北海道自治立志塾で幕別へ

〈令和6年8月26日投稿〉

本日、幕別にて北海道自治立志塾が開催されました。

テーマは2つ!

一つは北海道大学大学院法学研究科 馬場香織准教授による「道内地方議会における女性議員の現状と可能性」と題し、「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」(候補者男女均等法)施行2021年改定。をベースとし、2019年と2023年の統一地方選の分析等をご教示いただきました。

日本のジェンダーギャップ指数は世界160位で、世界全体の平均は女性議員が3割程度に増えている状況。1980年時代は1割だったが、それから比率が上がっている。

むしろトップの国では女性のほうが多い場合もあり、北欧やヨーロッパが女性が多い傾向だが、近年は途上国が多い様子。女性議員が増えている国ではジェンダークォーターが整備されている。なんと130カ国でクォーター制を導入済みとのこと。


(例)なぜ女性議員が求められるか?

■描写的代表 ⇒社会における構成を踏まえ、代表者である議会構成比も男女同数に近似すべきという考え方。

■象徴的代表 ⇒女性政治家が女性を表徴することで、有権者の抱く政治家や政治に対する見方や行動に変化を生じさせる。例えば、女性にも政治家としての力量が備わっているという意識。女性ロールモデル的な事象となる。

■実態的代表 ⇒女性政治家が「女性」の「利益」を代弁し、政策として実現させようとすること。むしろ女性の利益が自明でないが故で、まだ発見されていない課題を見出し、政策へとつなげていくために、「女性」という共通のアイデンティティを土台に対話を行う女性政治家が必要という考え方。

 この様な背景等、基礎的なレクチャーから始まり、2023年の統一地方選の状況を分析した結果や、そこで実際に発生している事象、多様な障壁等々に及び、実際に立志塾に参加されている女性議員からも様々な意見交換がなされ、あらためて女性議員の活躍の重要性を感じることができたと共に、活発な議論の中から、今後の環境整備にどの様なことができるのか考えてみたいと思った次第。


2つ目は幕別町役場に場所を移します。

テーマは「空き施設再生と地域のきっかけ」

 

まずは幕別町の飯田町長にご挨拶をいただき、今回の視察先である地域おこし協力隊の谷保氏から説明をいただきます。谷保氏は空き施設再生担当の地域おこし協力隊として、様々なサポート活動を行うが、その原点は自身がプレイヤーであること。

元々が建築設計事務所で経験を積み、その後、国土交通省で建築設計部門の総括の仕事を行いながら、帯広勤務時期に帯広街中再生活動にプライベートで携わっていたのがきっかけで、同じくプライベートの活動で幕別町の街中再生として空き倉庫を「地域交流拠点 Makura showcase」として再生。また、各種イベント等も始動させることに。

その後、令和6年から協力隊として本格的に活動を開始。

現在11件を再生中。

 

説明のみならず現地視察も含め、様々に質問や意見交換を行い、岩見沢市の中心市街地と類似点も多く、「店舗は閉店しても居住している状況が多いので賃貸も売却もできないのが実態」で、その中で幕別の場合は、空き施設が増えるのはやむを得ないこととし、問題はその空き施設が放置されている、又は長い間利用されていないのが課題であるとし、劣化による危険度向上等にも危機感を持ち、改めて所有者の方々とコンタクトを取り「誰に相談してよいかわからない」「もう古くて再生は不可能と決めつけている」「解体費が高く更地にして売却しても赤字、更地にしても売れる保証はない」「建物付きの方の固定資産税額が安い法の矛盾」「内部に不要私物が多く整理や処分費は負担」「役所では相談しづらい」等々の要因を解析。

その様な中でミッションとして、空き施設利用促進をメインとしながらも、そこには移住や起業、事業継承のほか様々な密接不可分なものが多く、それらを総合的にコントロールできる体制が整うまで自らがプレイヤーとして取り組むスタンスで活動されています。

また、再生のタイムラインを策定、魅力の把握、動き検証する、人が集い仲間が生まれ人が人を呼ぶ、地域の熱量、きっかけを拡大・・・という流れで好循環を発生させていると思われます。

この場で詳細は記載しませんが、谷保さんからの様々に丁寧な説明の後で現地の状況を視察。その場で営業されている方のランチもいただき、どこの成功事例でも中心となるキーマンの存在が不可欠であることを再認識させられました。

優れた知識と行動力と周囲を巻き込む影響力。

現在、幕別町ではこの役割の地域おこし協力隊をもう一人増やしたいと考えているそうです。

この空き施設再生の取り組みは、岩見沢に当てはめても見事に共通の要素があります。

良いことは積極的に参考にしながら、岩見沢の中心市街地再生にも繋げていきたいものです。

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