*こども環境学会2014年大会(2)より続く
3人目のプレゼンはニセコ町長の片山健也氏
片山氏のプレゼンからコメンテーターとのやりとりまでを抜粋記載します。
ニセコ町長5年目になる。
子どもの笑顔が輝く町として立候補。憲法の中に、「義務教育はこれを無償とする」とある。しかし今はそうではないと感じている。理科の実験、修学旅行等々、親の負担は多い。例えば、道路工事100mで1千万円、これをやめれば教育に向かわせられる。
貧富の差も大きい。全道、全国大会に行く子どもは行政が応援している。部活で良い成績を取った、しかし遠征できない生徒がいる。頑張る子どもが報われる社会をつくらきゃいけない。
ニセコでは情報公開と住民参加を徹底的にやっている。
新たな校舎を建てるとき、10億で建てる?5億で治す?それらの決定には住民の合意形成が必要。市長と議会だけにまかせて良い状況ではない。できうる限り白紙の状況から市民に出していく。
A案とB案だけではなく、他にもある。意思決定をどうやって進めていくかが重要。
将来に向けてE案を選ぶ。という理由が必要。民主主義を動かすというのは政治責任を果たすこと。それは政策選択に伴う情報公開が大事。
これまで住民参加を20年やってきた。
逢坂町長が進めてきた。この仕組を条例化したいと実施したのが基本条例。
私達のまちの憲法という本にしてある。
子どもに関する規定が入っている
20歳になって選挙権がある。さぁ、投票してくれ!それで急に政治に目覚めるのか?自分たちの慣習から一票の重さがでてくるはず。だからこそ第10条第2項 第11条がある。
大人の議会~質問があれば説明する。納得する。しかし、子ども議会は簡単には納得しない。子どもの意見はとても大事。
佐久間氏:子どもに優しいまちという事は言われていて、でも具体的に何を言うのか?これを仙田氏を始めとし取り組んでいる。京都は昨日、番組小学校に感動をした。「こどもにやさしいまちの評価・指標についての研究(中間報告)」をつくっている。
現在は抽象的なものばかり、もう少し具体的にすることで首長、市民の関心を高めることができる。
木下氏:ユニセフ 「こどもにやさしいまち」を広げる役割ももっている。今日はインドネシアの女性子ども省のナンバー2と州の知事補佐等他5名が来ている。
大統領選がある、一番の候補は二回目のアジアパシフィック会議を実施した時の首長=自分は無報酬のままで教育費を引き上げた。それが評価され、州知事を経て大統領選へ。
(資料記載)16歳の少女が聴衆を感動させる発言
子どもの参画できる環境づくりが「こどもにやさしいまち」の第一歩。
施設の数などは評価に値しない。根本は何が大事か?子どもが活躍するために。
小沢氏:自治体の財政配分に住民のニーズを反映させるシステムを研究していた。
ユニセフの調査で日本の子どもの幸福度が世界一悪い。
子どもをどう育て育むか。人間の関係性の中にある。条例もとても良い。京都の番組小学校の事例も良い。戦後、学校の建物があった、しかし中身がない。それはPTAが寄付してくれた。
本の製本は分類の仕方を司書にならって自分たち子どもがやった。エデュケーションとは~人間の本来もっているものを開花すること。知識の伝達ではない。
京都モデルは良い
学力テストの問題、順位発表の問題、昨年のやった結果、文科省では探究活動をやった子供のほうが成績が良い。
国際的な人材育成、探究的にイシューをどうしていくか。
ただカリキュラムを教えこむわけではなく、何を探求していくか。何を身につけていくのかを導かなければならない。
格差が広がる~大変な事態。
格差が広がってきている。社会不安。
子どもの参画を言うことは易しいが実際には難しい。
千葉県、子ども達が死亡率年代別をみたとき、高校生の自殺率が高いことに気づく。自主的にパンフレットをつくるなどの動きになった。
長屋氏:京都市の取り組んでいること、できるだけ行政主体ではなく、市民が主体となって行政と連携していくというスタンス。現在の自分もそう。当たり前のようにやってきたが、京都はとても良い所なのだと感じる。しかし、まだまだ行き届かないところが多い。子ども達が育つ環境を通して、今後も考えて行きたい。
中島氏:経済の低迷、震災、原発、日本再生が問われている。京都は明治維新の苦しい時、釜戸金、番組小学校で乗り切った。日本人は苦しい時に子どもに投資するという社会。高齢者にかかるお金はコスト。子どもに対するお金は投資。今こそ!
片山:高齢者を大事にすることも大事である。しかし、いかに子どもへの投資をするか、相互扶助の社会。子どもにやさしい自治体ネットワークやりたい。先駆的なモデルをつくって浸透させていく。京都、豊後高田。目標。
仙田氏:子ども環境学会、10年になる。子ども達の環境づくりに大いに寄与したい。
以上、特別シンポジウムの一部を抜粋紹介とします。
(4)に続く
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