市役所庁舎はどうあるべきか?市民クラブシンポジウム〈報告①〉

〈平成29年8月22日投稿〉

非常に密度の高いスケジュールの中、なかなか報告の投稿をすることができませんでした。

遅ればせながら、平成29年7月27日(木)18時30分より開催した岩見沢市議会市民クラブ主催シンポジウム「市役所庁舎はどうあるべきか?」の報告を記載したく存じます。

会場は岩見沢市生涯学習センターいわなびの研修室。座席は120名程度を用意したものの、実際の関心度合いの反映なのか約60名程度の参加者数でした。

シンポジウムの進行としては、まずはあまりこれまで情報に触れてきていない方のことも考慮し、予備情報の提示からスタートしました。

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◇まずはこれまでの経過報告。

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これまでの調査において、現市役所庁舎の耐震強度が著しく低いことが判明。結果、平成28年10月に「市庁舎建設等内部検討委員会」が庁舎内で設置され、「老朽化」「耐震性」「防災拠点」「合併特例債の活用」等を考慮した結果、耐震工事等での対応ではなく、建て替えが望ましいとの結果が本年2月の総務常任委員会で報告されました(過去の投稿参照)。

 

◇そこで提示された予定地は以下の3箇所。

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その後、パブリックコメントの募集があり19件の意見が寄せられたものの、この数から考慮しても決して関心が高い状況ではないことがわかります。(パブリックコメント内容等http://www.city.iwamizawa.hokkaido.jp/index.php/contents/item/3099403

 

◇現在のところ、合併特例債を活用するためのスケジュールはこのようにタイトな状況になります。

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今年中に基本計画を策定し、来年には実施設計まで行う。そして平成31年から着工してギリギリ完成という運びになると思われます。

 

■ここであらためて、会派にて6月~7月に実施した市民アンケートの集計結果の報告。

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アンケート回答数は全部で549名。内男性45%、女性55%という結果になりました。

◇年代別に関しては下記の通り。

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30代未満は少ないですが、それなりに全ての年齢層をカバーできていると思います。

 

◇ここで我々市民クラブの面々が、想像と最も乖離していた結果がこちらです。

Q:現在どれぐらいの頻度で市役所を訪れますか?という問に対し、8割の方が「ほとんど行かない」と返答されました。

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これは今後の意思決定に対し、とても重要な要素となると思われます。

◇来庁する理由も8割の方が何らかの窓口へ訪れることが主となります。

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◇ここで今回の岩見沢市における新庁舎建設の根幹となるポイントとして、以下のような選択をお伺いしました。

財源的に有利な合併特例債を活用しようとすると、今年中に場所等の基本計画を策定し、議論する時間が非常に限られている状況で一気に進行しなければならない。しかし、今後の岩見沢の変化を考えていくと、目先の財源に拘り焦って建設するより、しっかり未来を見据えて議論を行ったほうが良いのでは?という多くの相反する意見に対し、ある程度の意識調査を行うのを目的としたものです。

ずばり、合併特例債を活用して急いで建設すべき。若しくは、じっくり議論する時間を取るべき。という二択の設問でした。

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結果として、549名中、228名(51%)の人が合併特例債を活用して急いで建設するほうが有利である。と答え、222名(49%)の人が焦ること無くじっくり議論した方が将来の岩見沢のためになるのでは?という意見でした。

ただ、アンケートの時点で「合併特例債」という言葉が理解できなかったという方も多く、結果として99名は無回答の設問でもありました。

ここでシンポジウムの中では、あらためて合併特例債についての説明をさせていただきました。

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平成の大合併により合併した自治体に対し、事業費の95%に充当でき、70%を国が負担してくれるという非常に有利な起債です。

8月17日に開催された庁舎建設特別委員会資料の内容を転載すると、建設費が約50億円とすると市の実質負担額は16億7,500万円となり、33億2,500万円もの実質負担額が減少することとなります。(新庁舎建設特別委員会資料:市webサイト

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かなり大きな金額であることが理解できると思います。

とはいえ心配はあります。関心のある方は「合併特例債 デメリット」などと検索すると様々に情報が得られると思います。

 

◇では今回の岩見沢市において、合併特例債を活用することで発生するデメリットとは何か?

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まさしく、今年の10月には建設場所を決定しなければならず、場所や機能等について様々な視点でシミュレーションする期間があまりにも少ないこととなります。

 

建設場所をとっても、市が提示した3箇所を主とし、どこが望ましいかというアンケート項目に関して、現在地が41%、中央小跡地20%、駅北20%という結果となりましたが、その他として「中心市街地」という様に記載してくれた方が15%。また、中央小跡地や駅北にチェックを入れた方も、カッコ書きにおいて「街中に近いから」などと記載していただいた方も多く、それら2箇所の選択をされた方が「街中」という視点で選んだと仮定すると、回答者の65%が中心市街地に市役所庁舎が移転することを期待していると言っても過言ではないかと思います。

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◇何せ今後最低でも50年間、もし80年間使用するとしたら、22世紀まで活躍してもらわなければならない庁舎です。今後大きな変化に見舞われることが予想されている私達の未来にとって、やはり多くの職員が通い、多くの市民が来庁する施設の場所がどこになるか、またどのような機能が付与されるかは、まちのアウトラインに影響を及ぼすことも考えられます。

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そういった意識から、今後の日本、岩見沢の推移を紹介させていただきました。

 

報告②に続く

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