平成25年3月28日 18:00~
これから新しくなる岩見沢駅前通りについて、北海道の事業として歩道が拡幅され、また、沿線の建物もある一定の意匠を持って建て替えられ、さらにその建物は境界線より60㎝セットバックされる。
このように、新しく駅前通りが生まれ変わるも、日本中、ただ綺麗になった商店街が、結局人影まばらな通りのままで最終的にはシャッター街化に拍車をかける。そんな景色を嫌というほど見てきています。
これを今の駅前通りの状況で考えると、この岩見沢においても同じようなことが危惧される。
そんな危機感のもと、私も理事として参加している一般社団法人「ろのじ組」主催のフォーラムを開催し、微力ながら討論者の一人として参加させていただきました。 (右画像はそプレス空知さんの記事です)
私個人としては、これまでの経験と現実を踏まえた部分が脳裏をよぎり、発言に迷いが出たりと不完全燃焼気味のところもありましたが、西村さんを始めとするレベルの高い意見も続出し、討論会としては大いに盛り上がり、会場で聞いていた方々も様々に持ち帰るものがあった模様。
その証拠(?)として、膨大な量のアンケート用紙が記載され、その内容もやっつけではなく思いのこもった文章が多々。
これまで色々とイベント等を行って、アンケートを回収してきましたが、このように質の高いものが会場にきたほとんどと思われる方々が残していたをいうのが、この事業が成功したと言ってよいものだろうと感じます。
以下の画像はその討論の様子。。
この画像は会場に来ていた方、3名のfacebookから勝手に拝借(汗)
また、内容については、会場にきていたお知り合いのYさんがfacebookに投稿していましたので、またまたそれを勝手に拝借させていただきます。
*****以下引用*******
※一部不遜なことを書いてしまい、誠に申し訳ありません。何卒ご容赦くだされば幸いです。
※感想だけでなく素人の的外れな意見も混ざっています。笑って読み飛ばしていただければ幸いです。
・基調講演
与えられた時間の不足や、多忙な中での準備等、色々な事情もあろうかとは思うのですが、全体として「岩見沢」というマチに足のついた内容からはやや離れたものであったように思えました(本当にごめんなさい)。確かにポルタビルを始点とした活性化ビジョンの検討や、この1年の成果の数字面など、具体的な説明はされていたと思います。それでもなぜか、抽象的な、空中戦を眺めているような気がしてなりませんでした。机上だけでなく実際にマチに入り込んで様々な仕事をされた上での講演でしょうから、これは私の理解力が足りないのでしょう。(この後のディベートの司会進行は議論の整理や方向付けがとても良かったです)
中心市街地全体としての活性化策を、ポルタビル一箇所に詰め込んでみるという発想を実際にやってみて、それは(テストケースとして)有効に機能したという報告だと私は捉えました。これを今後は中心市街地そのものへ敷衍していかなければいけない。
人を集める・集まりたい場所にすることで、「金にはならないかもしれないけど波及効果を生む」ことを期待するというのは、なるほどと思いました。その後の討論でもありましたが、理想を語ることは必要です。人の交流というリソースはすぐにはカネにならないけど、奥底では一番大事だと私も思います。しかし、集まるためには、集まるだけの魅力だけでなく、集まりたい人の余力もまた必要です。そういった、集まりたい人の個々の負担(交通だけでなく、生活全体としての)をなるべく抑えられるような、市と市民が疲弊して共倒れにならないような、互いを支えられる道筋を見つけられたらいいなあと、聴講しながらぼんやり思っていました。
公共空間への「滲み出し」が賑わいを生む、という指摘はとても良いと思いました。あわせて講演終盤で駆け足でしたが、欧米の事例紹介が興味深かったです。ひるがえって、岩見沢で60cmステップバックして捻出した空間に、如何にして滲み出していくか。これはとても面白い課題で、この60cmは重要なキーポイントだと思いました。ところで公道での営業は法律上様々な障害や困難などあって大変だとは思いますが、そもそもステップバックした60cmは公道なのか、そこに面する店舗の土地なのか。その辺の議論を聞き逃したのですが、私有地であれば別に問題にならなさそうなので公道扱いなのでしょうか。
・ディベート1「中心市街地活性のための、どんな共通ビジョンを持つべきか」
全体としては、人を集める・人が集まりたくなるようなマチづくりという方向性で一致していたように思います。その為の切り口は登壇者それぞれでした。
平野さんの、マチの歴史から魅力を繙くという提案は、これこそすぐにはカネにならないかもしれないけど、持続的に行えて魅力の底上げとなる、ソフト面での一案だと思います。これ、私が参加したいなあ。いやホントに。まちづくり・マチの魅力創造のための歴史調査。歴史というのは大昔じゃなくて、現代も歴史です。駅前通や2条、4条、3条の飲み屋街、中央通り沿いなどなど、この1、2年の変貌ぶりのアーカイブとか、ぜひやりたい。それは今やらないともう出来なくなるし、将来のための大事なツールになる。
