防災、備蓄品に関して

平成28年7月29日投稿

7月25日(月)に総務常任委員会が開催されました。

議案は防災について。もう一つは先日西高の一学級減が発表され、議会でも反対の決議を行った高等学校適正配置計画について。

ここでは防災の事について、当日の配布資料を元に記載します。

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今年の4月に熊本で発生した大地震は、大きな断層のズレによるもので、地表面に現れた断層のズレは横方向に約2mも動いたものでした。

その様な断層はこの岩見沢においても「石狩低地東縁断層帯主部」というものが走っていて、下図の様な位置にあると推測されている。との事です。

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この断層は平成22年8月の公表によると、下図の様な評価をされており、最新の活動は1739年~1885年の間で、平均活動間隔は1千年~2千年程度ということで、30年間の地震発生確率は「ほぼ0%」ということになっています。

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ただ、今春に発生した熊本大地震も1月時点での評価は地震発生確率は7.6%と非常に低い数値だったことからも、自然が相手の状況において油断はしてはいけないという事を考えさせられます。

そこで岩見沢市においても、大規模災害が発生した際に、どのような組織的対応を図るべきか「BCP(業務継続計画)」の策定を進めています。というのが今回の委員会報告の主軸でありました。(これは市議会においても、万が一大規模災害が発生した際に、議会として、そして議員として何をどうするのか?という基本の整理をしておかなくてはならないと感じるところです。)

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ちなみに備蓄品の一例としては以下の通りですが、元来岩見沢市における災害は、低地水害等の局所的なものを主として想定しているため、全市的にあらゆる被害を被ってしまった場合の備蓄には対応しきれていません。

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これまでも拙ブログで防災のことに若干触れてきていますが(カテゴリーの「防災」参照)、以前の私も含め、「何か災害が発生した時には、手ぶらでも良いから避難所にさえ行ければ何とかなる!」という錯覚をしがちですが、実際に以下の表をご覧頂けるとわかる通り、毛布すら備えられている箇所は僅かです。

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これは先ほども記載した通り、岩見沢の災害想定は水害等の局所的なことを主として想定してきていたため、万が一の時にも避難所間で運搬等を行えばある程度の対応が可能という判断と、そもそも各施設内部に備蓄をするスペースも限られるという現実があります。

その様な状況下、交通が遮断されたり被害が市全域に渡るような大地震の様な被害が発生した際には、ほとんどの避難所において毛布はおろか非常食すら無いというのが普通です。

 

【参考までに抜粋すると】

 

備蓄避難所
(全51箇所+2中)

合計数

備 考

非常食

8施設

5,000食

 

毛布

7施設

1,500枚

 

マット

14施設

240枚

 

ストーブ

14施設

50台

 

上表中の(避難所全51箇所+2)というのは各避難所として指定されている51箇所の他に、市役所本庁に非常食1000食、毛布150枚。栗沢支所に非常食300食、毛布200枚を備蓄してある分を含んでの内容となっています。

あらためて上図のカラーの表をご覧頂けるとわかると思いますが、ほとんどの避難所には備蓄品が存在していません。

だからこそ、家庭内に常に持ち出し用の避難用品を備えておき、いざという時には自分でそれらを持参して避難所にいかなくてはなりません。

ここで、「それでは備えが十分ではないので全市民に対応出来るように行政でしっかり備蓄品を充実すべきでは?」という声もあろうかと思いますが、私個人としては、この備蓄品は行政で全てを備えるべき。という性質のものではないと考えています。

家庭から避難する人は「自前の非常持ち出し品を携えて避難所へ行く」のを大原則とし、外出している人、また自分の家が倒壊して入れない人など、やむを得ず手ぶらで避難所にいく分をカバーする。というレベルで考えていくのが適切ではないかと思うのです(この考え方+α程度が行政が備える各種備蓄数の基準になると思っています)。

まずは「自助」、そして隣近所の「共助」、そこで間に合わないものを「公助」として行政が支援するという原則を育んていくのがこれからの時代に必要なことだと認識をしています。

だからこそ。

「行政は現在のところここまでしか備蓄できていません。」という事を市民の方々に知っていただくこと。その上で、万が一の時に備えては、各家庭で必要なものを自助の原点に立ち返り揃えておく必要性あることを告知していかなくてはならないと思っています。

あらためて、災害は来ないことを祈るばかりですが、万が一に備え、できる準備だけはしておかなくては大変な事になってしまうということを一度想像してみる事をお奨めいたします。

今は夏ですが、もし大規模災害が真冬に発生したら・・と思うと、家屋倒壊の危険度増加と落雪による道路封鎖、またやっとのことで避難所についたら電気も無いので通常の暖房も機能しない。なのにポータブルストーブも毛布もない。という状況も想像でき、かなり危険です。

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こちらは岩見沢市の防災のページです。

良くまとまっていると思いますので、お時間のある時に少しずつご覧いただければと思います。
http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/index.php/contents/item/1500395

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