民生常任委員会:【障害児通所支援費(児童発達支援・放課後等デイサービス)の利用者負担額の見直し】について

〈令和8年7月10日投稿〉

8日に開催された民生常任委員会において、平成26年以降、国の制度を上回る形で続けてきた障害児通所支援の独自無償化について、財政負担や制度の持続可能性を踏まえて対象を整理する方向性が示されました。

見直し後も、児童発達支援の利用者や、3手帳を持つ子ども、医療的ケア児については無償化を継続する方向。一方、それ以外の放課後等デイサービス利用者には、国の制度に基づく1割負担を求める方針と示されました。

岩見沢市は、これまで他市と比べても手厚い支援を続けてきており、今回もすべての無償化を廃止するものではありません。一方で、放課後等デイサービスを利用する一部の家庭には、新たな自己負担が生じることになります。

今回の私の質疑の結果を簡単にまとめます。

〈要約〉

  1. 資料中の利用者数の数字の違い
    • 538人は「年度中に一度でも利用した実人数」
    • 444人は「令和8年4月1日時点で支給決定を受けている人数」
    • 利用者全体は大きく減少しているのではなく、おおむね横ばい
  2. 市が見込む財政効果
    • 令和9年度は制度開始が年度途中のため、約342万円
    • 通年となる令和10年度は、約821万円
    • 影響を受ける178人の平均負担増は、年間約4万6,000円
  3. 関係者への意見聴取の状況
    • 相談支援センターとは事前に意見交換済み
    • ただし、事業者や保護者などへの幅広い説明・意見聴取はこれから
  4. 制度変更の時期
    • 4月は進学やサービス切替、報酬改定が重なるため避ける
    • 1年以上の周知期間を設ける考え
  5. 利用控えへの対応
    • 負担増によって利用日数が減る可能性を否定していない
    • モニタリングや、学校・こども家庭センターなどとの連携で対応すると答弁
    • 具体的な救済策や利用控えを防ぐ数値目標までは示されていない

私自身は、人口減少と高齢化に伴う財政縮小の大きな流れの中で、今回の見直し自体に反対する立場ではありません。ただし、市にとっての財政効果だけではなく、負担増によって利用控えが起きないか、必要な療育や保護者の就労に影響が出ないかを確認していく必要があると思っています。

今後は、制度開始後に利用日数の減少や利用中止が生じていないか、経済的な理由で必要な支援を受けられない家庭が出ていないか、注視していきたいと思います。



以下、参考に一問一答の要約を記載します。

1 資料中の利用者数538人と444人の違いについて

平野

岩見沢市においては、他市と比較しても、平成26年以降、また今回の見直し案も含めても、かなり手厚く支援していることは認識をしていますので、今回の見直しに関しては、基本的に反対する立場ではないが、確認の意味を込めて、少し質問させていただきたいと思います。

まず、資料2ページの表で、令和6年度の利用者数は538名となっていて、4ページの令和8年4月1日の利用者数は444人となっている。

2ページのグラフ③を見ると、令和5年をピークにして、減少傾向に推移している可能性があると想像できるんですが、今回の数字の差については、集計方法の違いによるものなのか、あるいは実際に利用者数が減少傾向にあるという認識でいいのかどうか確認をさせてください。

答弁

集計方法の違いによるものです。令和6年度の利用者数538人は、年度中に実際にサービスを1回以上利用された方の実人数です。

一方、令和8年4月1日時点の利用者数444人は、その時点でサービスの支給決定を受けている方の人数となっています。

また、実際の利用者数につきましては、児童発達支援については減少傾向が見られ、放課後等デイサービスについては増加傾向となっており、利用者数全体としては、ここ数年はおおむね横ばいとなっております。


2 見直しによる市の財政効果について

平野

障害児通所支援に関する岩見沢市の独自支援すべてではなくて、放課後等デイサービスの一部利用者について、市の無償化範囲を見直すということだと理解をしています。資料においては、障害児通所給付費全体としては6億3,500万円を超えるが、実際に市の負担となる独自減免額は、令和6年度で約1,300万円。そして、4ページの「見直しの影響を受ける方」は178人で、1人当たりの影響額が、平均で4万6,128円と示されています。

