カテゴリー別アーカイブ: まちづくり的雑記

岩見沢にインバウンドの中国人観光客が沢山訪れています。

〈令和7年1月27日投稿〉

今日は朝から札幌と江別で炭鉄港に関する2件の打ち合わせを済ませて岩見沢へトンボ返り。先日の投稿(実際はSNSでしたが)を見ていただいた某報道機関の方から連絡を頂き、少しだけ取材対応をしてきました。

前回のブログ投稿をした1月中旬頃は、中国の方々が増えてきているけどまだ珍しい状況でしたが、ここ数日はかなりの増え方!特に岩見沢中央公園は大勢の観光客の方々が雪の上で遊んでいる様子を見ることができます。

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原子力発電環境整備機構(NUMO)による〈寿都町・神恵内村における文献調査報告書の説明会〉に参加してきました

〈令和7年1月18日投稿〉

先ほど、岩見沢広域総合福祉センターで開催された表記説明会に参加してきました。時間は14時からスタートし、予定の16時30分を超えて17時近くまでの開催となりました。

このテーマは非常に重たいものがあり、原子力発電所の存在自体が果たしてどうなのか?という結論に至っていない私としては、自身の勉強のためにまずはニュートラルな気持ちで参加してみようと向かった次第です。

( ↓ 2年前の3月11日に投稿した原発に関する投稿)

空知総合振興局管内は今回のみということもあり、市外からも100人を超える方々が集まり満席の状況でした(会場内は撮影不可)。

今回の説明会の主旨は、原発で使用した高レベル放射性廃棄物を「地層処分」するための場所の選定に関し、寿都町と神恵内村からの申し出を元に「文献調査」した結果を全道各地で説明しているものとなります。

説明資料は100ページ近い内容ですが、担当の方の明確な説明により的確に進行します(資料、プレゼン、質疑応答の丁寧な回答を含め、かなり明確で質の高い説明会と感じました)。

内容を掻い摘んで紹介すると、、

■日本の場合は使用済み核燃料を再処理することで95%を再利用できるが、残りの5%が廃液となる。

■この廃液をガラスに溶かして固めたものを地層処分(地下深くの安定した岩盤に閉じ込めて隔離)する必要がある。

■以前は深い海溝等を利用した海洋投棄や、宇宙処分なども検討されたことがあるが、1972年のロンドン条約により各国が自国の中で処分するルールが出来た。

■これまでのように地上で保管しつづけることもできるが、気の遠くなる10万年という長い歳月の中で人為・自然災害リスクも大きい。(ガラス固化体の放射線は、製造後半減期を経て1000年で99%低減するが、10万年単位の管理が必要。)

■1966年の原発稼働以来、既に国内にある使用済み核燃料をガラス固化体に換算すると、なんと27,000本分が存在する。

■ガラス固化体は、1本当たり高さ約1.3m、直径40cm、重さ約500Kgになる。

■このガラス固化体を4万本貯蔵できる施設を、地下300m以上の深いところに設置する必要がある。

■その規模は、地上部分は約1~2平方キロメートル(地方空港ぐらい)で、地下施設は6~10平方キロメートル(新千歳空港くらい)と膨大。

■この施設の設置は、その地域に最新鋭の科学施設ができることとも言える。

■地下300m以上の深い岩盤中に千歳空港(滑走路等含む)の敷地並の大きさでメッシュの様に坑道を掘って保管する

■今回の文献調査の説明は、寿都町、神恵内村共に慎重な各種文献を元にした調査結果で、問題ないと判断できるところと、次の概要調査(現地調査等を含む)をしてみないと判断できない部分などが整理されていた。

■補足:私自身が疑問に思い、質問(ペーパー回収)でコストについて聞いてみたところ、現在の想定は4兆円とのこと(地下300m以深に新千歳空港なみの範囲の面積に坑道を整備し、放射性廃棄物を管理し続けるのに、えっ?そんなので足りる?という印象を持ちました。これら費用も電気代に上乗せされ国民が負担する。)。

