〈平成30年5月15日投稿〉
昨日、東川町において開催された「森と自然を活用した子育ち(森のようちえん たいせつネットワーク主催)」に参加してきました。
内容は、国土緑化推進機構政策企画部の木俣知大氏より「なぜ今、森と自然を活用した保育・幼児教育が必要か?」と題した講演から始まり、引き続き、昨年、岩見沢市議会総務常任委員会の先進事例調査でお世話になった長野県県民文化次世代サポート課の竹内延彦氏による「長野県の自然保育の先進事例と今、自治体にできることもとめられていること」と題した講演。
その後、パネルディスカッションを展開。
会場は立ち見が出るほどの満員御礼。
今回は超党派の政治塾である〈自治立志塾(北海道新聞でも塾長のコラムが出ています)〉で受付等作業のサポート。
昨晩は、その立志塾の仲間である浦河町議の武藤氏と共に、最後列の床に座って講演を聞いてきました。
終了次第とんぼ帰りと相成りました。
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以下、個人用の備忘録的メモ書きです(誤字脱字ご容赦ください)。
学生指導要領2020
幼稚園は今年の4月から
その教育感 グローバル化、変化の加速
子どもたちに必要な能力→工業社会の人材育成ではなく社会で自立する力
学校の中だけではなく、地域、社会で培う。
生きて働く知識
想定問答での対応ではなく、思考力、判断力を育む 人間性
幼稚園の教育要領に絞ると
自然、遊びが大事とはこれまでも言われているが・・・別紙
今までも書かれているけど課題のままの部分が強調されてきている。
幼稚園設備整備指針が定めれれている。
地域の自然環境が大事と記載~野山、小川
ドイツの森のようちえん
普及、プロセス
東西ドイツの統一 中絶法の統一
人工的な環境にはルール性が強くなる
意図が強いおもちゃは遊ばせられる。
自然は違う。
丸太は橋にもなるしままごとにもなる。
遊びのプロセスで様々な思考が磨かれる
森のようちえん全国ネットワークが規定する定義
鳥取県 とっとり森・里山自然保育認定制度
長野県 信州やまほいく(信州型自然保育)認定制度
広島県 ひろしま自然保育認証制度
三重県 野外体験保育有効性調査を実施
埼玉県秩父地域(周辺4町) ちちぶ定住自立圏自然保育認証制度
兵庫県多可町 森のようちえんへの助成実施
地域裁量型認定こども園
認定事例:バンビーノの森 山梨県富士河口湖町
パネルディスカッション
幼保一元化施設 東川幼児センター 伊藤園長
職業は保健師
町内にあった5つの保育園、ようちえんを一箇所に統一。
保育の受け皿ができたことでゼロ歳児も増え、10年もたたないうちに増設。現在は倍となり更に足りない状況
子ども248名 職員60名超え
外遊びができない時代。保護者世帯も遊び方を知らない人が多い。
環境の変化~乳児から様々な体験をしないで大きくなる。骨格もしっかりしていない子が増えている傾向。
どんな子も将来税金を払える人に育てる
野山を自由に駆け回れる環境があればよいがない。
公園、神社等を活用、毎日こどもたちは軍隊のように歩いている。
NPO法人ぴっぱらの森 代表 松下氏
2010年お母さんが子育てが楽しいと思える場所づくりをしたいと思っていた。他のお母さん二人と近隣の森を散策することから始めた。
2014年に若者や参加者が増え、毎日のようちえんになった。NPO法人化し、定員18名。毎年子どもたちがきてくれるかヒヤヒヤしている。
毎日行うことは決まっていない。決まっているのは朝と帰りは小屋で2~5歳の子とミーティングをすること。お昼はお腹がすいた子がいたらお昼にするなど自由。
鷹栖町~協議を重ねて、鷹栖町民は幼稚園、保育園に通う子は半額になる制度をNPOにも適用してもらえるようになった。
名寄市立大学 柳原氏
大学の准教授と答えずに「森林インストラクター」と答える。森で子どもたちと遊んでいる。
