会派視察その1

先週は建設常任委員会の他都市視察がありまして、来年、岩見沢バラ園で開催されるバラサミットやその後の公園管理、市民意識醸造等々のための情報収集・検討を目的とし、松山市のパークサポーター制度や善通寺市の花のまちづくりを視察してまいりました。

ただ、その情報を整理してブログに載せる時間が取れずじまいのまま、7日(水)より新政クラブの会派視察として海老名市の給食センターを視察しにきております。

今現在、8日(木)就寝前のひとときに少しだけ整理したいと思います。(本当は建設常任委員会の視察報告が先ですが、資料を置いてきてしまったために後日作成して投稿します。)


第1日目 11月7日(水)

朝、6時30分に岩見沢市役所に集合し一路千歳へ。

そこから道民の翼AIR DOで羽田に降り立ち、神奈川県海老名市へと直行 → 大急ぎで昼食を掻き込み13:30より視察開始。

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この視察は、岩見沢市においても準備が進められている給食センターについての先例を参考にすべく、新しい視点の中で建設され、始動まもない「海老名市食の創造館」が第一番目の目的地となりました。

この海老名市の給食センターは、老朽化が進んだ2施設の代替施設として計画され、それにプラスして食育を推進し、広く市民サービスを提供する市民開放型の多目的施設を目指し設置されています。

その開放とは、調理実習室や会議室を一般開放するほか、災害時の炊き出し、幼稚園給食や高齢者対象の配食なども視野にいれた活用を図ろうとしています。

それゆえ、学校給食センターではなく、「海老名市食の創造館」というこだわった名称がつけられております。

 


DSC_0075この施設の調理能力は8,000食/日、現在は7,260食がつくられているとの事です。

海老名市は市内に13の小学校があり、距離の離れた1校だけが自校式を採用。他の12校がセンター方式であり、最長、渋滞を加味しながらでも約20分で配食できるとのこと。(ちなみに岩見沢は小中合わせて25校、遠いところでは20分よりは時間がかかると思われます。)

個人的に印象に残ったのが、ここは岩見沢と同じく業務委託(委託業者も同じでした)をしているのですが、一般開放している会議室の管理と給食の配送も一括で委託しているとのこと。

岩見沢市においても、センター方式になるとそれぞれの学校への配送時間が増えることもあり、トラックの台数を増やす必要があるため、それは長い目でみると経費の増加にも繋がります。ここ海老名では、トラックは牛乳等の夜間、早朝配送するような業者に委託し、空いている時間に給食を運ぶために、通常のように給食の配送のみのために行政でトラックを確保する必要がなく、委託されるほうも無駄の無い効率的な運用がでいている。(ただこれは都会だからできることかもしれず、岩見沢で同じような事をしようと思ってもなかなかできるものではないかと思いますが)

それでも、温食を効率よく提供するために、同じ学校に食器のみの運搬と食材の運搬の2回にわけて配送するなど、参考になることが多々。

以前、市P連として教育委員会と意見交換をした際にも、この配送計画は複雑で大変だなという感想を持った記憶があり、工夫のしがいがある要素の一つでもあります。


DSC_0082話は変わって、、

DSC_0074この海老名市食の創造館では、防災施設としての位置づけもあることから、受水槽には一日に使う水量240tの60%にあたる150tを夜間の内に溜めておくとか、米は1,600㎏のサイロに入れ、週に1度納品する体制になっていたり、都市ガスが使えなくなった際にはプロパンガスでフォローできたりと種々想定をされている。

また、環境教育の一環として太陽光パネルを壁面に設置し、その発電量等もモニターで表示されていたりと色々と気遣いがなされてもおりました。

DSC_0076また、最新鋭のドライ設備と高温殺菌の施設等々、新しいだけに非常に安心度の高い施設となっており、残渣においても廃棄物として処理するのではなく、堆肥化の業者に引き取ってもらっているとのこと。

これら複合的な様々な取り組みと発想は大いに参考になるものであると思われます。

ちなみに、この施設はまだ稼働したばかりということもあり、一般開放の実績や、高齢者、幼稚園等への配食等々はまだまだこれからが本番といったところでしたが、将来的に子ども達の人数が減っていくことを加味した中で、更なる新しい取り組みが行われていくであろう熱意を感じました。


これから建設される予定の岩見沢市の給食センターにおいても、未だセンター方式にするか自校式や親子方式にするかの正式決定はなされておりませんが、私個人の考えにおいては、今後間違いなく生徒数も減少する予測状況の中、自校式や親子方式では初期、ランニングコスト共に経費がかかりすぎることを加味すると、その分の経費を他の教育予算に廻した方がよいのでは?という思いもあり、センター方式にすることに異論はありません。

ただ、せっかく作るのであれば、安心安全な給食はもちろん最低限の条件であり、その上で少子高齢化、人口減少社会(人口を減らさない素晴らしい街にするのが我々の使命の一つでありますが)、ソフト面の重要度が益々上がる新時代にマッチしたコンセプトが必要ではないかと思います。

どうせやるなら製作過程から全てライブ中継でみられるとか、食育に関する情報提供、また残渣のリサイクル環境の構築等々、市民が胸を張れる給食センターを目指したいものです。


話は脱線しますが・・

ここ神奈川県では、中学校の約8割に給食が無いとのこと。(北海道民としては非常に意外でした)

この海老名でも昭和56年までは中学生にも給食があったものの、それ以降は廃止され、現在は保護者のつくる弁当+ミルク給食で行われているとのこと。これで全く異論もなく、今回の給食センターの建設に際しても、中学校の給食復活の議論は極一部でしか発生しなかったとのことです。

事情があり、どうしても弁当をつくることの出来ない家庭の場合には、民間業者による弁当にも対応しており、その場合は弁当代460円の内、250円が保護者負担、210円が市の補助としているとのことでした。


話は戻って・・

この海老名市の施設も、現状の岩見沢市と同じくプロポーザルで業務委託者を選定していますが、今後の約2年間の管理運営実績に基づき、指定管理者制度の導入も検討し、さらなる施設の有効活用と管理運営の効率化を目指していくそうです。

平成24年度の会派視察の一つ目は、この給食センターに纏わる部分で、海老名市の方々にお世話になりました。

ご説明いただいた担当の方も、大変お忙しい中でお時間を割いていただいたにもかかわらず、とても熱意があり、非常に詳しく、そしてわかりやすく丁寧な説明をしていただけました。

この場をお借りいたしまして、あらためて感謝申し上げます。


そして、今現在、2日目の日程が終了。

朝から3件の視察を終え、明日は2件視察を行って岩見沢に戻ります。

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