胆振東部地震について〈メモ〉

〈平成30年9月10日投稿〉

9月6日の午前3時7分59秒に胆振地方中東部を震源としてマグニチュード6.7の大きな地震が発生しました。被災されました方々へ心よりお見舞い申し上げます。

この地震は、北海道には非常に珍しく大型の台風21号が上陸し、強風による大きな被害が多発した翌日の未明ということで、多くの方々に更に大きなショックを与えたと思います。

これに追い打ちをかけたのが全道規模の大停電。この停電による影響は凄まじく、現代社会は電力がないと著しく活動が制限されてしまうことを痛感しました。またそれと同時に様々なデマがSNSを中心に広がる怖さも・・。

私の立場としてはできるだけ正確な情報を提供することが必要と思い、本当に微力ではありますがその情報提供を行いました。

あらためてその投稿の一部を見ながら時系列で振り返ってみると・・。

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最初の投稿が地震発生直後の朝。
早起きして気になっているところをパトロールしつつ、停電によるJRの運休、またシステム上、全ての踏切の遮断器が降りて通行できない旨を投稿。

この頃には3日間電気が復旧しなく、水道も間もなく断水するなどの「デマ」がSNS等で多く出現し、コンビニ等は長蛇の列ができていました。


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最初の投稿を行った後、すぐに市役所の対策本部に向かい、できるだけ正確な情報を求めました。

結果、その時点で水道の断水はありえないこと、電力の復旧は見通しが立っていないこと、避難所等が開設されている旨を確認し投稿。

その後、午後になり電力の完全復旧は難しいと報道がされる中で、市役所を始めとする一部で電力が復旧。それに伴い、携帯電話等の充電対応が市役所、栗沢支所、北村支所で始まります。

また、市内ではまだ少ないものの、いくつかの地域で夜までに電力が復旧してきました。


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地震から一夜開けて7日(金)
市内の多くの地域で電気の無い一夜を過ごし、市役所にも大勢の市民の方がスマホ等の充電に訪れていました。

この日から市立病院の外来が通常通りに戻る。また厳しい状況下、岩見沢市のごみ収集は通常通り行われる頼もしい状況。

更に、この日から市議会一般質問の日程だったため、議会運営委員会にて延期が決定。市民に混乱があり、市役所にも対策本部が設置されて職員が対応にあたっている中で議会を開催し、理事者を長時間拘束する事は理に適わないとの決定です。

この日の夜には大部分の電気が復旧する中で、まだまだ電気のない不便な生活を強いられる地域も多くありました。


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地震から3日目の早朝。市内の殆どで電力が復旧した状況に。まだ中央バスも信号の機能復帰により運行を再開。

しかし市民生活は、ガソリンの確保や防災、食料品等の品不足で不安を助長する状況でした。

その後、土曜日を迎え、ガソリンスタンドも通常に近い様子まで平常を取り戻し、食料品に関しては8日(土)までは品不足の状況が続いたものの、現在は混乱するようなこともなく平常化しつつあります。ただ、本日(9月10日(月))まで、牛乳など一部製品が見当たらない様です。


 

今回の地震による影響を振り返り、その時に本当に必要な情報は何だろうかと考えると、まずはデマを打ち消すことのできる「ソースが明確で正確な情報」。そして生活に必要なスーパーやガソリンスタンド等の情報でした。

もちろん、最も必要な情報は「停電がいつ復旧するのか」でしたが、残念ながらこれは復旧される目処やその地域優先度も何もかも北電にしかわからない状況。逆に情報が出るとさらなる混乱の発生も想定されることから、この電力復旧に関する情報の有無は身近な議論でも賛否両論ありました。

また、今回は関西等の震災を経験した人からの情報によると、岩見沢市は広報車の巡回等が著しく少ないという意見がありました。しかしこれに関しては、断水や二次災害等の危惧がなく、停電のみが問題となっていたため、避難所への誘導も必要なかったことが考えられます。

ただ今回はコミュニティラジオ等も情報提供のあり方、質等に課題が残り、スマホなどで情報を得られる人とそうでない人との情報格差が本当に大きいと感じました。そして、それを解消するのは「情報を得られた人が、近隣の独居高齢者の方々に声がけする」など、行政でもICT技術でもなく、最後は人と人との繋がりであることも痛感しました。

その例としては、二日目以降、停電が解消されてきたことで実際には必要なくなりましたが、個人で所有する車から容量の大きな100V電源を取ることのできる機械をお持ちの方が、出前充電を行うボランティアの提供を呼びかけました。これは一度に6台ぐらいの携帯電話を充電できる容量で、すでに市役所や支所、民間施設などで充電サービスが普及してきても、交通手段がなくてそこまでいけない高齢者や障害者も多いのではないかと考えたことからSNSで呼びかけを行い、それを見た人にご近所で不便を強いられている人々に思いを馳せて行動してもらう様になっておりました。

実際には行動が開始される前に大部分の地域で通電が完了し呼びかけだけで終わりましたが、今後もSNSを起点とし、コミュニティ内で人を介すことで伝わる情報伝達が重視されていく気がします。


まずは本日、10日(月)となりました。

まだまだ余震等の懸念もあり心配は募りますが、私達の生活は徐々に平常化しつつあります。今回得た様々な教訓をどう今後に活かしていけるかを重要視しつつ、更なる防災のあり方に思考を巡らせたいと思っております。

これに関しては、それぞれに思うところがあろうかと存じます。是非多様なご意見を賜われれば幸いです。

また、これからは胆振東部の震源地に近く甚大な被害を受けられた方々をどうサポートしていけるかも重要になってきます。最も被害の大きかったと思われる厚真町でも、岩見沢から車で1時間少々という近隣エリアです。

もう少し現地の状況が安定し、被災地のニーズも明確になって来た際には微力でも積極的にお手伝いできたらと思っています。

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