ざっくりと言うと、こんな感じになります。


前述2年前の拙稿にも記載していますが、原発の存在が良いのか悪いのかは、今の私には明確な判断がつきません。もちろん、なくて良いなら一つもいらないというのが本音ですが、かつての様に国際情勢が悪化した場合、エネルギー安全保障という面で日本はあまりにも脆弱です。かといってこの狭い国土に50基以上の原発があることも不自然であり、先日の報道にもあったように、ロシアが日本と韓国の原発等を攻撃リストとして作成している。という、当たり前の安全も心もとない状況です。

ましてや既存の古い原発を廃炉にするためにかかる時間と経費や、福島第一原発のように、事故をおこした場合の莫大な費用を考えると、原子力発電所は電気代が安くなるというのは都市伝説であると感じています。

ただ、本当に日本に石油やガス、石炭が輸入できなくなった場合、この国はどうなるのか?というエネルギー問題は想定しておかなければならないのだろうと思います(まぁ、そんな事態になれば残念ながら食料自給率の方が深刻かもしれませんが)。現在、約20%のシェアを占める自然エネルギーにしても、太陽や風力はその出力が自然に左右されるため安定性が欠けます。大きく思想を後退させ、カーボンニュートラルを無視して石炭火力に頼るとして、現在でも国民1人当たり年間約1tもの石炭を輸入をしている状況下、まだ道内の石狩炭田だけでも数十億トンの石炭埋蔵量があるにしても、働き手が不足する労働供給制約社会において、地下1000m以上もの酷所から現行の労働基準法で採炭することができるのかどうか?これまた非常に懐疑的であるのも事実です。

これからDX等も更に進み、ますますICT産業が伸びていけば、データセンターや生成IA等を含め、より多くの電力が必要とされていきます。

その時にゼロカーボンの推進が不可欠とされる環境下、日本は原発がなくてクリアできるのか?

だとしたら、そこで発生する核のゴミはどうするべきなのか?

いくら考えても明確な答えは出ませんが、現代社会はパンドラの箱を目一杯開けてしまっている状況なのかもしれません。


ちなみに、、寿都町や神恵内村の文献調査手続きがニュースになった当時、現地の方の「人口減少も酷いし、今後も地域を残すために仕事と交付金が欲しい」的なインタビューを見た記憶がありますが、この思考はあまりにも「イマダケカネダケジブンダケ」という印象を受けました。

もちろんそんな思考ではなく、「もう先送りすべきでない課題を、この世代で解決すべき」という思考は必要だと思います。

だからこそ、候補地選定には日本全体を俯瞰した視点と十二分な配慮が必要なのだろうと思うのです。

なお、北海道には「(前略)私たちは、健康で文化的な生活を営むため、現在と将来の世代が共有する限りある環境を、将来に引き継ぐ責務を有しており、こうした状況の下では、特定放射性廃棄物の持ち込みは慎重に対処すべきであり、受け入れ難いことを宣言する。」という《北海道における特定放射性廃棄物に関する条例(平成12年10月24日公布)》という条例が存在しており、現状ではいくら寿都町や神恵内村が適地とされたとしても、この条例が優先されると思われます。

しかし、もし道内で「適地」とされる場所が出てきた場合、私たちはこの条例の改正を含め、どういう判断をしたら良いのか、、やはり考え続けていかなくてはならないと思っています。

さて、皆さんはどう考えるでしょうか・・・


【参考】

○地層処分についてはこちらをどうぞ
https://www.numo.or.jp/chisoushobun/ichikarashiritai/

○産経ニュースの企画広告
https://www.sankei.com/special/numo2016/article-1.html

○ガリレオchもどうぞ!

いよいよ雪がお金に?

