令和4年第3回定例会の一般質問原稿

〈令和4年9月7日投稿〉

この度の一般質問原稿を転載します。
なお、私の登壇は9月12日(月)13時ごろからとなる見込みです。


1,スマート・デジタル自治体の更なる推進に向けた取り組みについて

(1)書かない窓口の評価と今後の展開について

本年、新庁舎となったのを機会に、書かない窓口が採用されました。私自身も利用させてもらいましたが、非常に利便性が高くなったことを感じています。恐らく利用された皆様からの評価も高いものと想像していますが、現時点において、どの様な評価をいただいているかお聞かせください。また、7月1日より各種証明書のみならず、転入・転出・転居・世帯変更などの住民異動業務も対象となったと聞いておりますが、今後、さらなる拡大充実が図られていくのかどうかお聞かせください。

(2)市民協働のためのICT活用について

本年7月1日より岩見沢市LINE公式アカウントが開設されました。

市からの情報発信において、広報いわみざわ公式ホームページ地デジ広報岩見沢メールサービスYouTubeチャンネル等々多岐にわたり、SNSでもtwitterfacebookinstagramに引き続き、利用者の多いLINEで公式アカウントが増えたこととなりました。この岩見沢市のLINEは非常に使い勝手が良く、イベント情報や手続きナビ、施設案内等、一部に若干痒いところに手が届かない面はありますが、市の公式webサイトと連携できる窓口的なツールとして、知りたい情報に速やかにたどり着ける利点があります。LINEにおいては市民の普及率も非常に高いと思われ、友達登録することにより、プッシュ配信を行えることは市の情報にふれる機会が増えることにも繋がり、それが市と市民の情報及び意識共有に寄与すると思われ、今後の活用に期待するところであります。そこで開設から約2ヶ月が経過し、8月末時点の友だち登録が約1,300人と認識していますが、その登録状況の推移や今後の伸びを促すPR等についてどのように考えているかお聞かせください。

また、スマホを活用した岩見沢市の取り組みとして、市と北大COIで共同企画した「家族健康手帳」があります。これは子育てや健康に関する記録や情報配信等にとどまらず、利用者が悩みを投稿すると保健師さんなどの専門家が記録をもとにアドバイスしてくれたり、解決できる窓口にアテンドしてくれたりと、ICTに強い岩見沢らしい、心強いシステムが稼働しています。また、既存のSNSに関しては、現在は市から登録者へ向けた一方向の発信となっていますが、スマート・デジタル自治体としての進化を考えると、ゆくゆくは市民の声を行政が汲み上げるためのツールとして進化させていくことを視野にいれられていることと思います。実際に他市で行われている事例として「My City Report」の様な、市民協働投稿サービスや道路損傷検出サービスなど、市民と連携できるツールがすでに普及してきていますし、岩見沢市内の業者が開発した危険箇所を共有するアプリ(kiki-mimi〈iOSGoogle Play)も独自に試行をされています。しかしながら、それら市民協働に基づく双方向性システムの普及には、互いのデジタル・シチズンシップに基づく、適切で責任ある行動規範を含め、乗り越えるべき課題があるのも事実です。あらためて、この様な市民と協働可能なシステムの導入について、現状で課題と捉えているのはどのようなことか。また、導入に対する今後の見込みについてお聞かせください。

先日、市の公式ホームページがリニューアルされました。サイト内検索を行うと過去のURLがヒットし「ページが存在しない」と表示されるなど、まだ完全な状態とは言えませんが、表示速度の大幅な改善など、かなり使い勝手が向上したと認識しています。その中で大いに期待できるものの一つに「岩見沢市イベントカレンダー」があります。このイベントカレンダーは市民の皆様に市の事業告知をするために存在していると思われますが、市民活動にとって、自分たちが企画した事業の日程に他の事業が重複しているかどうかなど、市内の多様なイベントの予定がひと目でわかるツールが求められています。当然何から何までというわけには行きませんが、せめて岩見沢市や教育委員会の後援、協力等を得た事業などに関しては、希望によりそれらのカレンダーに掲載することができれば、運営側はもちろんのこと、市民の皆様もそのカレンダーを見ることで岩見沢市内の様々な活動を知ることができます。スマート・デジタル自治体として、この様な部分においてもICTの活用を推進することが重要と思いますが、市長の考え方をお聞かせください。

