総務常任委員会の新たな取組

〈令和5年7月27日投稿〉

7月25日(火)には総務常任委員会が開催されました。

今期の総務常任委員会では、所管範囲における今年の重要項目を委員会で設定し、それとリンクした他都市調査を行おうとするもので、まずは各議員から今期に伴う岩見沢市政において何を重要視すべきかという論点で話し合いが行われました。

それぞれ公共交通やデジタル人材育成、部活動の地域移行等々の提案がなされました。当然そのどれもが重要であり、他にも様々に課題が存在することを前提とした上で、私個人としては、今後の長いスパンで課題となりうるのは、人口減少や少子高齢化に伴う行政運営の限界であり、その解消には主体性ある市民活動の活発化による幸福度の向上、すなわち市民力の向上がまちづくりの根幹にあるべきではないかと考えています。

岩見沢市としては、以前には住民自治のモデル事業を含め様々に力をいれていた施策の一つではありますが、近年はその優先度が下がっていると感じていること、またどうしても町会等をベースにしたコミュニティ活動が主軸として捉えられていることから、もっと広範囲の使い勝手の良い市民活動支援が必要であると考え続けています。

それゆえ、他都市で行われている市民活動支援に興味があり、コミュニティ単位のもの、任意団体主軸のもの等々の差はあれど、市民税の1%をそういった活動のサポートに充てる活動等々に関心があり、インターネット上で少し調べてみただけでもこのような事例があります(当然他にも沢山存在し、その内容も様々かと思います。)。

ゆめづくり地域予算制度〈三重県名張市〉

概ね小学校区を単位とする15の地域が対象「住民が自ら考え、自ら行う」を基本理念とし、使途自由で補助率や事業の限定がない交付金。自治基本条例をベースとする。
*基本額(90万円~500万円)+コミュニティ活動費(100万円~500万円)+特別交付金として地域調整額(30万~50万)+地域事務費(150~470万円)


市民が主役のまちづくり事業支援制度〈千葉県君津市〉 

地域の活性化や特色あるまちづくりに役立つ公益的な事業を自主的に行う市民活動団体等を支援。

*タイプによって、MIN20万円(100%補助、回数制限なし)~MAX100万円(70~100%補助×5回~回数制限なし)と通常の市民活動支援より手厚い印象
*HPの令和3年度実績は、コロナ禍ということもあり、12事業380万円程度の支出


〈1%支援関連〉

あなたが支える市民活動応援事業(1%応援事業)〈大分県大分市〉

市民に「市民活動」や「税金の使い道」に関心を持ってもらうことを目的に創設。市民に自分が応援したい団体を選択し、それを市に届け出てもらうことによって、届け出をされた方が前年度に納めた個人市民税の1%相当額を、選択した団体に補助金として交付する制度。

*現在コロナ禍もあけ、活動が活発化しつつある。前年度は90近い団体がエントリーしているが、現在は7月31日までエントリーながら、96団体2千万円近い希望額。


1%まちづくり〈群馬県太田市〉

市税の1%程度を財源に、地域コミュニティをより活性化させるために住民と行政が一緒になってまちづくりを行う事業。この事業は、地域の人たちの知恵と労力により、市税を2倍・3倍に有効活用しようとするもの。

*令和元年度実績で128団体採択、2.5万円~70万円ぐらいの事業実績


*1%支援施策は各地で様々に実施されているので、より精査することで岩見沢市にマッチする自治体を選択することが可能と思われる。また申請時や報告会のプレゼンテーション等もある場合は、市民力のさらなる向上に寄与することも考えられる(主体&応援する側の市民)。


という様に市民力向上につながる市民活動支援の提案と意味をお話させていただいた次第です。

他にも総務常任委員会管轄でいけば教育委員会があるので、中高生の居場所(福岡市事例)や、部活動の地域移行等についてもお話をさせていただきました。

この部活動の地域移行に関しては、岩見沢市には北海道教育大学岩見沢校が存在し、そのリソースは非常に大きな可能性を持っていると信じています。それらを含め、より良い方向性とはどんなスタイルなのかを研究していかなくてはなりません。

◆地域部活動推進事業モデル校や先進地調査

例1) 埼玉県白岡市 〈地域部活動推進事業+クラファン〉 
例2) KUROBE型地域部活動
例3) 他、実践研究事例集



という様に、これまでは委員会単位でこのようなことを協議する場面は存在しなかったのですが、これまでの議会改革の一連の流れと議長や各委員長等々の思いによって、少しずつではありますが変化してきています。

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