〈令和2年3月30日投稿〉
「昔の日本人は凄かった。今の日本人は劣化している。」
などという論調を目にすることがありますが、私は決してそんなこともなく、今も昔もさほど変わらないのではないかと感じています。
それは今も昔も素晴らしいという話ではなく、寧ろ、今も昔も愚かしいという部分においてです。自省を込めつつ言うと、私達国民はできるだけ冷静に状況判断ができる能力を磨かなくてはならないし、そのためにはヒステリックにならずに、世の中の全ては白か黒かではなく、限りなく細やかなグラデーションが存在していることを忘れてはならないのではないかと思っています。
その思いは、日露戦争時の国民の動きからも感じることができますので、私の大好きな故吉村昭氏著〈ポーツマスの旗〉から引用、要約しながら紹介してみます。