学校給食費の滞納等に関して

平成27年9月23日のプレス空知に、以下の様な記事が掲載されていました。

学校給食記事0923

この記事に関しては画像をクリック拡大して確認していただければと思いますが、この中で「回収専門員」を配置されるに至った経緯を含め少しご紹介させていただきます。

私自身、議員になる前となった直後は、岩見沢市PTA連合会の会長職を預かっていたこともあり、色々とこの学校給食費の事務等に纏わる問題を耳にすることが多くありました。

その最も多いのが、岩見沢は学校給食の集金に関しては教育委員会(公金)ではなく、各学校長がそのとりまとめ負わなくてはならず、結果、教員、事務職員等の負担がかなりのものであり、改善が求められる。


【岩見沢市立学校給食共同調理所設置条例《抜粋》】

(給食代金)

第4条 共同調理所が供給する給食の代金は、岩見沢市教育委員会(以下「委員会」という。)が定めた額とする。

2 前項の給食代金は、学校給食法第11条第2項の規定により保護者が負担する学校給食費として学校長が取りまとめ、毎月納付しなければならない。


という話です。

岩見沢市しか知らない我々にとっては、それが普通なのだという思いがあったのですが、実は各地域を経験している教職員、事務員にとってみると、この岩見沢市は古い部類に入るとのことで、何とか改善されることはないのか?という要望でした。それに関連し、平成26年10月に行われた決算審査特別委員会でのやりとりをご紹介いたします。


〈決算審査特別委員会 一般会計の歳入、実質収支に関する調書及び財産に関わる調書の一括議題〉

○平野 報告書45ページ、また決算書92ページ、学校給食費の未納の実態と今後の対応について、3点にわたり質問をする。まずこの度、7月の報道にもあった通り、岩見沢市の学校給食費の未納累計が約5千万円ほどになっている。色々と過去10年程度の状況を分析すると、平成15年から単年度の滞納の度合いが高まり、近年は各々の努力があり、年々減少傾向にあるが、この未納の状況を市としてどのように分析をしているか。

次に、過去のデータを見てみると、学校によっては滞納のないところ、また単年度でも大きな未納を生んでしまうところなどバラツキがある。この現状もどう判断するか。

最後にこれまでの傾向を分析する中で、今後の徴収方法の改善をどのように考えているか。

○教育部長 学校給食費の未納の状況、4,946万円は平成25年度、現年度分と滞納繰り越しの合計額となっている。現年度分の収入未済額は319万円で、収納率98.96%となっており、前年度との比較は0.27ポイント上昇している。また、滞納繰り越し分の収入未済額は4,627万円で、収納率は5.03%で、前年度との比較では0.2ポイント減少。

未納の主な原因としては、第一に保護者の経済的問題、一例を挙げると失業、離婚によるものが多く、しかし一部では保護者の方で納入に対する責任感や規範意識が薄く、納められるのに納めない方もいる。

次に学校間での差について、収納率の低いところで96.51%、滞納額に直すと578,000円、高い学校では100%。学校間の収納率の差は、学校区の保護者の経済状況によるものが多く、それにより差が生じていると思われる。

次に徴収方法について。現在の学校給食の徴収方法は、岩見沢市立学校給食共同調理所設置条例によって、現年度分は学校長がとりまとめ納付することとなり、滞納となった過去分は教育委員会学校給食課が徴収している。今後の関連については特に支払い能力のある滞納者に対しては、支払いの督促などの法的措置も行いたいと考えているが、まずは現年度分の未納をこれ以上増やさないためにも、引き続き学校と教育委員会が連携し、文書や電話による督促や家庭訪問による保護者との面談により、ねばり強く納付を促していく。また、学校給食運営委員会で対策を協議すると共に、徴収を更に強化するための徴収員の配置を要望することを現在検討している。

○平野 学校給食費の徴収方法の改善について、学校現場でも非常に苦労されている。この岩見沢市でも例えば市営住宅の徴収についても専門員を配置することで高い効果を上げていると聞いている。ただ、この学校給食費に関しては、年間の滞納額として300万円台から400万円台になると思われるので、ここで専門員を配置することによる費用対効果というのは一考の余地があると思われるが、あくまで学校という教育の場であることを考えると、この滞納という事態をもっと慎重に捉えるべきと考える。よって、滞納が常態化しないよう検討を重ねることを期待する。

*決算審査特別委員会議事録抜粋


結果として、今年度から回収専門員を配置しており、滞納に関する部分は大きく前進すると思われ、次回決算時の効果を検証してみたいと思うのですが、実はこの問題はもっと根が深いところあります。

というのも他の市町村では学校給食費を学校単位の私会計で取り扱うのではなく、税金と同じように行政が取り扱う公金化の議論が進んでいます。〈学校給食 公金化〉で検察すると色々な取り組みが出てきますし、岩見沢近郊の市でもすでに取り組まれているところが多い状況です。

ただし、これにもメリットデメリットがあり、教育委員会としても簡単に結論を出すわけにはいかないと想像するところではありますが、いよいよ新共同調理所の建設も具体化していく中で、真剣が議論が必要な時期にきているのも事実です。

この課題については、関係各位の意向を探りつつ、自分の答えを探したいと思っています。

空知婦人会館、勤労青少年ホーム、働く婦人の家

平成27年9月25日(金)
今朝、北海道建設新聞にタイトル3施設の今後について記事が掲載されていましたので転載します。

kensetsusinbun270925

***以下転載***

岩見沢市の松野哲市長は、18日に開いた鳩が丘地区市政懇談会で空知婦人会館、勤労青少年ホーム、働く婦人の家という3つの未利用施設の活用方法について触れ、「行政が使うより民間開発を促したい」と売却する方針を示した。

今回対象として挙がったのは、1974年に建てた空知婦人会館(RC造,3階,延べ683平方メートル)と勤労青少年ホーム(RC造,3階,延べ908平方メートル)、83年建設の働く婦人の家(RC造,3階,907平方メートル)の3施設。

いずれも氏が定める中心市街地エリア内の5条西7丁目にあるが、2013年度に完成した生涯学習センターいわなびに機能を集約。そのため、現在は未利用の状態となっている。

懇談会の参加者に対し、松野市長は「解体費もかかるため当面はそのままだが、早期に対応する」と説明した。

***転載終わり****

今年7月に変更認定された中心市街地活性化基本計画との兼ね合いもあり、この地がどうなっていくのが理想的なのか。しっかりと今後の状況を見ていきたいと思います。