H26 第二定例会議事録 ①まちなか活性化計画について

平成26年6月に開催された第二定例会 一般質問の議事録が公開されておりましたので転載いたします。

今回は大きく3項目の質問でした。

まずその1つ目は「まちなか活性化計画について」です。


議員(平野義文君)〔登壇〕 通告に従い、一般質問をさせていただきます。

まず、岩見沢市まちなか活性化計画における現在の課題並びに今後の見通しについて、お伺いをいたします。

今年度より新たに、「岩見沢市まちなか活性化計画」が動き出し、ビジョン編として10年間、プラン編として5年間を計画期間として策定がされました。

これは、今までの中心市街地活性化基本計画を見直し、より現状に合った計画として推進するものととらえておりますが、その記載内容はまだまだ抽象的であり、だれが、いつ、どうやって、そういう視点が不足している状況のままであります。

この計画をより実効性のあるものへと昇華していくために、現在、課題としてとらえていること、また、今後の見通しについて、市長の考えをお聞かせください。

また、私は、今回の計画の中で最も注力しなければならないことは、関係各位、また、市民との合意形成及び課題共有を礎とした機運の向上であると考えます。

どうして中心市街地や「まちなか」を活性化することが必要なのか、それを実施するのは一体だれが、いつ、どうやっていくべきなのか、また、どんなことができうるのか、そのようなことを共有するために大切なのが、本計画の中でも記載されているとおり、「民間事業者及び各種団体等の実施主体が連携・協力できるようなサポート・マネジメント体制を整える」ということなのではないかと考えます。

幸いなことに、この岩見沢には、それぞれが自主的に活動している多種多様な方々が多く存在し、それは、本計画にも記載されているものの、それら多様な実施主体をつなぐシステムが存在しないことから、それらの効果は点と点のスケールから発展しないというのは、十分認識されているところだろうと思います。

ひいては、ぜひ市としても、中心市街地活性化協議会をリードしつつ、そういった多様な実施主体が連携・協力できる体制を築いていただきたいと熱望しているところであります。

これまでの質問等でも重ね重ね発言をさせていただいている、多くの市民参画の機会や専門家の力を借りて、機運の向上を図っていくべきではないか、そういったことについても、その思いは全く同じであるという認識をしております。あとは、その実行をどうするかでありますので、例えば、身近なところで話題となっていたものとして、札幌市では、多種多様な参加者が集い、9カ所の商店街で、新しい役割や可能性を考える「札幌フューチャーセッション」を開催し、その進行、まとめ役として、市がプロのファシリテーターを派遣して議論の進展を図る、そういった取り組みを行っています。

また、いま現在、応募期間になっておりますが、「真駒内の未来を考えるまちづくりアイデアコンペ」等も大いに参考になります。

これは、さきに策定された「真駒内駅前地区まちづくり指針」等の実現化に向けた取り組みと位置づけられ、都市計画の第一人者である専門家や有識者による企画、審査が伴う本格的なもので、個人、グループ、企業等が自由に応募することができます。

こういったコンペは、まちづくりを生業にするプロフェッショナルの参加を得ることもでき、新たに生まれ変わる岩見沢市駅前通り、また、中心市街地においても、老朽化した公共施設の今後の転換・活用においても、包括的にアイデアを醸成することが期待できる有効な手段として、大いに参考になるものと考えています。

ぜひとも、岩見沢市としても、多様な実施主体との課題共有を図るためにも、こういった事例を参考として、よりよい機運向上につながる取り組みを実施すべきと考えておりますが、市長の考えをお聞かせください。


市長(松野 哲君)〔登壇〕 平野議員の一般質問にお答えをします。

初めに、岩見沢市まちなか活性化計画についてのご質問がございました。

まちなか活性化計画は、中心市街地活性化基本計画などを発展的に継承した計画として、ことし4月にスタートをいたしました。

少子高齢化の進展や人口減少時代への対応など、厳しい時代を迎える中で、市民が求める安心して暮らせるまち、空知の中心都市としての役割を担うまちであり続けるためには、生活に密着した機能は身近な場所で、それ以外の高度な機能は中心市街地に整えるなど、歩いて暮らせるコンパクトなまちづくりを進めるとともに、人と人との交流の場として重要な中心市街地の魅力を高め、にぎわいを取り戻していく必要があります。

しかし、中心市街地の活性化は、なかなか特効薬がないことが全国的にも大きな課題とされており、画一的で、決められた方法や手段によってなし得るものではなく、市民の皆さんや商店街、民間事業者、活動団体など、さまざまな主体の参加のもと、共有する目標に向かって多様な取り組みが展開されることで相乗効果が生まれるものと考えております。

そこで、まちなか活性化計画の現在の課題並びに今後の見通しについてのお尋ねでございますが、現在の課題としては、市民の皆様とまちなか活性化について共有を図ることのほか、多様な主体の参加と連携の促進、まちなか居住の促進などがございます。

課題解決に向けた今後の見通しといたしましては、まちなか活性化の理解を深めていただくため、計画の要点をまとめた概要版をまずは作成し、来月の広報の発送に合わせてお示しするとともに、関係団体への配布を予定しているほか、活性化に向けて多くの市民の皆様や事業者の皆様の参加が得られるよう、対話型、参加型イベントの開催について検討を進めております。

