル教育は、主に個々の安全な利用を学ぶものであったと思います。

GIGAスクール前は、インターネットの利用は学校外の厄介事であり、利用抑制と時間制限をすべきものだったのが、現在、GIGAスクールの実現により1人1台の端末が整備され、より積極的なネット利用を推進すれば、インターネットは学校内外の日常となり、子供たち自身で考え、解決することが求められる環境になっていきます。そのことを理解し、安全に活用することで自分の能力を発揮し、よりよい社会を担っていくためのデジタル・シチズンシップ教育の推進が広がりを見せています。

改めて、デジタル・シチズンシップとは、デジタル技術の利用を通じて、社会に積極的に関与し、参加する能力のことと言われています。そして、デジタル・シチズンシップ教育とは、優れたデジタル市民になるために必要な能力を身につけることを目的とした教育とされ、次の学習指導要領の改訂に関する作業部会の素案では、自分たちの意思で自律的にデジタル社会と関わっていくための教育というふうに位置づけられています。

そのような環境下、本来のGIGAスクールを実現するためには、子供たち自らが、その大人を圧倒する適応力を基に、デジタルのよき使い手になるべく学校や家庭で指導をしていかなければならないと思います。

そこで質問をいたします。

岩見沢の学校教育においてデジタル・シチズンシップ教育の推進について、現状でどのような取組が行われ、今後どのように展開されていくか、教育長の考えをお聞かせください。

以上、一般質問といたします。

○議長(篠原藤雄君) 市長。

○市長(松野 哲君)〔登壇〕 平野議員の一般質問にお答えをいたします。

スマート・デジタル自治体のさらなる推進に向けた取組についてであります。
初めに、書かない窓口の評価と今後の展開についての御質問です。

今年1月の新庁舎供用開始に合わせ導入した書かない窓口につきましては、市民サービス課の担当職員が御本人を確認した後、必要事項を聞き取りながら職員がシステムに入力を行い、間違いがなければ手続を完了し、RPAを用いながら事務作業を効率化した上で必要とされる書類を発行するというシステムであります。サービス開始から8月末までの8か月間で、約2万8,000件の証明書を交付しておりますが、利用者からは、コンシェルジュの案内を含めて非常に分かりやすい、申請書を書かないので楽になった、手続が簡単になったなどの高評価をいただくなど、まずは順調に機能実装が始められたものと考えております。

次に、書かない窓口のさらなる充実についての御質問でございます。

本年1月の供用開始後も、機能の拡充強化に向けた取組を進めており、例えば対象とする手続について、供用開始時の住民票・戸籍証明書・印鑑登録証明書・税証明書などの証明書発行に加え、7月からは住所異動や世帯変更に関する手続を追加したほか、現在、全国一律で導入準備が進められているマイナンバーカードを活用した転出・転入手続のワンストップ化への対応に向けた準備作業を進めております。

また、キャッシュレス決済の導入や、御自宅からでも手続可能なオンライン申請実現に向けた環境整備に着手しているところであり、今後も、スマート・デジタル技術活用の下、利用者の利便性向上と業務効率化を加速させてまいりたいと考えております。

次に、市民協働のためのICT活用についての御質問でございます。

初めに、LINE公式アカウントの登録状況及び推移と、登録を促すためのPRについてのお尋ねでございます。岩見沢市LINE公式アカウントは、世代を問わず多くの方々が利用されているLINEを用いて、災害時における緊急情報や市からのお知らせ等を登録された方にプッシュ配信するものであり、市民にお伝えしたい情報の発信をはじめ、施設案内や様々な手続方法に関する情報などを共有するツールとして、本年7月1日より運用を開始したものでございます。

そこで、登録状況とその推移についてでありますが、7月1日の公式アカウント開設後、市のホームページ、公式ツイッター・フェイスブックにより周知を行い、3日間で242件の登録があり、その後、各種団体の会議などでの説明を行った結果、7月末までに508件の登録がなされたところであります。また、8月には広報いわみざわに1ページの準特集記事を掲載したほか、各公共施設へのチラシ配架などにより、これは9月5日現在ですが、1,376件の登録件数となっており、現在も増加を続けている状況にあります。

今後も、市のホームページや公式SNS、広報いわみざわ等を用いながら周知を継続していくほか、例えば保健センターが実施する各種検診をはじめ、イベントなど市民が集う機会を利用しながら、登録増加に向けた働きかけを進めてまいりたいと考えております。

次に、市民との協働を可能とするシステム導入についての御質問です。

少子高齢化や人口減少をはじめ、様々な課題を抱えている地域社会において、持続性を確保し、かつ、さらなる発展を図るためには、行政はもとより、企業や教育・研究機関、そして市民がビジョン、将来像を共有しながら、それぞれが保有する強み、アセットを相互に連携させ協働していくことが大切であり、御質問にあったMy City Reportや当市で社会実装を進める家族健康手帳サービスについては、個別分野を対象範囲に市民との協働を具体化するための手法、ツールとして有効であると捉えております。

