〈令和8年7月9日投稿〉
太陽光発電は環境に優しいクリーンエネルギーとして期待される一方で、適切な運用がされなければ地域の安全や景観を脅かす問題につながります。これは多くの市民の皆さんが懸念することでもあり、私自身も大きな危機感を抱き、令和元年(2019年)から様々に取り組んできました。
その太陽光パネルの雪害や放置問題に対する議会での私の動きと、具体的な成果についてご報告します。

※上記画像は、令和5年に撮影した美流渡地区の太陽光パネル。
■ 2019年〜2021年:トラブルの未然防止をいち早く訴える。
私は早い段階から、将来的に耐用年数を過ぎたソーラーパネルが適切に処理されず放置されるリスクを危惧していました。
・令和元年(2019年)10月 決算審査特別委員会において、「廃棄トラブルを防ぐため、市として何らかの対策が必要ではないか」と指摘しました。
・令和3年(2021年)3月 予算審査特別委員会において、 住宅街の空き地に設置されたパネルによる住環境の悪化を指摘し、道内他市町の動きも踏まえ、岩見沢市独自のガイドラインや条例の必要性を訴えました。
■ 2023年:岩見沢特有の「雪害」への懸念と独自ルールの要求 豪雪地帯である岩見沢では、雪によるトラブルが深刻な課題となります。
・令和5年(2023年)3月代表質問・12月一般質問において、 ゼロカーボンシティ推進の裏で起こりうる自然環境への影響や、実際に発生している雪害によるパネルの落下・破損、それに伴う土壌汚染や火災リスクを強く指摘しました。当市に適した「積雪荷重」や「設置高さ」などの規定を含めた独自のルールづくりを求めた結果、市からは多雪地域仕様(メガソーラーでは架台の高さ1.5メートルなど)の厳格な遵守を事業者に求めていくとの答弁がありました。
■ 2025年:現場実態の追及と、市による現地調査の実現基準が設けられても、機能しなければ意味がありません。
・令和7年(2025年)6月議会の一般質問において、修復後、再度雪害で破損したパネルが放置されている実態を指摘し、基準の実効性を追及しました。これにより、市は119基の目視による現地調査を実施。美流渡地区や栄町などで、市から事業者に対する是正要請が行われ、改善に向けた動きがありました。
■ 2026年:「実行力のある条例」制定に向けた動きと実際の解決 これまでの継続的な働きかけが形となりつつあります。
・令和8年(2026年)6月・7月民生常任委員会所管事務調査において、市との情報交換やこれまでの質疑を踏まえ、「太陽光発電の懸念解消」を重点調査項目として提案し、正式に採用されました。先日開催された委員会において、単なる理念にとどまらない、「保証金の事前確保」などを含めた実行力のある条例制定に向けた調査を進行しています。
💡 目に見える成果(2026年7月現在) として、長年指摘し続けてきた美流渡地区の破損した太陽光発電所の事業者へ市の的確な指導が入ったこと。また、事業者の誠意により、現在現地にて再度の修復ではなく、「解体・整理」が進行しています。これにより、再発を懸念する皆様の不安の種を一つ取り除くことができたと安堵しているとともに、今後の課題解決に向けた好事例が生まれたと感じています。
しかし、この太陽光パネルに関する課題は、日本全国同様ですが、既存のものがどのように推移していくかも心配です。いずれ近い将来、パネルの老朽化による一斉廃棄が発生することによる、放置などの社会問題も懸念されます。引き続き、再エネと住環境の維持とバランスを考慮しつつ、市民の皆様の安心・安全な生活環境を守っていきたいと考えています。

以下、上記に関する議事録を要約したものを記録として記載します(正式な議事録は岩見沢市議会のホームページより検索してご覧いただくことができます)。
平野による太陽光発電への懸念に対する質疑等の経過と現状
【令和元年10月】決算審査特別委員会
■質疑内容: 新エネルギー・省エネルギー推進事業における、太陽光パネル普及に向けた支援の内容と近年の経過について問いました。また、耐用年数が過ぎたパネルが適切に処理されず放置される事象が発生するおそれに対し、市が補助しながら後々トラブルにつながらないよう、何らかの方策をとる必要があるのではないかと質疑を実施。
□答弁内容: 設備導入費用の10%(上限15万円)を補助しており、年間約10件前後で推移していることが説明されました。トラブル防止に関しては、将来の施設の適正な撤去・廃棄の観点から国に基準を策定して許可するなどの法的規制を求めていることや、事業者には関係法令等の遵守と近隣住民への説明・合意形成を求めていく旨が答弁されました。