単純に考えると、821万円になると思うんですが、今回の見直しにおける市の財政効果というのは、この金額という認識でいいのかどうか。

市として、どの程度の財政効果を見込んでいるのかということについて、お伺いします。

答弁

見直した場合の財政効果について申し上げます。

令和9年度につきましては、10月分から制度の見直しを開始した場合、請求は利用月の翌月となりますことから、10月から2月利用分まで、計5か月分が令和9年度の影響額となります。

したがいまして、市の財政効果は、平均月額3,844円に178人、5か月を乗じますと、342万1,160円と見込んでおります。

また、令和10年度は1年を通してとなりますので、市の財政効果額は、同様に月額3,844円に178人、12か月を乗じ、821万784円と見込んでおります。

この数値につきましては、今後の利用者の状況や手帳の取得状況、利用者の転出入、報酬改定の内容などによって、変動する可能性があるものと考えております。


3 事前のヒアリング、実態調査について

平野

冒頭に申し上げたように、非常に手厚い独自支援をしてきたというふうに評価をしているんですが、そうはいっても、今まであったものがなくなるという事情で、影響を受ける178名の関係者の方々には、新たに自己負担をお願いするということになると思います。

この見直しに当たって、対象となる世帯や関係団体、事業者などに対して、今回の説明においては、「各団体への協議・報告等を終えてから1年以上の周知期間を設ける」とあります。

また、先ほどの坂井委員への答弁では、今回の委員会終了後から、各方面と情報交換ないし、そういったことをするというふうに伺ったんですが、現在、事前のヒアリングとか実態調査などはされているのかどうか、聞かせてください。

答弁

相談支援センターの受託事業者とは、事前に意見交換を行い、見直しの方向性についてご理解をいただいたところでございます。

なお、事業者及び関係機関等に対しましては、今後、順次説明を行うなど、丁寧に説明してまいりたいと考えております。


4 事前の意見交換で出された意見について

平野委員

意見交換等でお話をされているということなんですが、その中で出た意見には、恐らく懸念等もあったのかと想像するのですが、紹介できる範囲で構わないので、どのような意見があったのか、お聞かせください。

答弁

相談支援センターとの意見交換においては、見直しの方向性についてご理解はいただいておりますが、制度の見直しの時期については、児童発達支援から放課後等デイサービスへの切り替えや、報酬改定が行われる4月は避けるべきという意見をいただいたところでございます。

また、サービスの利用に当たっては、中長期的な視点で年間を通じた療育計画を作成する必要があることから、独自減免を見直す場合は、令和8年度中に周知を行う必要があるとの声を聞いております。


5 利用控えが生じた場合の影響について

平野

最後、ちょっとお伺いしたいんですが、今回の見直しによる財政効果によって、影響を受ける178名の家庭では、平均で約4万6,000円の負担増が発生するということになります。

引き続き、3手帳、もしくは医療的ケア児に関しては、市独自支援で無償のままであるんですが、それ以外の子に関しても、決して「支援の必要性が低い子」とは多分言えなくてですね。

手帳や医療的ケアという客観的な重度判定、また医療的要件には該当しないけれども、療育の必要性は認められる子という認識で良いのかと思います。

この負担増によって、経済的な理由から利用控えが発生する可能性について、ちょっと懸念をしていたんですが、先ほどの坂井委員への答弁に関しては、それはあまり想定をされていないということというふうに受け止めたんですが、もし仮に利用控え等が生じた場合、子どもの発達支援とか、あと保護者の就労・生活支援に与える影響について、市としてどのように考えているか、お伺いできればと思います。

答弁

適切な支援の在り方はさまざまであることに加え、家庭内での療育環境も異なることから、利用日数の減少が直ちに発達の遅れにつながるとは言い切れない側面もありますが、モニタリングを通じて、子どもや保護者の状況を適切に把握し、対応していくことが必要になると考えております。

また、共働きの保護者については、利用日数の減少分が、ほかのサービス利用などに振り替えられることも想定されるところでございます。

いずれにいたしましても、障害児通所支援に限らず、こども家庭センターでの相談支援や、学校等の関係機関と連携した支援など、さまざまな社会資源を活用しながら、適切な支援を継続していくことが必要であると考えております。

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