まちなか居住の促進につきましては、「であえーる岩見沢」に子育て支援拠点の整備を初め、子育て世代のまちなか利用や居住を促進するほか、市営住宅2条団地など、市が保有する施設の跡地利用につきましては、庁内に設置したまちなか戦略会議に対し、年度内に一定の方向性をまとめるよう、既に指示をしているところでございます。

次に、前向きな計画推進に向けた仕組みづくりについてのお尋ねであります。

中心市街地活性化は、平成11年から取り組んでおり、駅周辺や新産業支援センター、生涯学習センター、道路や市営住宅の整備のほかポルタビルの再生など、核となる公共公益施設を集中的に整備してまいりました。

また、商店街や民間事業者、活動団体などにより、多くの事業が展開されてきましたが、個々の取り組みは点としての成果にとどまり、つながりに欠いている部分があったため、相乗効果が得られなかったとの反省を踏まえ、まちなか活性化計画では、さまざまな実施主体が連携・協力できるサポート・マネジメント体制を整えることを重点として掲げたところでございます。

今後は、円滑な計画の推進のほか、これまで整備した施設の利用促進や、新たな役割、可能性について、多くの市民や関係者の参加のもと検討し、具体化していく必要があると考えており、その手段として、平野議員ご提案にございました、フューチャーセッションやまちづくりアイデアコンペなどの手法も参考に、活発な活動に結びつくような、対話型、参加型の取り組み手法について検討を進め、岩見沢市中心市街地活性化協議会とよく相談しながら、機運向上に向けた場の創出を図ることで、それぞれの活動主体による連携・強化にもつながるものと期待をしているところでございます。


議員(平野義文君) 若干、再質問をさせていただきます。

まず、まちなか活性化計画についてでありますが、早速、活発な参加型の事業の実施について、前向きに検討なさるという答弁をいただきまして、非常に心強いところであります。

このまちなか、また中心市街地の活性化に向けて、私が考える、何が一番重視をしなければならないのかというのは、恐らく、シビックプライド、地域プライドですね、市民の方々がこの岩見沢のことを誇りに思う、そういった特色をいかにはぐくんでいくのか、その大きな切り口の一つがやはり、中心市街地、またまちなかであるんでないかなと、そんなふうに思っています。

そういったことから、ぜひ、今おっしゃられておりました、それぞれいろんな、多種多様な実施主体が点と点として活動していたものを、連携する体制をつくっていく、その連携するためには、ぜひ、そういったトータルデザイン、この岩見沢全体の特色、また市民の誇りをどういったものに高めていくか、そういった旗印が必要なのじゃないかなと思っています。

市長として、そういった旗印、また掲げるべき方向性、そういったものに対して、どういうふうに今後推進をしていこうか、そういったビジョンを持っているかというのを、1点だけお聞かせください。


市長(松野 哲君) 平野議員の再質問にお答えをいたします。

まず1点目は、まちなか活性化に関してでございます。

参加型の手法はいろいろあるわけだと思います。その点について、いろいろ今、検討を進めているということでございます。

そもそも、ちょっと経過のお話をさせていただきますと、第1期の中心市街地活性化基本計画が終わりまして、第2期に向けて、1年間先延ばしをさせていただきました。

なぜ先延ばしをしたかというと、中の熟度という問題も確かにあったわけでございますが、実は関係者も含めて、なかなか意思の疎通と申しますか、情報の共有が足りてはいないのではないか、そういったことをまずしっかりと高めていくことによって、次の次期計画につなげていくべきではないかというようなことを基本的な考えとして対応させていただいたところでございます。

その後、国の方針あるいは法律の内容も変わりまして、まちなか活性化計画という独自計画をつくってということでございますが、また、それが国の言います、中心市街地の活性化基本計画との採択に向けての協議がまた並行しているということが、今の現状の中でございます。

その際、トータルデザインということで申し上げますと、答弁の中でも漠然とした言い方かもしれませんが、空知の中心都市としての機能を果たすというようなことも申し上げさせていただきました。

また、これから人口が減ってくる中で、かつて、また本会議でもお話をしたかと思いますが、じゃあ何を目指していくのか。

例えば、一つは、岩見沢の交通のアクセスのよさですとか、第一次産業、特に農業が強いというような、そういう岩見沢の特性といいますか、他の地域に比べて優位性を持っているもの、そういったものを総合的に伸ばしていく、そういった意味では、ICTの基盤の活用といったこともそうでございますが、そういったことをやっていく必要があるだろうというふうに考えています。

その中で、今回、市政方針の中でも書かせていただきましたが、いろんな、岩見沢の自立と活性化に向けて戦略を立てていきたいんだということを申し上げさせていただきました。

それは、現状の岩見沢市の置かれている状況、それから、将来のいろんな推計、そういったものと優位性、それからグローバル化というのもやっぱりいろんな影響が出てまいります。

そんなことを含めまして、岩見沢市の自立と活性化に向けた戦略を、ことし、確立させる努力をさせていただきたいというようなことを言ったのが、実はことしの市政方針でもございますので、ご理解いただきたいと思います。



次項:②克雪に向けた取組みについて

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