【令和3年3月】予算審査特別委員会
■質疑内容: 近年、住宅街の空き地等に設置された太陽光発電システムによって住環境の悪化が課題になっていると指摘し、道内他市町(小樽、安平、長沼など)においてトラブル未然防止のためのガイドラインや条例策定の動きがあることを踏まえ、本市としての考えを問いました。
答弁内容: 太陽光発電設備の設置に当たり、全国市長会を通して国に法整備や制度構築を要請していることが説明されました。また、国の地球温暖化対策推進法の改正などの動向を注視しながら、事業者には関係法令や国のガイドラインの遵守を求め、近隣住民の同意を得た上で建設が行われるよう対応していくと答弁されました。
【令和5年第1回定例会-3月7日】代表質問
■質疑内容: ゼロカーボンシティに向けた取組(GXの推進)の中で、太陽光発電の普及に伴う自然環境や景観への懸念、生活環境への影響といった地域トラブルを防ぐため、太陽光などの各種再生可能エネルギーに対応する調和・規制を目的とした条例の検討が必要ではないかとの質疑を実施しました。
答弁内容: 市長より、これまでも市役所本庁舎への太陽光発電設備の導入等に取り組んできたことが説明されました。また、全国市長会を通じた国への法整備要請の状況を踏まえつつ、国や北海道、他市町村の動向を注視し、条例やガイドライン制定の必要性について引き続き検討していくとの見解が示されました。
【令和5年第4回定例会-12月12日】一般質問
■質疑内容: 寿命を迎えたソーラーパネルの大量廃棄問題や、雪害によるパネルの落下・破損、それに伴う有害物質の流出や火災リスク、責任所在の不明化などの懸念について質疑がありました。市が把握している設置状況やトラブル時の対応手順を問うとともに、豪雪地・岩見沢に適した積雪荷重や設置高さなどの規定を含めた独自のルールづくりが必要ではないかと訴えました。
答弁内容: 市長から、市内のFIT/FIP認定件数が352件であることや、法令違反が疑われる場合の国への通報システムなどが説明されました。また、技術基準を定める省令で多雪地域における標準仕様が示されていることから、まずはその厳格な遵守を求めていくこと、特にメガソーラーでは架台の高さ1.5メートルで冬期間の積雪に耐え得る実証がなされていることなどが述べられました。
【令和7年第2回定例会-6月20日】一般質問
■質疑内容: 過去の雪害で破損した太陽光発電所が修理後も再び破損し、パネルが落下したまま放置されている実態を挙げ、基準の実効性に疑義が生じていると指摘しました。市による現場確認や是正要請の状況、国などへの報告ルートのほか、FIT/FIP枠外を含む放置リスクに備え、岩見沢市独自のガイドラインや条例等の制定の必要性について見解を問いました。また、融雪沈下が破損の原因ではないかという観点から、雪害耐性基準の明確化や定期点検ルールの必要性も指摘しました。
答弁内容: 市長より、119基の目視による現地調査の実施や、美流渡地区および栄町での事例において市から発電事業者へ是正要請を行い改善に至ったケースが説明されました。また、資源エネルギー庁や北海道経済産業局への通報・情報共有の仕組みについても回答がありました。独自のガイドラインや条例等については、市民生活の安全・安心の観点を踏まえつつ引き続き検討していくこと、あわせて「地域GX推進マスタープラン」において太陽光発電を活用した地域と共生する仕組みの構築を検討していることが答弁されました。
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【令和8年6月、7月】民生常任委員会
■前回、令和7年第2定例会以降も状況が改善されないため、委員会所管事務調査における「重点調査項目」の選定にあたり、太陽光発電の懸念解消を委員会にて提案。正式な委員会視察として美流渡地区の破損状況を現地調査に至りました。また、これらの活動が実り、条例の制定に向け正式に委員会の重点調査項目として採用。また他都市調査においても太陽光発電に関する条例制定を最優先事項とし、内容についても理念的なものが主体ではなく、保証金等の事前確保など、実行力のある内容とすべく調査を実施する予定で現在進行中です。
※なお、美流渡地区の破損した太陽光発電所は、これまでの質疑や意見交換が市の的確な指導に繋がったこと、また事業者の誠意ある対応から、現地にて解体整理が進行中です(7月8日現在)。