1)広島幼稚園の森のようちえんに混ざって子ども達と遊ぶ。
小川の元を探しに行く。膝以上深いのは禁止されている。おっかなびっくり子どもたち同士が会議をしながら先に進む。最後は倒木を乗り越え、川が合流する地点についた。
2)名寄市立東保育所 月に2回実施。
絵本の読み聞かせからスタート。オオルリボシヤンマがいたので絵本でワクワク感を誘いながらトンボ探しにいく。自然に気づいてほしい。奥さんも一緒に森林インストラクター
森のようちえん~アクティブラーニングの基礎活動
かたつむりを捕まえるのも、友達と相談、試行錯誤しながら目的を達成していく。
崖を登って滑り降りる活動。腕の弱い子は登れない。仲間同士で助け合い目的を達する。
気づきが深まる。
鉢植えに種を植え、花が咲く
森で咲く花は誰も植えていない。どうして?気づく。森ならでは。
〈課題〉
柳原氏 プログラム不足~森のようちえん、そんなに大変ではない。というようなプログラムがあれば良い。風に当たる。夕日を眺める。それだけで良いという思い。
松下氏 親の経済的負担が大きい。職員の賃金が低い
伊藤氏 人。つながること。
木俣 ドイツの森の幼稚園の翻訳をしている。非常に細かく書いてある。詰め込みから体験に変わってきている。他の地域の活動の見える化もしていきたい。
教員養成 自由保育は実習で学ぶ機会が少ない。45分で何を教えるかという一斉保育が一般的。新しい人材育成が必要かもしれない。
財政面は県レベルでやれること、市町村レベルでできることがあると思う。建物を日本の制度では持たなければならないが、それさえあれば回収できる時代になりつつある。
森のようちえんには経営的な知識がある人を仲間にいれるべき。
□ぴっぱらの松下さんへの質問
行政や社会からどんな支援が必要か?
松下氏 森のようちえんということ自体が何をしているところなんだ?と思われている。ドイツみたいに普通に同列に並べて選択できるようには認知されていない。行政側からもそのような告知をしてほしい。
伊藤氏 一般の幼稚園と森のようちえんの連携も素晴らしい。
保育士さんが確保できないのは課題。財政面でも難しい。
□竹内さんへの質問
子どもを取り巻く環境は全国どこも同じ。なぜ長野で立ち上げることができたのか。
市民からの要望があったのか。
竹内氏 行政的に直接的なきっかけは知事が強い関心と意識を持っている。知事になる前から森のようちえんを知っていた。日本の教育が画一的なことに疑問を持っていた。
「学びと自治で拓く新時代」教育県ではなく学び県 主体的でなくてはならない。
100人の子どもを1つの教育にはめるのは正しくない。多様な価値を。
市町村レベルでも可能。
竹内氏 移動の無い職員も必要
政治任用 8年やっている。
自由に外に行かせてもらっている。半分は現場の先生の言葉を聞きにいっている。
現場のニーズを形にすることが出来る立場。
トップが難しいとなった場合も、市民からのボトムアップの事例もある。
長野県には森のようちえんがたくさんある。早い段階から知事自身がコンタクトをとっていた。
伊那市の第2、第3保育園。
休園になりそうな危機感。市を飛び越えて県に相談が入った。伊那市が拒否しなかったので認定第一号となった。
主体的で対話的で深い学び~自然にはその環境がある。
0歳で生まれて7歳までの6年間、教育は7歳からという刷り込みが多い。
自然保育は保育という言葉を使っているが教育であるという認識。
それがあるから7歳からの学びが深まる。
小学校とどうつなぐか。とても大事な段階。
人材確保~自然保育の現場の先生と話す中で「自分が良いと思える保育ができている」感覚が誇りを持てている。保育者の誇りの回復を大事にすべき。処遇、社会的意識、etc.
保育者が本来求めているものに行政がサポートしていく。
自然保育。ふるさとへの愛着が深まる。
〈以上、メモ書きにて失礼しました〉