平成24年12月16日(日)
市民交流空間であえーる岩見沢3F であえーるホールにて、公益社団法人日本雪氷学会北海道支部による”防災フォーラム「平成24年岩見沢大雪」講演会がありました。(私は関係者ではありませんが、たまたま事前に情報を得ることができたのでオブザーバー参加させていただきました。)
第一部は「2011-2012 冬期の岩見沢の大雪を振り返る」と題して北海道教育大学 准教授の尾関俊浩氏による講演。
第二部は「大雪とどうつき合うか」と題し、パネルディスカッションが開催されました。
この会はそれぞれに得意分野を持つ雪氷に関するスペシャリストが集う会とのこと。
今回の講演会の趣旨としては、”昨冬、岩見沢を中心に記録的な豪雪に見舞われ、地域経済や市民生活に大きな影響が出たことを振り返り、これから雪とどうつき合っていくかを考えていく”というものであります。
コーディネーターは第一部の講演も担当した尾関准教授。
パネラーは、、
○北海道立総合研究機構北方建築総合研究所の堤哉也氏
○農研機構北海道農業研究センターの井上聡氏
○北方圏体育スポーツ研究会の須田力氏
○北海道大学大学院文学研究科の小西信義氏
の4名で開催。
テーマ1)あらためて除雪の問題を考える
テーマ2)これからの大雪とどうつき合うか
の二つを柱として、間に札幌管区気象台予報官の横田歩氏による「新しい気象庁の降雪情報」についての説明がありました。
内容の軸としては、この除雪の問題は自助、共助、公助の体制づくりの縮図であるという切り口が多々。
これからの高齢化社会の訪れに、これまで通りの体制では対応ができない。
それをどうやってクリアしていくべきか・・・というのが根幹。
ただ、せっかくの第2部が、それぞれに専門的なお話を持っているにもかかわらず、結果としてテーマが分散してしまい、それぞれの事例紹介で終わってしまったのが残念。本来であれば、それぞれの持っている知識と経験を活かしながら、これからの大雪とどうつきあうかという部分を掘り下げられる予定であったと思われますが時間的に残念な結果となってしまった感があります。
しかし中でも、北大大学院生の小西さんが美流渡地区の高齢者の方々をサポートしている活動では大いに感銘を受ける(下記のパンフも参照)。また、実際に昨日の観覧者としても美流渡のお年寄りが数名で話を聞きに来ていて、そのお年寄りの方が最後の質問の場で小西さんにお礼の言葉を本音で話しているのが、これらの活動がパフォーマンスではなく地域に認められた活動であることを感じる。(もしかしたら、この小西さん、、夕張清水沢アートプロジェクトの時に一緒にお風呂に入った事があるような気がするのは気のせいでしょうか・・・。)
この地域活動の取り組みは今後の社会情勢を考えた時に、日本全体が陥る自体でもあろうと思います。
今回はあくまで除雪という取り組みが切り口でもありますが、これから多くの地域が直面する問題に対し、コミュニティの再構築という事も重視しつつ解決していかなければなりません。
そして何より、こういう講演会が岩見沢の地で開催していただけたのは何よりありがたいこと。
にも関わらず、席数200程度ありながら、参加者は2~30人ぐらい。
市民の関心はおろか・・・。というのが大いに残念でありますが、私もよく運営側の立場になる事があるので良くわかりますが、開催周知の難しさというのが感じられます。
【添付資料】
これまでに発生した雪に関わる事故をポップながらもわかりやすく解説した安全パンフレット
ボランティア活動による広域交流イノベーション推進事業のための協賛金協力パンフレット
来年1月に美流渡で行われる雪はねボランティア(岩見沢美流渡雪はねツアー)のパンフレット
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