〈この項目の意図としては、スマート・デジタル自治体としての取り組みを進める岩見沢市として、どの様な進化を目指していくか、その際、ICTと市民協働の関係性をどう推進していくかがテーマとなっています〉


2, 岩見沢市の有機農業の推進と学校給食への活用について

(1)有機農業推進にむけた取り組みについて

有機農業に関しては、農林水産省の「みどりの食料システム戦略」において、2040年までに、主要な品目について農業者の多くが取り組むことができるよう、次世代有機農業に関する技術を確立する。これにより、2050年までに、オーガニック市場を拡大しつつ、耕地面積に占める有機農業の取り組み面積の割合を25%に拡大することを目指す。また、農林水産業のCO2排出実質ゼロ化、化学農薬使用量の50%低減という目標を掲げ、本年7月には「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律(みどりの食料システム法)」が施行されました。

あらためて有機農業とは、平成18年に策定された「有機農業推進法」において、「科学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと、並びに遺伝子組換技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業と定義されています。

これはSDGsの達成に向けても重要な要素の一つであり、岩見沢市農業振興ビジョンの施策としても「土づくりの推進」や「環境と調和した安全・安心な農産物の生産」等の施策や、現行の多面的機能支払・環境保全向上対策事業等ともリンクしてくるものと思われます。

しかしながら、実際に有機栽培を行おうとすると、栽培技術や管理、認証の手間やコスト、収穫量の減少等々、様々に高いハードルがあり、市の新規就農者等に対するよくある質問の回答でも、「慣行農法と比べ、地域が積極的に有機栽培を推奨しているような環境でなければ新規就農は難しい」また「岩見沢市の研修機関には有機栽培を教えることのできる農家がいない」、「有機栽培をされたい方については栽培技術が安定した後、農地の一角で直売用に栽培することなどが良いでしょう」などという、現実的に難易度が高い旨の記載があります。

このように、簡単に推進できるようなものではないという前提のもとではありますが、緑の食料システム戦略等にもあるとおり、時代の流れは着実に変化してきており、昨年8月の日本経済新聞の記事を抜粋すると、“農林水産省は化学肥料や農薬を使わない有機農業への転換を促すため、担い手に補助金を出す新たな制度を設ける。(中略)欧米は脱炭素や食料安全保障の確立に向けて環境配慮型農業への大型支援策を打ち出しており、日本も将来の競争に備える。”とあります。世界のオーガニック食品需要は1999年の約152億ドルの市場規模から2020年の1120億ドルと10年間で約7倍の著しい伸びを示しており、日本の農業も否応なしにその競争に備える必要があると思われます。

これらを踏まえ「みどりの食料戦略」は、農林水産業の脱炭素化など、環境負担の少ない持続可能な食料システムの構築を進めるという、事実上の国際公約とも言われています。

そこでお伺いをいたしますが、現在、岩見沢市における有機農業の実施状況はどのようになっているか。また市として現状でどのような支援をされているか、また今後の推進についてどのように考えているかお聞かせください。

(2)有機農産物の学校給食への導入について

有機農業の推進のため、有機農産物が選択され、消費されていく循環手法のひとつとして「オーガニック給食」が注目されています。千葉県のいすみ市では、学校給食における有機米の使用割合は2015年で11%となる4t、2018年には100%となる42tと、学校給食のお米を100%有機化しました。それにより、食育の推進、有機農産物の生産拡大、地域のイメージの向上につながり、さらには持続可能性、循環型社会への転換を促進していると高い評価がなされています。

この様に、有機農産物の消費循環として地元の学校給食に採用されることが、地域の有機農業を育てることにも繋がり、国の「有機農業産地づくり推進事業」においても、試行的に学校給食に導入する際、関係者間の打ち合わせ経費や試行導入における原材料費なども支援対象としていることから、国としてもその様な体制づくりに本腰を入れていることが伺えます。よって岩見沢市においても、ICT農業の先進地として高い評価をされ、まさに現在も進化中のところではありますが、慣行農法のより良い価値の創造とともに、農業の多様性や、SDGsの理念に則る岩見沢農業のあり方の一つとして、オーガニック給食の推進に向けたシステムづくりに対し、市長のリーダーシップの下、農政と教育委員会等の枠を取り払い、庁内横断的に取り組むことも重要と考えますが如何でしょうか。市長の考えをお聞かせください。