木村さんの「人・モノ・カネ」という現実的な指摘も大事で、それは西村さんがディベート2で言ってた「雇用」とリンクすることで、人が集まる・暮らすためにはモノとカネが必要です。生活を成り立たせ、なおかつ余力を生むような活性化の道が必要に思います。
だるま屋さんのお話は、まさに当事者からの貴重な意見でした。そもそも、現在小売もやっていて、お店に入って買っていいことを知らなかったのですが、駅前通りを若い人が通るという観察は、しかし通り過ぎるという実感を伴っていました。まさにその通りで、現状の駅前通りは、通り過ぎる「道」の機能しか果たしていない。ここに留める、留まるための方策。
西村さんの「綺麗にしたって人は来ない」は痛烈でしたが、納得。ビジョンを共有することが前提になっている議論を、まず共有するところから始めるべき、というのもなるほどです。商業だけでは無理、居住が大事、では居住するためには何が要るのか。そのために中心市街地を元気にする、というビジョン。
「なぜ中心市街地を元気にしなければいけないのか」。
人口減少(岩見沢は9万人から6万人へ減少が見込まれる)によりスカスカ虫食いになった市の全域から、集まれる場所が必要、それが中心市街地。行政サービスも集中できる。――という論旨は分かるし、理屈としてもそうだろうとは思います。思うけど、じゃあ実際わざわざ中心市街地まで行くか?という部分がやはり難しい。例えば南町の人や東町の人が出てくるか。その意味で、「多くの人は中心市街地の人だけが(手厚い開発で)得すると思う」とまでは私は思いませんが、それでも「郊外と中心を結ぶ関係性が必要」という発言には強く共感しました。そうした関係性の構築は、平野さんがおっしゃっていたかつてのハブ的位置付けとしての岩見沢の復権を、一段階市民に引きつけて、市内全域のハブとして中心市街地を構想する、そう私は理解しました。その上でだるま屋さんが言っていた「郊外にないもので勝負」つまり中心市街地の魅力を見出し発信することが必要と感じました。
というわけで、「中心市街地を元気にする」というのは、「魅力を発信する」ことと、「郊外と手をつなぐ」こと、その両輪の活動であるというのが、私なりの回答です。
・ディベート2「ビジョンを実現させるためにはどうすればいいか」
やはり現実的な、カネの面がクローズアップされていたと思います。熱意あるボランティアはとても大事だけど、それだけでは立ち行かない。継続することが難しい。「雇用」を生む、「雇用」に変えることで、住める・住みたくなるマチにしていく。実際、私も切実に雇用して欲しいです 🙂 それはともかく、住みたいという「動機」は大事で、私なんかは岩見沢になんで住んでいるかというと、札幌から程よい距離感が好きなのですが、好きなだけではやはり苦しい。そういった内発的な動機づけだけでなく、外発的動機もやはり必要です。
住む為には安全・安心。交通問題を解決すればマチの問題は解決する、という(これも西村さんでしたか)発言はなるほどと思いました。岩見沢はさすがにLRT導入まではいかなくても、それでも駅前~4条くらいまで車締め出ししちゃうのもアリかもと思います(その場合、郊外からのアクセスとして大きな無料(or買い物すれば無料)駐車所は必須ですが)。車を捨てさるのは無理ですが、住み分けはできます。冬期間は無理でも、春~秋だけでも札幌のポロクルみたいなサイクルシェアリングを、中心市街地区域内もしくは一部郊外まで導入するという手もあります。また例えば郊外と中心市街地を結ぶ循環バスなど、それこそ西村さんがおっしゃっていた「赤字であっても公共交通を行政が行う」ことの意味も大きいと思います。
まちづくりのための連携が出来ていないというのは、それが認識されていることはよいと思いました。たとえば4条通商店街さんやまちづくり倶楽部さんなんかもいろいろやっているようですが、そことたとえば駅まる。なとの連携は正直いって見られない。また、「いろいろやってる」そのいろいろが、やっているのだろうけど見えてこない。これは市民たる私のアンテナの低さもあるのでしょうが、たとえば駅まる。が月イチで活動しているのであれば、その月イチを「駅まる。ニュース」みたいに公開するのはどうでしょうか。それもWebでなく他の手段で(Web併用もいいですが)。紙で配るのは印刷費などかかりますよね。そこでやっぱりカネの問題がでてくる。でもネットなんか見ない人の方が、現代でも圧倒的に多いです。あ、すでにやってるのかなあ。だとしたらごめんなさい。ともかく、中心市街地活性化の活動の「見える化」は、もっと進んでもいいと思います。財源はともかく、ここはカネをかけてもよいところだと思います。
– – –
せっかく良い話を聴講したので、メモを取った範囲での感想や意見などを、忘れないうちに書きなぐってみました。細かい所で聴き逃しや勘違い、また私のそもそもの理解力・知識不足も多々あると思います。自分に何か出来るとまで考えるのはおこがましいですが、元々よそ者だけど今住んでいる好きなマチが、少しでも良い方向に動けばいいなあと思います。
*****引用終わり******
いずれにせよ、これで終わりではなく、今後の岩見沢を良くしていくために、行動と連携を強めていくことが何より大事。
いわみざわ駅まる。としても翌日開催した例会内でもそんな事を確認しつつ、今後の活動に意欲を高めたところであります。
「「駅前通りを考える」討論会終了」への3件のフィードバック