〈令和7年1月15日投稿〉

最近、岩見沢駅周辺で海外からの観光客を目にするようになりました。

先日から、駅周辺で比較的若いグループの方が、外国語でお話しながら雪の写真を撮るシーンを良く見るようになり、今日は、私が気づいただけで3グループも・・・

推察するに札幌に観光に来たものの、本格的な雪が見たくて、特急で僅か25分の豪雪地「岩見沢」へ来ていると思われます。

世間ではオーバーツーリズムの弊害がニュースになっていますが、それは地域限定的な傾向が強く、この岩見沢ではイベント時以外の観光入込数は散々たるもの。

それがSNS等で個々が情報を得られる時代となったことで、ネガティブな要素が多いはずの大雪のニュースに価値転換が起こり、海外の方が訪れるようになってきたということなのでしょう。

こうなると「雪はね体験」でも「駅周辺スノーシューツアー」でも、「お味噌汁バー」でも何でも、市民がその気になれば多少なりとも雪がお金に変換できるチャンスが到来してきたということなのでしょう。

今後は「やる気のある市民サイド」と「的を射た行政支援」とがタッグを組めれば面白いことになりそうな予感がします。


一方で、大雪の影響で残念な痛ましい事故も発生してしまいましたことに対し、心よりお悔やみ申し上げます。

また、市内の除排雪作業も順調に進んでいますが、昨日の臨時議会で除排雪に関する補正予算も可決されました。

〈当初予算〉1,488,500千円【除排雪事業】
〈災害応急〉 50,000千円【災害等応急対策事業】
〈今回補正〉 200,000千円【除排雪事業】
合 計1,738,500千円

上記表のように、今シーズンの除排雪費は17億円を超える状況となりました。
もちろん、今後も良きせぬ大雪となった場合はさらなる増額も必要になってくる可能性があります。

まだまだ雪はマイナスの要素が大きいですが、厄介者の雪が多少なりとも外貨を稼げるツールに転嫁できる日は近いのかもしれません。

令和7年迎春ご挨拶 【2025年問題】を考える

〈令和7年1月4日投稿〉

新年あけましておめでとうございます

旧年中は大変お世話になりましたこと、心から感謝申し上げます

本年は本日より仕事はじめとしました。

令和7年といえば西暦2025年です。

2025年といえば、随分と前から2025年問題と称して様々な懸念が言われてきました。その最大の要素は1947年から1949年に生まれた団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となる節目であり、日本国民の5.7人に1人が後期高齢者となります。

ちなみに高齢者と言われる65歳以上は3.4人に1人という、これまた大変な数値になってしまいます。


現在の日本は、下表のように世界最高の高齢化率です。

《*ここまでのデータ(出典1)》


当然高齢化率が上がると、現役世代に負担が偏る傾向が強くなります。すでに現在の国民所得に対する「国民負担率」の推移は大変なことになっています。

*これは財務省の公表データ(出典2)をchatGPTでグラフにしたものです。

1990年には所得に対して約3割の社会保障費負担だったのが、現在では5割弱まで増えている(財政赤字を加えた潜在的な国民負担率は更に増加)。


普通に考えれば人口構成が変化しない限り状況が好転することはなく、次は追い打ち的に2040年問題という私たち世代の「団塊ジュニア世代」が65歳を迎え、一段と社会課題が表面化してくることになります。そしてこれらは突如現れるのはではなく、まるで茹でカエルの如く、少しずつジワジワと日本国内の財政状況に影響を与え、どこかで加速度を高めながら私たちの生活を苦しめていくことになります。

2025年はまさにこれらの現象を顕著に感じ始める年になるのではないかと思っています。

ただ、絶対的に配慮をしなければならないのは、世代間対立が生じることのないようにしていかなくてはなりません。今後は高齢者向けビジネスが増加する一方で、若年層のニーズに合致する分野(教育、エンターテインメント等々)への投資が減少することも考えられます。また、労働供給制約社会の中で、もしかしたら若年層が”あまりやりたくない仕事”を仕方なく担わなくてはならないこと等々が起きるかもしれません。さらには税負担や社会保障費の増加が避けられない状況下、可処分所得の減少は、若年層において既存概念的な幸福(結婚や子育て、マイホーム等々)に多きな影響を及ぼす恐れがあります。

今後は何せ若年層には厳しい時代であることが容易に想像することができます。私たち高齢者予備軍、並びに高齢者の方々は、ぜひこういう視点を失わないようにしていかなくてはならないと思うのです。

またグローバルな視点で考えると、今後は日本国民の減少と移民増加による課題や、産業等が国際競争力を失う中でさらなる円安が進めば、燃料から肥料、種子まであらゆることを海外に依存する日本において、食料自給率の改善が叶うのか?また、各種物価高騰に国民が耐えられるのか?エネルギー安全保障は確保できるのか・・・?