ここからは教育長にお伺いいたします。

岩見沢市もこれまで市内で生産された有機無農薬野菜、もしくはそれに準じた食材を給食に活用している事例があると思われますが、その事例と評価、そしてより一歩進んだ推進に向けた課題についてお聞かせください。

前述の様に、オーガニック給食が促進されることで、子どもたちに対する食育や地域の関心が高まること、また大分県の臼杵市の様に約35,000人の人口に対し、6年間で1,300人以上が移住し、内8割が40代以下、10歳までの子どもの転入数も県内最多というように、食の付加価値が移住者を呼び込むブランド化になることも想定されます。

あらためて、学校給食におけるオーガニック給食の推進について、教育長の考え方をお聞かせください。

〈この項目の意図としては、日本がみどり戦略やみどりの食料システム法等を具体化し、国際公約的に有機農業を推進していこうとする中で、岩見沢市はどの様な考え方で取り組んでいくのか、また推進のためには消費が必要で、その受け皿として親和性の高い学校給食を可能な部分からオーガニック化していくことが他地域でもスタンダードになっていくと思うが、農政と教育委員会の枠を超えて取り組んでいくことの新たな可能性も期待するものです〉

3,デジタル・シチズンシップ教育について

(1)デジタル・シチズンシップ教育の推進について

インターネットの普及によるデジタル環境は、使用方法を誤ると人を傷つける、社会に混乱を及ぼすなど、多くの害や危険を生み出します。しかし適切な能力を身につけた上で正しく使用すれば、こんなに便利で可能性に満ちたツールもありません。現在、GIGAスクール進行に伴い、教育現場や家庭において、益々インターネットが身近になっていると思われます。それに伴いデジタル空間における懸念が増す状況となりますが、これまでの教育においては、ネットの危険性を強調し、怖がらせることでトラブルを防止する。また、リスクから遠ざける方向性が主体で、情報社会の光と影、それに伴うルールづくり等が行われてきたものと思います。その中心となってきた「情報モラル教育」は、主に個々の安全な利用を学ぶものであったと思います。

GIGAスクール前はインターネットの利用は学校外の厄介事であり、利用抑制と時間制限をすべきものだったのが、現在、GIGAスクールの実現により1人1台の端末が整備され、より積極的なネット利用を推進すれば、インターネットは学校内外の日常となり、子どもたち自身で考え、解決することが求められる環境になっていきます。そのことを理解し、安全に活用することで自分の能力を発揮し、より良い社会を担っていくためのデジタル・シチズンシップ教育の推進が広がっています。

あらためてデジタル・シチズンシップとは、“デジタル技術の利用を通じて、社会に積極的に関与し、参加する能力のこと(欧州評議会(2020)Digital Citizenship Education Trainers’ Pack)”と言われています。そしてデジタル・シチズンシップ教育とは“優れたデジタル市民になるために必要な能力を身につけることを目的とした教育(〃)”とされ、次の学習指導要領の改訂に関する作業部会の素案では「自分たちの意思で自律的にデジタル社会と関わっていくための教育」と位置づけられています。

その様な環境下、本来のGIGAスクールを実現するためには、子どもたち自らが、その大人を圧倒する適応力を元に、デジタルの善い使い手になるべく学校や家庭で指導をしていかなくてはなりません。

そこで質問をいたします。

岩見沢の学校教育において「デジタル・シチズンシップ教育」の推進について、現状でどの様な取り組みが行われ、今後、どの様に展開されていくか考えをお聞かせください。


〈*参考:デジタル・シチズンシップについて〉

サイト検索をするとあらゆる情報が出てきますが、岐阜聖徳学園大学関連のサイトが良くまとまっていると感じました。 資料:https://mooc.ha.shotoku.ac.jp/dc/dc2.pdf )

〈本項目においては、これまでの極力リスクから遠ざけるための情報モラル教育から、今後を担う子どもたちにとって、より一歩進んでICTによるより善い社会参画を促すデジタル・シチズンシップ教育の推進が必須であり、その推進において、個別の学校現場ではなく、岩見沢市の教育委員会としてどう考え、どう推進していくのか。というのがテーマになります〉

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