一方で、協働を促すためには、おのおのが自分事として捉え、相互で議論を交わし、目標やビジョン達成に向け社会環境を深化・発展させていくことが基本になると考えており、特に地域社会活動における協働促進に際しては、個人的なニーズに偏ることなく、かつ互いに責任を持つ関係性を構築する必要があるほか、デジタル空間のみならず、対面、フィジカル空間での協働を含めた環境づくりも重要になると考えております。

このため、スマート・デジタル技術活用を含め、地域内企業や市民との新たな協働環境を創造する、いわゆる地域DXの具体化に向け、情報発信の双方向性の確保はもちろんのこと、互いに尊重し合いながら社会参加を促す環境形成を目指し、健康や教育などの市民生活面や経済面では農業生産活動など、様々な分野において、協働を加速するための新たな社会環境を具体化してまいりたいと考えております。

次に、市の公式ホームページにおけるイベントカレンダーの活用に関する御質問であります。

市のホームページのリニューアル後、5か月が経過したところでありますが、公開後も細かな機能追加を継続しており、その一つがイベントカレンダーの掲載であります。

このイベントカレンダー、現在は広報いわみざわに掲載する情報と連動させながら、市が主催あるいは実行委員会として参画するイベントや講演会などを中心に掲載しております。

今後、その他の市内イベント情報を掲載するなど、情報の量や質を高めることにより、市内外からのイベント参加への動機づけや回遊性を高める効果が期待できるほか、イベント主催者が他のイベントの日程等を確認し相互協調を図るなど、利便性の向上にもつながると捉えており、掲載事業の範囲や情報の正確性の確保など、掲載に向けた具体的方法等を検討しながら、ホームページのコンテンツ充実の一環として取り組んでまいりたいと考えております。

次に、岩見沢市の有機農業の推進と学校給食への活用についての御質問でございます。

国は、令和3年に持続可能な食料システムの構築に向け、みどりの食料システム戦略を策定し、この戦略を推進するため、環境と調和の取れた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律、いわゆるみどりの食料システム法が本年7月施行されました。現在、国において基本方針を策定中であり、さらに都道府県と市町村が共同で策定する基本計画についても、北海道において策定作業が進められております。

そこで、現在、岩見沢市における有機農業の実施状況はどのようになっているかとのお尋ねでありますが、化学肥料や農薬を使用しない有機農業に取り組んでいる生産者は、令和3年度実績で13戸、取組品目は水稲や小麦、バレイショ、タマネギ、醸造用ブドウなどとなっております。

次に、市として現状でどのような支援をされているかとのお尋ねであります。

市の支援といたしましては、環境と調和した安全・安心な農産物の生産を推進するため、化学肥料や農薬を慣行レベルから原則5割以上低減する活動等に対して国の環境保全型農業直接支払交付金を活用し、支援を行っているところでございます。その支援の中で、有機農業に取り組む生産者に対し、取組面積に応じた交付金を交付しており、令和2年度においては取組面積が43ヘクタール、交付額が507万円、令和3年度においては面積が62ヘクタール、交付額が646万円の実績となっており、比較すると取組面積は19ヘクタール、交付額は139万円、いずれも増加し、有機農業への取組が拡大しているところでございます。

次に、今後の推進についてどのように考えているかとのお尋ねであります。

有機農業は、現状では栽培技術が確立されておらず、収量や品質の安定化が難しいことに加え、販路の確保に課題があることや、当市では、1戸当たりの経営面積が年々拡大し、労働力不足が不安視される中、さらに手間のかかる有機農業に新たに取り組むことはハードルが高いものと考えております。しかしながら、これからの農業は、土づくり等を通じて化学肥料や農薬の使用を抑制し、環境負荷の軽減に配慮した持続可能な農業を展開していくことが重要であり、さらに今後、より安全・安心な農産物へのニーズが高まっていくことが見込まれることから、実践技術の体系化・省力技術等の開発、次世代有機農業技術の確立といった技術革新を前提としながら、今後示される国の基本方針や北海道の基本計画に基づき、関係機関・団体と連携・協力の上、取り組んでまいります。

次に、有機農産物の学校給食への導入についての御質問でございます。庁内横断的に取り組む必要性についてのお尋ねでございます。

学校給食は1日5,600食を提供しておりますが、給食に有機農産物を使用することについては、有機農業の推進にとどまらず、子供たちが有機農業について学び、自分自身の体づくりや健康づくりについて考えるきっかけにつながるなど、様々な効果も期待できると思っております。

現在、学校給食の食材については、無農薬栽培のヤーコンを取り入れるなど、まずは可能なところから取り組んでいると承知しておりますが、今後の本格的な有機農産物の導入には、安定的な生産量の確保、品質や価格の安定が必要であるため、現段階では課題も多いものと認識しております。

しかし、みどりの食料システム戦略等の推進により、将来的にこれらの課題の解消も見込まれるため、今後、教育委員会を含めた庁内の関係部署で、関係機関・関連事業者との連携など、広い視野で検討してまいりたいと考えております。