様々な懸念が募ります。

ピンチはチャンスと言うけれど、さて、どこまで私たちは好機を見つけることができるのか。

いずれによせ防御をしていかなくてはなりません。今後の行政運営も「今までどうり」では立ち行かなくなると思われ、今後訪れるネガティブな要素をしっかりと見つめ、それを加味しながら行政運営をしていかなくてはならないと思っています。

その思いの一端は、昨年末の12月議会一般質問に入れ込んでみました。ぜひ近日中に、この部分を動画にして紹介できたらと思っています。

何せ私たちの社会は難しい時代へと急激に変化中です。

2025年問題をはじめ、これまではあまり意識しなかったことが色々と影響を及ぼす場面が増えてくると思います。これらはやはり他責思考では好転せず、社会環境の変化を敏感に感じながら、一人ひとりが自分達のフィールドにおいて新たな一手を打っていかなくてはならないと考えています。

年初の投稿にはちょっと重たいお話ですが、現実問題として私自身、覚悟を高めていきたいと思います。


■(出典1)総務省「統計からみた我が国の高齢者」(R6年9月15日報道資料)
https://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics142.pdf

■(出典2)国民負担率データ出典:財務省「令和6年度の国民負担率を公表します」
https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/futanritsu/20240209.html?utm_source=chatgpt.com

岩見沢市郷土科学館でパネル展開催中

〈令和6年12月25日投稿〉

2025年1月5日まで岩見沢市郷土科学館の1階ロビー(無料部分)にて、北炭本社岩見沢移転120年記念パネル展を開催中です。

これは2024年の夏に「そらち炭鉱の記憶マネジメントセンターの石蔵展」として作成したものです。

A1用紙14枚の力作ですが、内容としては岩見沢が鉄道のまちとして発展するきっかけとなった、明治元年の石炭発見から、鉄道の敷設、北炭の本社移転から転出にまつわる明治40年ごろまでの岩見沢の動きを紹介しています。

様々な思惑と矜持を感じることができる展示になっていると思います。じっくりと読むには30分はほしいところかもしれません。ちなみに私が初めて製作したパネル展示でもあります。

本展示は2025年1月5日(日)までの開催です。
興味ありましたら、ぜひ御覧ください。

■岩見沢市郷土科学館
https://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/soshiki/shougaigakushu/bunka_sport_shogaigakushu/4/2/index.html

■そらち炭鉱の記憶マネジメントセンターブログ記事
パネル展について
https://yamasoratan.blog.fc2.com/blog-entry-3489.html

炭鉄港日本遺産認定5周年記念フォーラムが無事に終了しました。

〈令和6年12月16日投稿〉

12月1日(日)に表題のとおり記念フォーラムがありました。

これは炭鉄港が2019年に日本遺産認定を受けてから丸5年を迎えるにあたり、今後訪れる継続審査(日本遺産の認定継続にふさわしいかどうかを再度審査される)に向けた機運向上を視野に、各地のプレイヤーのみならず、首長、道市町議会議員、行政関係者、炭鉄港ファンなど大勢の参加者に恵まれ盛大に開催されました。

また講演の和田哲さんを始め、各地からの登壇者も多いバラエティーに富んだ構成で、日本遺産認定から5年を経過しようとする現状と今後の展望について、様々に思考できる場になったと感じています。
炭鉄港はまだまだやることだらけ!これまでの5年間は基礎固めをしてきた時期であり、これからが本番だと考えています。


