中心市街地考察(佐賀市わいわいコンテナ①)

平成25年10月8~10日にかけて、経済常任委員会において他都市先進地事例を調査する目的で視察が行われました。

その行き先は、佐賀市と熊本市。

中でも佐賀市においては、以前からどうしても見てみたかった「わいわいコンテナプロジェクト」であります。そのプロジェクトの中心的な推進者は岩見沢複合駅舎設計でおなじみの㈱ワークヴィジョンズであり、駅まるの活動においても、種々勉強会の中で話題になっていた場所でありました。


台風24号の直撃により千歳から飛行機が飛ぶのかどうかもわからない状況下、なんと幸運な事に見事に台風はどこかへ逸れていき、飛行機は快適な通常運行。以降3日間、あんなに懸念された台風は全く影響を及ぼすことはありませんでした。

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【1日目】

その日は飛行機の運航時間の都合もあり、移動だけの1日でありまして夕方16時近くにホテルにチェックイン。

その後は委員会による夕食会合まで2時間ほど時間があったので、小雨の中、佐賀市の街中をじっくり一人散歩して空気を感じさせていただくことに。

宿泊場所は佐賀駅前。目指す中心市街地まではわずかの距離です。

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画像上部の駅前”太赤まる”がホテルで、中心部はオレンジのぼんやりとした円の付近です。緑の点線の円内は佐賀城がある付近で、県庁や学校、病院、図書館棟の施設が集まっています。

↓今回は早速中心部へ向かうのに駅前通りを歩いたのですが、大型台風上陸予定だったこともあり歩行者はまばら。

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↓途中から入った商店街のアーケード内も見事に人が歩いていませんでした。(補足:台風の影響があまりにも強かったのでしょう。)

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しかし、日本全国で当たり前のようになってしまっている地方都市中心部の現実として、台風が来ていなくても大勢の人で賑わっているというわけでは無いようです。それでも佐賀市はかなり先進的な取り組みをしていて、公共施設の中心部への誘致集約も行われているし、エスプラッツという岩見沢で言う、西友跡地のであえーると同じような経過をたどった商業施設も、やはり市が買い取り再生に向けた取り組みが顕著に行われておりました(詳細は後述)

ブラブラと寄り道しながら25分ぐらい歩くと、目指すコンテナがありました。

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早速中に入って、それとなくスタッフの方にお話を聞かせていただきました。

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すぐ近くにある1度目の社会実験であったコンテナ1の方は、現在はその期間も終わり、J1リーグのサガン鳥栖が使用しています。そのコンテナ1の時には全体を一つの大きな部屋としていたために、静かに話たい人と賑やかに過ごしたい人が混在することによる弊害があったことから、今回のコンテナ2では人が集まるコンテナを用途別に二つに分離したそうです。

実際に運営する中での課題など、種々お話を聞かせていただいている間にも、ご婦人の二人連れが休憩に訪れていたり、また、もう一つの方の教室などが開催でき、賑やかに過ごす方のコンテナでは、台風が予想されることから休校になった小学生が一人、読書で時間を潰しておりました。 (下画像)

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このコンテナの運営はTMOから進化した「NPO法人ユマニテさが」というまちづくり機構が運営をしています。

そもそもこのコンテナプロジェクトが生まれたきっかけは、中心市街地に商業施設を整備することではなく、人が集う場所を設けるのが最優先であり、理論としては、人が集まるところに市ができる。という発想が主たるものです。

これに関しては、私も全く同感なわけでありまして、岩見沢の中心部にどうやって人を呼び込むかを考えた時に、真っ先に人が群れることが理由にならなければならないと感じています。そこから発生した考えが、先日の一般質問でも伝えたかったことであります。


このわいわいコンテナ周辺を見渡すと、シャッター街化が著しい状況であり、そのシャッターもシャッターアートが施されていたりして、様々な活動の面影をかいま見る事ができます。

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しかし、そのコンテナの目の前ではあらたにラーメン屋さんが新築で進出していたり、その先にはサガン鳥栖のビルが新築されていたりと、疲弊している中にも新しい息吹が感じられます。

まずは人が集まる目的をつくること。

それが何よりの起爆剤になっていくことは間違いないことであります。

(2)へ続く。

「中心市街地考察(佐賀市わいわいコンテナ①)」への4件のフィードバック

  1. 【重要な補足】
    先日とある方より、この日は台風の影響で極端に人が少なかったと教えていただきました。流石にここまで閑散とした感じではないようです。いずれにせよ、佐賀市ではとても先進的で勇気ある事例が沢山ありました。大いに参考にしなければなりません。

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