以上でございます。

○議長(篠原藤雄君) 教育長。

○教育長(三角光二君)〔登壇〕 平野議員の一般質問にお答えいたします。

初めに、学校給食への有機無農薬野菜の活用事例と評価、課題についてのお尋ねです。

現在、学校給食では市内栗沢町で無農薬栽培されており、価格や供給量が安定しているヤーコンを定期的に使用しているほか、主食となる米には、化学肥料や農薬の使用を極力抑えた岩見沢産ななつぼしを使用しています。

ヤーコンについては、甘みがあって食感もよく、サラダやいため物など幅広い調理方法で提供できる子供たちに人気の食材で、他市での使用例も限られていることから、本市の給食の特色の一つとなっています。御飯についても、おいしいという感想が多く寄せられ、今後も引き続き使用していきたいと考えています。

活用に向けた課題としては、学校給食には地元産の食材を使用することを優先していることから、市内での栽培品目や収量の少なさ、価格が安定しないことなどが挙げられます。

次に、オーガニック給食の推進についてのお尋ねです。

オーガニック給食については、食品安全性の確保やアレルギー改善といった面でも効果が期待されるほか、栽培に伴う環境への負荷が少なく、食育やふるさと教育、環境教育にもつながるテーマの一つであると考えています。一方で、先ほども申し上げたとおり、供給量や価格が安定しないという課題もあり、本格的な導入に向けては時間が必要な状況です。しかしながら、教育的効果の高い取組となる可能性も期待できることから、農政部とも連携して、市内の有機農業の実態、生産者情報なども注視しつつ、地元産食材を基本としたオーガニック給食の提供に向けた調査研究を進めてまいりたいと考えています。

次に、デジタル・シチズンシップ教育についてです。現状の取組と今後の展開についてのお尋ねです。

GIGAスクール構想による1人1台端末が配置され、子供を取り巻くネット環境が飛躍的に進展しています。特に本市では、授業におけるICT機器の活用頻度が極めて高く、全国学力・学習状況調査の質問紙調査で、タブレット端末をほぼ毎日活用していると回答した子供の割合が全国平均を小学校で34.4ポイント、中学校で52.1ポイント上回る状況であり、授業での効果的・合理的な活用が進んでいます。

現在、各学校では、子供たちがインターネットを活用して探究的な活動に取り組むほか、自分の考えを書き込み全体で共有する協働的な学びを取り入れるなど、全ての教育活動における活用を通して、子供が学びの主体となるよう、情報活用能力の育成に取り組んでいます。

また、情報社会やネットワークの特性の一側面として挙げられる影の部分を理解した上で、よりよいコミュニケーションや人と人との関係づくりのために、情報手段をいかに上手に賢く使っていくか、そのための判断力や心構えを身につけさせるための情報モラル教育を両輪として、発達の段階を踏まえた系統的な指導を行うことにより、デジタル・シチズンシップの醸成に取り組んでいます。

今後につきましては、国の作業部会によるデジタル・シチズンシップ教育の検討内容や、次期学習指導要領への位置づけを注視するとともに、デジタル社会で生きる子供たちが情報モラルの必要性や情報活用に対する責任を理解し、正しい知識と活用スキルを身につけ、自分の個性と能力を発揮して、よりよい社会の創造に参画しようとする態度を身につけることができるよう育成してまいります。

以上でございます。

○議長(篠原藤雄君) 平野義文君。

○議員(平野義文君)〔登壇〕 改めて有機農業の推進の部分に関して、1点だけ市長に再質問させていただきたいと思います。

今、市長のほうから大変前向きというか、非常にありがたい答弁をいただいたと感じています。今、市長の答弁の中での課題と、そして教育長の中の課題が共通しています。例えば安定した量であったり、価格だったり、質というところなのですが、ビジネスの鉄則として、先に顧客を見つけるというのが成功する大事なポイントだと思うのですね。そういう面では、今、日本全国、いろんなオーガニック給食が進んでいる実態というのは、先に安定した顧客を見つけることによって、しっかりとした生産拡大を自信を持ってすることができるというのが非常に大きいと思っていまして、そういった面で市長からも非常に前向きな答弁をいただいたのですが、改めて拡大に向けてその思いというのをもう少し聞かせていただければと思います。

○議長(篠原藤雄君) 市長。

○市長(松野 哲君) 平野議員の再質問にお答えをいたします。

 有機農業の推進につきましては、市長部局も教育委員会部局も学校給食の活用については前向きな方向でございますが、やはり課題が先ほど申し上げたとおり、収量が安定しない、価格が安定しない、そういった課題がどうしても1日5,600食の給食を作る上では存在します。それを保護者の方に負担を求めるわけにはいきませんし、そこはやはり冷静な見極めが必要かと思っています。そのためにも、教育委員会だけではなく、庁内の例えば農政部、さらには、先ほども御答弁で触れましたが、関連事業者、どういったものを生産してどれぐらいの収量が取れるのか、そういったことも情報共有しながら進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

(「終わります」と呼ぶ者あり)

○議長(篠原藤雄君) 平野義文君の一般質問を終わります。


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