本フォーラムでは、私が拙い基調講演を担わせていただきましたが、改めて様々な気づきとエネルギーをいただきました。そして前日から今回のコーディネータ役を担っていただく丁野先生と各所に同行させていただき、本当に多くの学びをいただきました。心から感謝申し上げます。


炭鉄港には吉岡前理事長が構築してくれた様々なベースがあるがゆえ、此処から先はみんなで力を合わせ、どんどん前に進んでいけるような気がしています。


炭鉄港は今後の私たちの地域が持続可能な地域であるために、重要な要素を多く含んでいます。まずは日本遺産の継続を勝ち取ることはもちろんのこと、2025年は大きなステップの年に出来たらと考えています。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

今後の岩見沢市の人口イメージ

〈令和6年11月26日投稿〉

12月1日の炭鉄港フォーラムの講演内容を精査しつつ、12月議会の一般質問の準備も平行して行っています。

その中で、長期的視野を持った行政経営の視点で色々と思考していて、改めて2025年と2050年の人口や年齢構造の違いを理解するためにグラフにしてみましたので情報共有します。

ちなみに、1年後の2025年の岩見沢市の人口推計は73,202人国立社会保障 人口問題研究所推計値)であり、岩見沢市の人口は今年の10月末で74,439人なので、ここ数年の例にもれず1年当たり1,250人ぐらい減少することを考慮すると、見事に人口問題研究所の推計値と合ってくるわけです。(この推計値は令和5年度に改定されたものなので、この短期間に大幅にズレることはない前提ですが、残念ながら岩見沢市が令和2年に改定した人口ビジョンとは大きな乖離が生じてしまいました。)

改めて2025年の社人権推計人口が適正であり、何事もなければその後の推計も大きくは変化しないと仮定して2050年推計を比較すると、、、

今からたった26年後の2050年は

総人口で37.5%減少(7.3万人⇒4.5万人)

14歳以下人口で47.2%減少(6.5千人⇒3.4千人)

15~64歳人口で47.7%減少(3.8万人⇒2.0万人)

65歳以上で21.8%減少(2.9万人⇒2.2万人)

高齢化率(総人口と65歳以上の割合)は39.3%から49.1%と約10%ほど高くなってしまいます。


そしてかなり深刻な減少を見せるのが、20~39歳の若年女性という状況になるため、岩見沢市は、先日別途投稿した消滅可能性都市に分類されてしまうこととなります。

当然、そうならないように種々努力をすることとなりますが、今後の日本全体の人口構造を鑑みるに岩見沢市の人口減少そのものを止めることは不可能に近いため、当然、財政はますます深刻な状況になるでしょうし、お金と人が不足することで行政サービスの維持も困難化してきます。よって、今後はいかに的確に縮む努力をするか、また、広域による行政サービス連携等の効率化や、外貨を稼ぐ体制づくりが必須です。また、市民側もここまで肥大化してしまった行政サービスに依存度を増すことなく、自助・共助の体制を整えていけるかが大切になってくると感じています。

ちなみに2045年といえば、私も後期高齢者となる75歳になる年です。まさにすぐそこの未来です。。

その頃に市民みんなで夢と希望を持って日々を過ごしていけるよう、やはり現在からの選択の積み重ねが重要だと思っています。

今以上に「イマダケカネダケジブンダケ」の思考ではなく、我々自身も長期にわたって幸福でいられるように、そして将来世代へも幸福の器としての持続可能な岩見沢をバトンタッチしていけるように熟考し選択していかなくてはなりません。


話は変わって・・

グラフ出展:国土交通省「国土形成計画(全国計画)関連データ集」より

これは良く学校の授業などでもお話する日本の人口長期推移です。

西暦2100年の話をすると、遠い未来の様な気がしますが、小学生の子どもたちに話すときは、恐らく殆どの子が生きている時代なのだろうとも思います。そんなすぐ先の未来において、日本の人口はこのまま出生率が上がらなければ低位推計となり、明治維新以降、日本の産業革命が本格的になったころの人口に戻ってしまうこととなります。

