この度の殺害予告電話への対応について

〈平成30年6月22日投稿〉

本日、無事に6月議会が閉会いたしましたが、何より昨晩のニュースに驚いた方が多かったのではないかと思います。

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この殺人予告に関し、たちの悪いイタズラであったことを祈ります。状況としては空知教育局に電話があったのが13時45分ごろ。登録者宛の防犯情報メールがきたのが15時36分(私の手元に届いた時間で、他の人は後述の通りもっと早かった模様)。

今回、保護者の様々な話を聞いていると、学校によって随分と対応が違う様で、たまたま集団下校訓練の日でそのまま訓練ではなく集団下校を実行した学校や、ある学校では職員会議等も3時ぐらいになってから開催したことを聞いていますし、学校によっては5時間授業で普通に下校してしまっている学校もあったと思われます。更には保護者に迎えを促した学校(一部の道立高校)もあれば、普通に部活動も行って、生徒がいつも通り遅い時間に帰宅した学校もあったとのこと。

今回は少なくとも現時点で問題は発生していませんが、人命に関わる危険なことだけに、万が一の時にはこのタイムラグや学校によってここまで対応が異なる事態が発生するのは大いに危惧すべきと感じました。

そこで、ニュースや一部の保護者の話だけでは状況が良く理解できなかったので、今朝、総務常任委員会の委員長として、教育委員会に対応についての報告を求めました。そこで公開できる範囲において下に記載させていただきます。


||| 以下、教育委員会からの報告 |||

■14:25 【岩見沢警察署担当部署より指導室に電話】~13:45に空知教育局「教育相談電話」に「これから包丁を持って人を殺しに行く」という電話が入ったと空知教育局から岩見沢警察署に連絡があった。児童生徒の安全確保のため念のため集団下校などの対応をしてはどうか。

■14:30 【指導室から電話で空知教育局に事実確認】~教育局として市教委への指示はないことを確認/後ほど岩見沢市教委の対応を情報提供してほしい旨の要請あり。

■14:32 【指導室から電話で小中学校、緑陵高等学校に「教職員による下校時の巡回安全確認」を指示】~小学校では、下校が始まっている時間帯に入っていたため集団下校の対応は取らず、「巡回、安全確認」の対応とした。

・14:50までに全校への電話による指示が完了した。
・各学校において教職員による巡回、安全確認を実施した。
※各学校の判断により、一斉下校、部活動中止、学校からの一斉同報メール発出などの対応をした学校あり
※指導室から青少年センターに連絡し、青少年センターによる巡回を実施

■14:58 【指導室から「児童見守りシステム一斉同報メール」を発出し保護者周知】
(下記画像はイメージであり、保護者用ではなく一般登録者用なので時間差があり、文面も異なります。)

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◇実際の自動見守りシステムで流れた文面は以下の通り

児童見守りシステムをご利用の保護者 様

日頃よりお世話になっております。

岩見沢市教育委員会より一斉同報メールを送信いたします。

本日13:45 空知教育局の相談電話に60〜70代の男性から、「これから包丁を持って人を殺しに行く」という内容の電話があり、電話が切られました。

各校には市教育委員会から電話でこの内容を伝え、下校時の児童生徒安全を守るように巡回指導をするよう指示しましたのでお知らせいたします。

                                                                           岩見沢市教育委員会 指導室

■16:50 【指導室から電話で岩見沢警察署に情報収集】
・本日のパトロール(パトカーによる巡回)を強化している。
・明日22日(金)登下校時のパトロールを強化する。

■17:15 【指導室からメールで各学校に明日22日(金)登下校時の対応を指示】
・教職員による登下校時の巡回・安全確認の実施

□6月22日(金)
各学校において、教職員による登下校時の巡回・安全確認の実施


という流れを確認しました。

一部報道によると砂川高校のほか、栗山町、長沼、由仁、南幌各町の小中学校などで集団下校が行われたとありますが、岩見沢市教育委員会から市内各校への指示は「各学校において教職員による巡回、安全確認の対応」であったということでした。

これは当初の連絡が空知教育局の教育相談電話にかかってきたとは言え、その殺害予告者が‘’岩見沢市内‘’の60~70歳という情報がなかったこと。また、連絡が来た時点で既に下校してしまっている生徒がいたとのことで各学校に判断を任せた模様。

しかし、こういう緊急性及び重要性のある案件に対して各学校単位に判断を委ねることには大きな疑問が生じます。ここは人命に関わることなので教育委員会においても、指導室というレベルではなく危機管理を行うレベルにおいて速やかな検討と指示(既に帰宅した生徒はやむを得ないが、学校に残っている生徒だけでも集団下校させるなど)を各校に出すことが必要だったのではないかと思っています。

よって今回の件を教訓に、危険性の高い案件に対し、教育委員会としてどの様な意思決定を行うべきか備えることが必要だと伝えさせていただきました。更に、教職員による登下校時の巡回・安全確認の実施において、市教委としてはどの学校がどの様な巡回、安全確認をしたのかを把握していないという危惧すべき状況もわかりました。

ただ今回は市教委としても、前述の通り、最初の連絡時に岩見沢市内での予告ということを知らされなかったこと。また、空知教育局の教育相談室の番号に殺害予告電話かかってきたものの、犯人は番号を間違えてそこにかかってきたと判断できる要素があったそうで、学校が直接の予告対象となる恐れが低かったことなど、一面的に単純な批判をすることはできません。

しかしながら、上記懸念事項は今後の教訓として活かされるべきと考えています。

尚、今回のこの事件によって、明日土曜日開催の囲碁教室、キッズ英会話、キッズスポーツなどの”保護者が伴わない”市のイベントは開催中止となったとのことです。非常に残念ですが現状において問題が解決していない以上、行政としてはやむを得ない判断と言えます。

まずはまだ油断はできませんが、現時点において最悪の状況にならなかったことに胸をなでおろすばかりです。

引き続き気をつけてまいりましょう。

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