〈令和2年4月1日投稿〉
3月31日夜、イタリアのガルガッロに向けて国際小包を発送しました。
これは3月23日(月)、岩見沢プレーパーク研究会を共に立ち上げた林さんから連絡があり、イタリアが新型コロナウイルス感染症の拡大で大変な状況になっていることを受け、空知とサルデーニャを繋ぐ活動をしてくれているダビデ・ウッケドゥさんが故郷のことを心配して気を落としているから、何とか力になりたいのだけれど・・・。という相談から始まったものです。
その趣旨としては、ダビデさんの故郷であるガルガッロでは、医療機関ですらマスクや手袋が不足している状況。人口も1,600人ほどの街のため、物資の優先度も低い可能性がある。よって、手づくりのマスクや使い捨ての手袋などを何とか送ることができないだろうか。とのこと。
ダビデさんは私も友人であり、MIRTO会でも一緒に携わる仲です。そこでこのMIRTO会に関わりのある方などにも声掛けして、一気にプロジェクトが動き出しました。
(その趣旨は下の動画を御覧ください。スライドの絵は美流渡在住のデザイナーでもある來島さんが作ってくれました。)
現在の急を要する状況を考慮すると、一刻も早い行動を起こさなければならず、そのために締め切りは3月31日としました。
主な声掛けはfacebookの非公開グループを用い、最初に中心的な役割を担った数人それぞれが新たな人を誘い・・という感じで、最終的には密度の濃い輪が広がり、ガルガッロ市長も含めた39名のグループとなりました。
また、プレス空知さん、北海道新聞さんにも掲載していただき活動を告知していただけました。
実際の作業場所や寄付の受付場所も必要だったため、空知とイタリアサルデーニャ島は炭鉱繋がりということもあり、炭鉱の記憶推進事業団の吉岡理事長に相談したところ、休館期間にも関わらず快諾をいただき、受付と作業拠点ができました。
作業は28日(土)、29日(日)を有志作業の中心日程とし、30日(月)、31日(火)も少人数で残りの作業を行ったことで4日間となり、その間、寄付等の受付も実施。
土、日のピーク時にはミシン4台がフル稼働しながら、手作りマスクが次々と仕上がっていきました。
この様な立体型や簡易的なスリット入り長方形タイプなど、合計約200枚。
そして、どうしても作業が追いつかなかった分は、イタリアでも作業ができるように、キットとして約100セット作製。
これの作り方を動画に撮影してGargalloの人たちが自分たちでも作れるようにしました。
これは立体型、長方形型、そしてハンカチを使用した簡易的なマスクの作り方と3種類作成してyoutubeに公開。同梱したイタリア語のマニュアルにURLとQRコードをつけて見られるようにしています。
https://www.youtube.com/channel/UC-BBFmyX6tE-d8jJl7vFaUQ?view_as=subscriber
また、50名を超える方々に、市販のマスクを分けていただいたり、手作りマスクを作って寄付していただいたり、布やガーゼを持参してくれたりと、当初の想像を大きく超える方々が力を貸してくれました。
その方々は、A3用紙にラミネートをかけて、顔写真等を一覧にしたもの、そして作業風景と共に荷物の中に同梱させていただきました。
最終的な結果としては、
■手作りマスク 約200枚
■手作りマスクキット 100枚
■市販マスク 約120枚
■使い捨て手袋 約600枚
■布、ガーゼ適宜
■寄付金87,600円〈送料28,000円、箱、手袋、布代、マスク代などを差し引いた42,731円が残りましたので、ダビデさんから現地へ義援金として送る予定です。〉
今回のこのプロジェクトは、日本も今後どうなるかわからないという状況、また我々自身が感染にも気をつけなければならない状況下において、賛同してくれる方がどれぐらいいるか心配でしたが、いざ蓋を開けてみると、こんなにも優しい人たちがいるのかと心が暖かくなりました。
人間ってやっぱり良いな、素晴らしいなと。
〈助け合い〉というのは、誰もが「助けてもらったら、お返しに助けてあげよう」などと考えていると、絶対に発生しない活動です。この様に損得を抜きにした支援活動が生まれることは本当に素晴らしいと思えます。
またHBCさんが3日間、詳細に取材をしてくれました。マスクを作る過程、ダビデさんのご両親とのやりとり等々から最後の国際小包の発送まで。
その放送は本日15:44からの「今日ドキッ!」で18:00までの間で放送される予定となりました。是非ご覧いただければと思います。
あらためて関わったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
*昨晩、HBCのM氏より連絡がきて、国際郵便物が4月2日から引受停止拡大とのニュースを教えてもらいました。
最終的な締め切り設定にもう少し余裕を持たせていたらアウトでした。そういう面では本当に運があったと思うのと、イタリアのガルガッロの方々に一刻も早くマスクが届き、活用していただけることを祈ります。
尚、このマスクの感染防止効果については、賛否両論ありますが、私はこのサイトを見て、やはりマスクをしないよりした方が良いだろうと信じています。
https://www.maskssavelives.org/?fbclid=IwAR2QrIE5lYavX8Cd54WVelZN_z-ZiNE3jv9_aEvXyR_kLswoN97MZ_WYDqU