ますますグローバル化する社会の中で、果たして日本はどのようになってしまうのでしょうか・・・。

(ちなみにもう少し古いデータだと2100年時点での低位推計が3,795万人でほぼ江戸時代の人口に戻る推計でしたが、令和5年7月の閣議決定資料では上の図のように低位推計でも4,906万人になっていることに今日気づきました)

消滅可能性都市のデータから岩見沢近郊を見てみると

〈令和6年11月24日投稿〉

今日は丸1日籠もって、12月1日(日)に開催される炭鉄港日本遺産認定5周年記念フォーラムの講演の準備をしております。

その中で、未来の地域の状況をイメージしやすくしようと「消滅可能性都市」として、人口戦略会議が発表したデータを基に、「炭鉄港推進協議会」に加盟する15市町の状況を一覧にしてみました。

ちょっと文字が小さくて見えづらいかもしれませんが、炭鉄港に加盟する10市5町において、2020年総人口と2050年総人口の比較と、それが何%の減少となるのか、また、オレンジ色の枠は2020年時点での20-39歳女性人口と、2050年時点での20-39歳女性人口の対比と、同じく減少率で、まさに地域の持続可能性はこの若年女性人口に大きく左右されることになることから示されたデータとなります。

炭鉄港関連地域全体で考えると、2020年時点で約48万人いた総人口が、以降のたった30年間で約42%減の28万人になってしまうこと。更に20-39歳の若年女性人口は約37,200人から約18,700人へとほぼ半分に減ってしまうことがわかります(総人口との比率としてとても少ないことがわかります)。

消滅可能性の定義としては、2050年時点で若年女性が50%以上減少する地域のことをカテゴライズしているわけですが、管内では室蘭市がギリギリ50%に満たない49.3%減、江別市が34.8%減、安平が48%減となります。他の自治体は軒並み50%以上の減少となり、特に著しいのが歌志内市の86.7%で、2020年時点で135名の若年女性が2050年には18名となると予測。

ぜひジックリと表を眺めてみてください。
色々なことが見えてくるような気がします。

2050年とは、今からたった26年後のすぐ先に到達する未来です。


上図(https://www.hit-north.or.jp/information/2024/04/24/2171/ (一般社団法人北海道総合研究調査会(略称:HIT ヒット)のサイトより)のように減少率が20%未満であれば「自立持続可能性」が高いと判断されるのですが、北海道では皆無。特に炭鉄港地域では厳しい状況になっています。


これらのデータを鑑みる中で、我々が取るべき手法は若年女性人口をどう減らさずにできるか。そのためには都市部への流出を避けるための雇用・労働環境を確保し、「暮らしやすさ」や「生きやすさ?」などを整えて行かなくてはならないこととなります。

少なくとも炭鉄港の取り組みの延長線上には、交流・関係人口の大きな変化を意図していることもあり、新たな雇用環境の推進にも繋がるつもりです。ただ、上記数字を見ると、想定よりかなり深刻な状況であることを前提に、多面的な思考を巡らせていかなくてはならないことがわかります。

すぐに答えがでるものではありませんが、ぜひ女性の方々の意見も聞きながら、岩見沢がより良くなる中長期的な環境づくりを進めていかなくてはなりません。

岩見沢市内小学校4年生への授業協力

〈令和6年11月23日投稿〉

昨日の午前中は市内小学校から急遽依頼された授業協力。

お相手は4年生!ふるさと教育の一環で、岩見沢の歴史と炭鉄港がテーマとなります。バスを仕立てて8:45~11:50までの長丁場ですが、ルートは、、

学校⇒そらち炭鉱の記憶MC→岩見沢駅→岩見沢レールセンターからバスで移動し、万字炭山駅→万字駅→美流渡駅→朝日駅→上志文駅→志文駅⇒学校と連なる岩見沢炭鉄港ライン!

サブテーマは産業と交通の変遷による栄枯盛衰の歴史。

朝日炭鉱跡で細かな石炭を拾ったりしながら、賑やかな半日授業となりました。


■授業の結果として理解を期待するポイント

  • 岩見沢の生い立ちは?
    石炭と鉄道の関係性が大きく関与していること
    石炭って何?石炭のあるなしで何が変わった?
    地名の由来?

  • 鉄道による発展
    岩見沢がどれぐらい鉄道のまちとして重要な拠点だったのか

  • 志文の特徴(室蘭本線と万字線の結節点)
    志文駅起点の万字線沿線(上志文・朝日・美流渡・万字)を巡って何を感じるか
    万字線沿線の状況(過去と現在)
    変化の原因~まちが大きく変わる原因はいくつか存在する

  • 交通形態の変化 渡し船⇒橋/鉄道⇒自家用車
  • 産業の変化 林業・炭鉱⇒国際社会の影響で衰退

・沿線に果樹園が多いのはなぜ?

■授業の結果、印象に残り、今後の思考に活かしてほしいこと

◎地域の姿は変化し続けるということ。その理由は産業構造や交通形態が主で、これからはそれにプラスして人口減少が大きな変化を加速させる(栄枯盛衰)

◎自分たちの地域の歴史を知ること(自分たちは何も知らないんだ。ということを感じること)

◎歴史を知った結果、自分たちの地域に誇りと愛着をもつこと

◎これらをきっかけに多様なことに興味関心をもつこと

小学4年生には、ちょっと難しく言葉も理解できないことがあったと思いますが、実際に現地を見て、それぞれに何らかの印象を抱いてくれていたら良いなと思っています。

空知シーニックバイウェイ_南空知キャラバン報告

〈令和6年11月2日投稿〉

10月30日(水)は、空知シーニックバイウェイにて岩見沢と夕張を巡るキャラバンということで、ありがたくマニアック?なルート設定とガイドをさせていただきました。

このキャラバンはコース設定のシミュレーションや下見、コミュニケーションが趣旨となりますが、今回は大型バス移動による「岩見沢と夕張の歴史文化をテーマにした炭鉄港+α」のコース設定&ガイドをさせていただきました。

◼︎岩見沢複合駅舎
◼︎岩見沢レールセンター
◼︎辻村家
◼︎栗沢神社
◼︎宝水ワイナリー
◼︎道道38号線沿線の旧産炭地域
◼︎万字炭山森林公園・英橋
◼︎夕張市石炭博物館
◼︎第5志幌加別橋梁
◼︎幸福の黄色いハンカチ想い出広場
◼︎拠点複合施設リスタ

それぞれにその歴史や背景、エピソードなどを交え、参加された方々もこれまで知っている様で知らないレアな話に触れ、地域の新鮮な魅力と可能性を感じていただけたのではないかと思います。

目指すところは、地域の歴史文化にスポットを当てることで高まるシビックプライドと、他所から人を呼べる地域価値の再構築の前段階へと繋がることが理想です。

私たちの周りには、知らないと見えてこない。しかし、知る事で見えてくる魅力が山ほど埋もれています。よってどうしても観光というよりは、生涯学習的な学ぶ要素が強くなりますが、この地域でなければできないことを進めるには、このステップを絶対に外すことはできないと信じています。

(↑)栗澤神社は滋賀を中心とした開拓団体の必成社事務所があった場所。必成社といえば一燈園を開設した西田天香(市太郎)が活躍・苦悩した地でもあります。このあたりのストーリーも今後スポットがあたって来ることと信じています(画像に写っている「禰宜」でもある岩見沢市議会仲間の枝廣議員のご厚意により見学が可能となっています)。


じつは、本計画時は一日中フルでご案内する予定だったのですが、後から岩見沢地区消防事務組合議会が入ってしまい、当然議会活動が最優先であること、また私が議長という立場でもあり、午後1時過ぎにバスを離脱。残りをNPO炭鉱の記憶のK事務局長にバトンタッチいただき事なきを得ることに。

当日は10ページのペーパー資料を作って対応しましたが、その1ページは東部丘陵地域の特徴や最盛期と現在の人口推移がわかるものとしました。

この石炭産業由来の栄枯盛衰は、新たな魅力を創出する大事な武器となるのです。